私は東京郊外の調布市に住む年金生活の5年生の身であるが、
昨日、朝のひととき地元の天気情報を視聴していたら、
昼下がりは22度前後と予報され、
5月下旬のような陽気かしら、と少し戸惑ったりした。
家内は美容院に行く為に準備していたのであるが、
いつもの美容師の方が休みと知り、
家内はせっかく準備が終えたのに、と予定が外れ、少し落胆していた。
そして私は家内が外出の容姿であったので、
久々に桜を誉(ほ)めに出かけよう、と誘ったのである。
近くにある野川の川沿いの遊歩道を40分ばかり歩き、深大寺に参拝した後、
神代植物園でお花見をしょう、
と提案したのである。
10時過ぎに外出したのであるが、
川沿いの桜は満開の中、早くも花びらが空中を舞いながら、周辺に散乱していた。
そして川辺には、菜の花が黄色い色合いを散りばめたように群生し咲き、
川面は桜花が薄っすらと花筏(はないかだ)となり、白と淡き桃色に染められ、
ゆっくりと流れていた。
このような情景の中を私達夫婦は歩いたのである。
私は調布市に生を受けて、結婚前後の5年を除き、この地に住み、
家内と結婚して3年目に実家の近くに家を建てて、30年は過ぎている。
私は初めの10年頃までは、この遊歩道を含めて、
家内を伴い、自宅から周辺を私の休日のときなど歩いたりしていた。
そして、私の幼年期を含めた青年期までの思い出の地を歩き、
家内には私の屈折していた時代のことまで話したりしていた。
桜花が舞う中、私達は遊歩道を歩き、
花びらが私の身体にもまといついたり、思わず微笑みながら、
手でやさしく払ったりした。
小学校の脇を通り過ぎると、桜の樹の下の周辺で、
低学年の児童たちが歓声をあげながら、走り廻ったりしていた。
神代植物園のそれぞれの桜は満開であり、
遊歩道の情景と同じように、早くも花びらが空中を舞いながら、周辺に散乱していた。
そして歩道の外れには、吹き寄せのように花びらが重ね合い、
わずかながら積もっていた。
私達は日中のひととき、5時間ばかりであったが、
桜花(さくらばな)舞い散る中、遊歩道、植物園を散策したり、
食事処で昼食を頂いたり、
過ぎ去った日々をとりとめなく思い出し、そのときの心情を語り合ったり、
ときには笑ったりしたのである。
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昨日、朝のひととき地元の天気情報を視聴していたら、
昼下がりは22度前後と予報され、
5月下旬のような陽気かしら、と少し戸惑ったりした。
家内は美容院に行く為に準備していたのであるが、
いつもの美容師の方が休みと知り、
家内はせっかく準備が終えたのに、と予定が外れ、少し落胆していた。
そして私は家内が外出の容姿であったので、
久々に桜を誉(ほ)めに出かけよう、と誘ったのである。
近くにある野川の川沿いの遊歩道を40分ばかり歩き、深大寺に参拝した後、
神代植物園でお花見をしょう、
と提案したのである。
10時過ぎに外出したのであるが、
川沿いの桜は満開の中、早くも花びらが空中を舞いながら、周辺に散乱していた。
そして川辺には、菜の花が黄色い色合いを散りばめたように群生し咲き、
川面は桜花が薄っすらと花筏(はないかだ)となり、白と淡き桃色に染められ、
ゆっくりと流れていた。
このような情景の中を私達夫婦は歩いたのである。
私は調布市に生を受けて、結婚前後の5年を除き、この地に住み、
家内と結婚して3年目に実家の近くに家を建てて、30年は過ぎている。
私は初めの10年頃までは、この遊歩道を含めて、
家内を伴い、自宅から周辺を私の休日のときなど歩いたりしていた。
そして、私の幼年期を含めた青年期までの思い出の地を歩き、
家内には私の屈折していた時代のことまで話したりしていた。
桜花が舞う中、私達は遊歩道を歩き、
花びらが私の身体にもまといついたり、思わず微笑みながら、
手でやさしく払ったりした。
小学校の脇を通り過ぎると、桜の樹の下の周辺で、
低学年の児童たちが歓声をあげながら、走り廻ったりしていた。
神代植物園のそれぞれの桜は満開であり、
遊歩道の情景と同じように、早くも花びらが空中を舞いながら、周辺に散乱していた。
そして歩道の外れには、吹き寄せのように花びらが重ね合い、
わずかながら積もっていた。
私達は日中のひととき、5時間ばかりであったが、
桜花(さくらばな)舞い散る中、遊歩道、植物園を散策したり、
食事処で昼食を頂いたり、
過ぎ去った日々をとりとめなく思い出し、そのときの心情を語り合ったり、
ときには笑ったりしたのである。
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