松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

春の養生 -黄帝内経より-

2008-02-18 | 養生の栞-季節と養生-
太陰太陽暦では立春を年初とします。
そして旧正月にあたる春節は、
立春から最初に迎える新月の日と定められています。
ちなみに今年は2月7日が新月でした。
いよいよ春です。


 春季の養生
春は「発生」の季節です。
すべての物が芽生え、
天地間の万物がいきいきと栄えます。
立春の到来にともない
昼間の長さは明らかに長くなり、
太陽光を浴びれば暖かくなってきていると
肌で感じます。
気温、日照、降雨量も少しずつ増してきます。

春の養生は、このような春の陽気の発生、
万物の発生のはじまりという特徴に順応して
陽気の保護に気を配り“生”を意識するようにします。

就眠をいくらか遅らせて
夜更かしをするのもかまいませんが
朝は早めに起きて、
ゆったりと散歩するのがよいでしょう。

髪の結びを解きほぐしてゆるめ
体をのびのびと動かしゆったりと自由にします。

心中の意欲を起こし育てます。
伸び伸びと成長させるようにつとめ
けっして抑え込まないようにしましょう。
生長に役立つものはすべて施し、
奪ってはいけません。
      (黄帝内経 素問:四気調神大論より)

基本は春に芽生えた万物と同じように
天地間の陽気を胸いっぱいに取り込んで
体内の陽気を大事に育むことです。
心身ともにいきいきと
陽気を発生させるようにすることです。

もしこれに背くと
春によく活動する肝気が傷み
夏になって寒性の病にかかりやすくなります。