夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

75歳を待たずに死亡、なぜ増えているのか、私は学び、多々教示させられて・・。

2024-09-01 13:25:28 | 喜寿の頃からの思い
 
私は医師という仕事柄、有名人の訃報には、くまなく目を通します。

自分が後期高齢者になったこともあります。

そこで気になっているのは、昨年来、75歳(後期高齢者)を待たずに、
亡くなられる有名人が多いことです。

平均寿命は、男性81・05歳、女性87・09歳(2022年)。
人生100年時代と言われるいま、75歳前というのは、いかにも早すぎます。

 

「先生、最近、早死にする有名人が多いと思います。なにか理由でも?」と、
本当によく聞かれます。

先週末、「Dr.スランプ」、「ドラゴンボール」で知られる漫画家、鳥山明さんが1日、
68歳で亡くなったことが報じられ、悲しみに包まれました。
死因は急性硬膜下血腫でした。

同じ日に国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」でまる子を演じる声優のTARAKOさんが
63歳で急死したことも伝えられアニメ界の相次ぐ訃報に驚きました。

70代の死も昨年来、多いように感じます。
八代亜紀さん(歌手、73歳=膠原病・急速進行性間質性肺炎)、
坂本龍一さん(ミュージシャン、71歳=直腸がん・肺転移)、
谷村新司さん(ミュージシャン、74歳=急性腸炎)、
伊集院静さん(作家、73歳=肝内胆管がん)、
門田博光さん(元プロ野球選手、74歳=糖尿病・脳梗塞)、
大橋純子さん(歌手、73歳=食道がん)、
もんたよしのりさん(ミュージシャン、72歳=大動脈解離)らが亡くなり、みな、75歳前でした。

鳥山さん、TARAKOさんのように、70代を待たず世を去った方もいます。
北別府学さん(元プロ野球選手、65歳=成人T細胞白血病)、
寺尾常史さん(元大相撲・寺尾、60歳=うっ血性心不全)、
長岡末広さん(同・朝潮、67歳=小腸がん)、
KANさん(歌手、61歳=メッケル憩室がん)・・・。

このように列記すると、有名人ほど早死にするように思えます。
しかし、それは印象にすぎないでしょう。
有名人は、訃報が大きく扱われますが、突出して多いというデータはありません。

一方、印象が生まれる余地がない日本人全体の統計から、
75歳以前の死亡者数を見ると、確実に増えています。

なぜなら、現在75歳前の世代というのは、
人口が最も多い「団塊世代」(1947~49年生まれ)とそれに続く世代だからです。



厚労省の「簡易生命表」によれば、
男女共80歳を越えている平均寿命を待たずに、多くの人が亡くなっています。

そして、平均寿命より重要なのは、
健康寿命(男性72・68歳、女性が75・38歳=19年調べ)です。
健康寿命は平均寿命より、はるかに早く来るのです。

 

厳しい現実を述べると、平均寿命まで生きる人は約半数で、
健康寿命を境に、多くの人が亡くなります。

もっと端的に言うと、男性は約4分の1が75歳までに亡くなり
平均寿命の81・05歳には、半数が亡くなります。

女性も、85歳までに約3分の1が亡くなり、
平均寿命の87・09歳までに、半数が亡くなります。

このように見てくると、後期高齢者になる75歳前後に
ハードルがあることがわかります。

後期高齢者になった私の実感から言うと、「75歳」を無事通過するためには、
その10年前、いわゆる高齢者と呼ばれるようになる65歳、
あるいはそれ以前からの努力が必要です。

食生活、運動生活などを若い頃と大きく変える必要があります。

人は年を取って初めて、「残りの人生、精いっぱい生きよう」という思います。
しかし、年を取ってからでは遅いのです。

多くの有名人と接してきた経験から言わせていただくと、
才能ある有名人ほど、生き方を変えようとしません。
若いときと同じように生きようとするのです。残念です。 

■富家孝(ふけ・たかし) 医師、ジャーナリスト。
1972年東京慈恵会医科大学卒業。病院経営、日本女子体育大学助教授、
新日本プロレスリングドクターなど経験。著書計68冊。
最新刊『それでもあなたは長生きしたいですか? 終末期医療の真実を語ろう』(ベストブック)が話題に。・・ 》

注)記事の原文に、あえて改行など多くした。


平均寿命まで生きる人は約半数で、
健康寿命を境に、多くの人が亡くなります。

もっと端的に言うと、男性は約4分の1が75歳までに亡くなり
平均寿命の81・05歳には、半数が亡くなります。

女性も、85歳までに約3分の1が亡くなり、
平均寿命の87・09歳までに、半数が亡くなります。

このように見てくると、後期高齢者になる75歳前後に
ハードルがあることがわかります。
「75歳」を無事通過するためには、
その10年前、いわゆる高齢者と呼ばれるようになる65歳、
あるいはそれ以前からの努力が必要です。

食生活、運動生活などを若い頃と大きく変える必要があります。

人は年を取って初めて、「残りの人生、精いっぱい生きよう」という思います。
しかし、年を取ってからでは遅いのです。

多くの有名人と接してきた経験から言わせていただくと、
才能ある有名人ほど、生き方を変えようとしません。
若いときと同じように生きようとするのです。
やむなく救急車で病院に搬送されて、『胸膜炎』(やがて急性冠症候群)と病状とされ、
しばらく経過観察したく・・
と入院が余儀なくされて、結果的に8泊9日の入院となったりした。


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