夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

明日より、鹿児島・市内を訪れる前に・・♪

2009-04-11 08:41:55 | 旅のあれこれ
私は東京郊外の調布市に住む年金生活5年生の64歳の身であるが、
家内との共通趣味は国内旅行なので、
子供に恵まれなかった為か、若い夫婦の時代から、日本の各地を訪れる。

私が定年退職後は、現役時代の多忙なサラリーマンと一変し、
ある程度は宿泊数が増えた旅行もしたりしている。

こうした中で、家内の父は、私が定年退職時の少し前に死去し、
家内の母は独り住まいとなったので、
ときおり、私達夫婦は家内の母を誘い、年に数度ぐらいは国内旅行をしている。

殆どは温泉観光ホテルに5泊6日前後で滞在する中、
2006年の夏ごろに、家内の母は、
『元気なうちに・・北海道に行って見たいわ・・』
と家内に云ったりしたので、
この年の秋に、家内の母にとっては、初めて飛行機に乗り、
初めて北海道に7泊8日で私たち三人は周遊したのである。

翌年になると、沖縄のひめゆりの塔、平和記念館を参拝したい、と要望し、
秋のひととき8泊9日で沖縄本島を訪れたのである。

そして、今年の2月には、長崎の原爆祈念館を中心に、
長崎市内・雲仙温泉に8泊9日で訪れたりした。


昨年の年末から今年の新年を迎えるにあたって、
家内の母を我が家にきて頂き、ここ4年ばかり恒例となっている。

この時に、たまたま私達夫婦が訪れた『知覧 特攻平和会館』に関して、
私は家内の母に話したのである。

このことは、このサイトに於いて、
【 九州湯けむり紀行【2005.4.10~4.13】 】
と題して、帰宅後に投稿している。

【・・
   (略)

        第三章 桜の舞い散る頃に・・。


4月12日(火曜日)
霧島温泉をでて、霧雨の中、霧島神宮に寄る。
広い境内を霧雨の中、静寂のひとときにつつまれ、心にしみてくる・・。

その後、島津家の別邸《仙厳園》に立ち寄った後、
知覧にある《特攻平和会館》に行く。

私は、歴史の中で不幸にも、
若き日に命を国家に捧げた隊員の遺書が確認したかった。

私の特攻隊に関する根底は、ニュース、歴史書物、映画から得た知識があり、
何より阿川弘之・氏の『雲の墓標』を二十歳過ぎの時に読んだのが
基礎知識と影響を受けていた。

鹿屋基地にある海軍海兵団を描かれていた。

   雲こそ吾が墓標
        落暉よ碑銘をかざれ 

この小説は、私の人生観を揺さぶられたひとつの書物である。

そしてここ数年前に映画の『ホタル』を観た。
この映画は、知覧にあった陸軍の特別攻撃隊をテーマにしている。

このような拙(つたな)い知識の上で、この平和会館に入った。

おびただしい遺書、日記が展示されていたが、二十分過ぎると、心重くなった。


うみやまに まさるめぐみに むくひなむ
        道をゆくなり いさみいさんで
                       佐藤 新平


君がため 雄々しく散らん 桜花
                  上成 義徳


会館を出ると、大通りの桜並木があった。

おびただしい石燈篭の中で、桜の花びらが空をさまよい、
地上に舞い降りていた・・。

そして路肩に吹き寄せられた花びらが、薄い絨毯のように敷き占めていた。

     (略)

・・】

このような思いを情感をまじえて、私は家内の母に云ったりしたのである。

家内の母は関心を示したので、
私はこの『知覧 特攻平和会館』で買い求めた村永 薫・編の『知覧特別攻撃隊』の本を
手渡したのである。
この本は、写真、遺書、日記、手紙などが掲載されているので、
たとえ高齢者の家内の母も理解できると思ったりしたのである。

翌朝の午前のひととき、
『少し・・難しそうで・・でも・・遺書などを読みはじめると・・
とても読み続ける心境になれなかったわ・・』
と家内の母は私に云いながら、本を返却したりのである。


この後、私はビデオ棚から、
降旗康男・監督、高倉 健・主演の『ホタル』(2001年・公開)を取り出して、
家内の母に、
午後のひとときに観たら、と云ったりした。

昼下がり、家内の母は居間の一角に炬燵(コタツ)に入りながら、
このビデオの作品を観ながら、ときおり涙を浮かべていたのを、
たまたま私は見てしまったのである・・。
そして、家内に、
『一度は・・知覧に行って観たいわ』と云ったりしていた。


明日より、私達3人は鹿児島市内に訪れ、
家内達は『知覧 特攻平和会館』に行く予定である。
二月の下旬の時に、桜が舞い散る頃と予測しながら、旅行会社に予約したのである。

家内の母にとっては、かの大戦のさなかは、
新潟の上越市(旧・高田町)で青春期を過ごしたひとりであるので、
多くの高齢者と同様に、それぞれの思いの慰霊の旅かしら、と私は思ったりしたのである。


私達は鹿児島・市内のビジネスホテルに2泊した後、
家内の母の身を案じて、霧島の観光ホテルに2泊する。

私は鹿児島市内は、3度めとなるが、
独りで照国神社、尚古集成館、そして磯庭園に知られている仙厳園を拝見したり、
城山を散策すればよいかしら、
とこの一週間はぼんやりと思ったりしている。



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