その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

ネコおん 2

2009-01-12 21:00:00 | 街並み
延暦年間から1200年余りを経た現在、「猫の宮」はどうなっているのか?

と、いうことで田圃の中の細道を訪ねてみると
お宮の正面には、おびただしい「猫…ネコ…ねこ…」の写真。
きっと、飼っていた頃(愛猫家には、いっしょに暮らしていた頃とすべきか?)
の写真を納め、供養したものでしょう。

猫は、気位の高い部分があって、ご主人様にも中々その心の内を開きませんが、
時折見せる、「ふにゃ~。」とした仕草に癒されるのかもしれません。
ねずみを獲ることを仕事として期待されなくなった現在、
「猫の恩返し」は、この癒し効果なのでしょうか?

かつて、よく訪れていた釣り宿で、白黒ブチの子猫を飼っていたのですが、
その宿の小さな孫に「このニャンコの名前な~に?」と尋ねましたら、
「ニャンコ!」・・・「だから、このニャンコのお名前は?」
たまりかねた宿のバアちゃんが
答えてくれました。「ニャンコってつけたんだと。」
「ハァ~?」 結構笑わせていただきました。

毎年、7月下旬に『全国ペット供養祭』が催される高畠町。
愛犬・愛猫・愛蛇家のみなさま!一度お出かけ下さい。
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ネコおん 1

2009-01-12 20:09:14 | 街並み

タイトルから何を想像されたでしょうか?
「ネコおん」…「猫の怨念」、「猫の音痴」、「猫の恩返し」
本日は、「猫の恩返し」ということで、全国でも珍しい「猫」を祀ったお宮の話。

我が在所、東方8Kmに高畠町高安地区という集落があります。
今を遡ること1200年、延暦年間の頃(鳴くよウグイス平安京の時代です。)
この村に信心深い庄屋夫婦がおったそうな。
ふたりには子ども
が無く、代わりに丈夫な「猫」が授かるようにと祈願したそうな。

そんなある夜、ふたりの夢枕に観音さまが立ち、「猫を授けるので大切に育てよ。」
とのお告げがあったそうな。
ふたりは授かった猫に「玉」と名をつけ、
自分たちの子どものように大切に育てたそうな。

ところが、「玉」は育つにつれ、夫婦から片時も離れようとせず、
時には、恐ろしげな形相で何者かを睨みつけること度々。
あまりの恐ろしい形相を持て余した主人は、ある日、懐に隠し持った刀で
「玉」を切り捨てたそうな。

な、な、なんと、切り捨てられた「玉」の首は、天井裏に隠れていた
大蛇の首に噛みつき、ついには、大蛇を噛み殺してしまったそうな。
そう、「玉」は信心深い庄屋夫婦を守る観音さまの化身だったそうな。

庄屋夫婦を守った猫「玉」を、村人はねんごろに葬り、この地に観音堂を
建て、よく供養し、「猫の宮」と称したそうな。
以来、この村では猫を大切に育て、安泰な村になったそうな。

                          続く。



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