その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

色々あって、それでいい…

2024-10-15 06:29:19 | 巡礼

気がつけば夕暮れ…ススキがポツンと

 今年の反収720kg、イベントに出品してと要請された直売所のキュウリは完売、『おやじぃ』は朝からご機嫌であります。本日分の野菜の収穫と出荷を終え、相方『チャオちゃん』の飯米(自家用米)の稲刈りのお手伝いに向かったのだが、のっけからご機嫌斜めのようであります。(仕方ないわなぁ…お米が取れないんだもの。)天気は上々、コンバイン用の軽油を準備して作戦開始。しかし、開始早々、コンバインが動かない。どうやら昨日、モチ米(泥の田んぼ)を刈った後に、枯れたヒエにまみれた稲刈りをした結果、刈り取り部分の歯車に良い塩梅に泥が固まりヒエを巻き込んでしまったらしい。小一時間、カリカリ、カリカリ、草と泥を掻き出して、オイルを差して何とか動くようになりました^^; さて、刈り取り開始…今度はハンドルが利かない。今度は、キャタピラ部分に泥が噛んでしまったらしい。コンバインの下に潜り込んで駆動部分の泥を掻き出して再開!『チャオちゃん』の不機嫌は最高潮に達したようである。(ここまでの作業は、『弟子』に格下げされた『おやじぃ』がすべて担っているのにねぇ^^;)


整備士『Dr.A』直伝の清掃作業^^;

 さて、今度こそ…「あと1時間は刈れるから、ヒエにまみれていない場所から刈ろうよ。」と人も機械も『騙しダマし』作業を進めたのだけれど、まるで『駄々っ子』をあやすような『おやじぃ』である^^; 何とか刈り終えて、「運搬車に籾を移せ。」と言っても「タンクに籾が溜まっていない。」とまた駄々をこねる。「明日は、オラも米を出荷しなければならないから、軽トラをこのままにして置けないの!」と『師匠』に移せと命じたら、「結構なるなぁ~!」「ほ~れ見ろ!」と言った塩梅^^; 「これで2俵は確保出来る。ヒエの影響で倒れているけれど、稲は確かに稔っていたのだから、丁寧に刈り進めば飯米は確保できるべぇ。大体ねぇ、この田んぼ『チャオちゃん』よりは、オラの方が足を運んでいると思うけど…。」と『師匠』をたしなめる生意気な『弟子』である。取れ高を見て『チャオちゃん』もニコニコ…現金なものであることよ(笑)


夜は、温泉に浸かって独り陶板焼きじゃ!

 はてさて、農家は往々にして単純なものである。取れたと言っては歓び、取れなかったと言ってうなだれる。(生活がかかっているから当然ではあるけれど…)こうして騙されて来たのよ。「米はひと粒たりとも私が輸入させません。」「要求米価実現!」「この公共事業は私が働きかけて持ってきた。」etc.なんてね。(そんな実力、発言力もないくせに^^;)「今の自民党じゃダメだ!と思いつつ、投票所に行くと自民党って書いてしまうのよねぇ。」…そんなオヤジたちの会話を何度聞いてきたことか^^;(野党だって、似たり寄ったりだわねぇ。)
 夕刻、我が家の糠(籾殻)を処分しながら、ふと目の前に一本のススキが…ふと、学生時代に読んだ「孤高の人」という小説のタイトルを思い出した。小説の内容はすっかり忘れてしまいましたがね。仲間や友だちが居なくて「孤独」な訳ではない。信念を曲げ、人に迎合してまで仲間でいたいとは思わないから「独り」の方が生き易いのである。「いつまで『チャオちゃん』と付き合ってんだ?」とある友人は言うけれど、親父の代から世話になった「義理」を返しているだけ…
「義」を重んじて生きれば、多くの場合は共倒れ^^; 生き方、色々あっていいじゃない(笑)

コメント
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