今夜は、まったく雲に邪魔されずに静かに月が空を移動しています。

綺麗な月です。朝まで沈まないので、今夜から朝にかけてどこかでみつけてみて下さい。
さて、この美しい月の下でも、私の心は今夜は穏やかではいられませんでした。
なぜか! イージスアショア計画を停止した政権が、さらに恐ろしい「敵基地攻撃能力の保有」と言いだし、批判されればそれを「相手領域内で阻止する能力」など表現を変えて、なおさらに推し進めようとしているからです。
失策続きで、こんなコロナウィルス対策も後手後手で、アベノマスクやGo to キャンペーンとか、役に立たないばかりか、無駄に予算を使って、感染拡大にもなる愚策しかしてこない政府が、これまた愚策で防衛能力どころか地元に被害を及ぼすようなイージスアショアに固執してきながら、全てが無駄だったことをいまさら認め。 認めて少しは「まとも」になるかと思いきや、「逆噴射!!!」 一気に専守防衛を逸脱した先制攻撃に1歩大きく踏み出す、<相手国を叩かないと国を守れない!だから、攻撃能力を保有する>と言いだしたのです。
相手が1発ミサイルを撃ってくる? それを迎え撃てないから、相手の領域にこちらが攻撃を加えて止める!? ミサイルを発射を察知して、相手の基地を先に攻撃したら、それは間違いなく先制攻撃です! 1発でなく、たくさん撃ってくる予定が察知されたら、相手国へ何発も撃ち込む??? しかも、こちらが先に。向こうが黙っているわけはない。撃ち合いになります。しかも、攻撃を最初にしたのは、日本。
国際法で、先制攻撃を禁止しているので、その行為は専守防衛からは逸脱した「国際法違反」です。
「戦争放棄」を謳っている日本国憲法を遵守する義務を負っている議員達が、戦争を始めるような議論をするおかしさ!!! そもそも、こちらが相手基地を攻撃できる武力をもつことが、「抑止力」になるという議論をする人もいますが、抑止力と言って、仮想敵国に合わせた軍備をすれば、軍事費を増強させて、軍拡をすることになります。相手は黙っていません。さらに軍備を強化してくるでしょう。(日本が北朝鮮がミサイルを撃ってくるのを脅威として、日本が軍拡する。相手も同じことをするでしょう)イタチごっこになってきたのが、冷戦の教訓でした。そして、軍縮を図った。
この歴史の中で、何を学んだのでしょう。どうして「抑止力」神話を信じて、それが平和につながると思うのでしょう?
しかも、もともとが、日本は借金だらけで~という議論があり、今回のコロナウィルスでの休業補償でも、国民の生活補填でも、「休みは有給休暇を取りやすく」「休業補償をしている国は世界のどこにもない」「皆様に3密をさけて行動して頂くように、努力していただく」とか、ケチなことを言っていた政府が、どうして、この時ばかりは軍事増強には財布のひもがこんなにも緩いのでしょう???? 私には、皆目わかりません。
そもそも、外国が攻めてきたことは、戦後75年に1度もなく、そのかわりに東日本大震災では原発事故で故郷を失う悲劇を生み、原発がまだ廃炉にならずにたくさんある中で、自然災害(地震、洪水、土砂崩れ、台風など)はこれまでにないほど例年どんどん被害が大きくなっている。いまや日本列島の多くの地域でその災害に国民が苦しめられ、不安を抱いている。しかも、この温暖化で、感染症はコロナウィルスがいつ終息できるかも、新たな感染症が起こらないとも限らない。
事実これから他国からの攻撃がなくても、国民が立ち向かう様々な困難に対する予算にも限界がある中で、なぜ今底なしの軍拡に進むのでしょう。軍拡は、終わりを知らない。いったい核兵器がどのくらい世界にあって、それが平和をもたらしたのでしょう。軍拡しているお陰で北朝鮮の国民が幸せで平和だとあなたは思うのですか? 北朝鮮は「核の抑止力」によって国民の平和で豊かな暮らしが守られている? 日本もそれに倣いたいですか?
国民には、「平和への道か、仮想敵国を作り無駄な人殺しの兵器を大人買いしてみる恐ろしい軍拡への道か」という2つの選択肢が、今 迫られようとしています。それを、もっと報道は明確に伝えるべきでしょう。 2017年にも同じようなことを今回の検討チームの座長・小野寺(当時)防衛大臣が進めようとしていたようですね。
被爆者が力を振り絞って国連に訴えて通してくれた「核兵器禁止条約」。それに、唯一の原爆の被爆国であるにもかかわらず参加しないどころか、そっぽを向いてきた日本政府。さあ、あなたは、核兵器禁止条約に賛同し批准する道と、敵基地攻撃能力の保有する道と、どちらが平和な日本の歩むべきだと思いますか?
平和のために「抑止力」という人がいますが、それは軍拡にしか繋がらない「欺瞞」です。素直に、濁りのない目で現実をみれば、人間が闘う相手は、人間ではありません。 人間は、互いに助け合って、皆で豊かになることを目指せるはずです。中村哲さんが、アフガニスタンでタリバンの兵士だった人たちも含めて65万人の人々が農業で生計を立てられるように灌漑を進めたことをご存じですか? 平和とは、人間が助け合う先にあるもので、人間が武器をもって威嚇し合う先には、絶対平和は訪れません。
相手が、それを分からない人間だったら、私たちも武器を持つ? 話は、それではいつまでも終わりません。互いに武器を持ち合えば、握手しあう手がありません。相手の手から武器をどう降ろさせるかに知恵を回すのが、人間のやることだと私は思います。私たちは、過去に戦争の過ちでたくさんの犠牲をもう充分に払ってきて、分かっているはずです。あなた自身が自分の愛する人を失って経験しないと、あなたには信じられませんか?
兎にも角にも、私は、嘘とごまかしを繰り返し、国民の命に関わるこの感染症の時にも野党の要求にもかかわらず平気で国会を閉じてしまうような政権のもとで、まともな議論ができると信じる人がいるとしたら、それも大間違いだといいたいです。これまでの安保法制、森友・加計問題、共謀罪、桜を見る会、黒川定年延長問題で繰り返されてきた、答えにならないはぐらかし、めちゃくちゃな言い逃れ、証人拒否、証拠隠滅。
国会をないがしろにしてきた数々の場面を思い出しては、この内閣でまともな議論が行われない!と実感してきました。こんな内閣のもとで、日本の将来を決めるのはまっぴらです!!! 「この政権下での憲法改正議論をすることも、反対!」「この政権下での防衛政策の転換議論などもっての他です!!!」
「議論することは、必要でしょう」という人があったとしたら、この政権が国会でどんな答弁をして法律を通してきたか、議論がつくされてきたかを思い出してほしいです。「国会は見てこなかったので分からない」という方があったなら、是非この機会に、ココをみて下さい。国会でどんなことが起こっていたのか、私たちが選んだ代表がどんな風に行動し発言していたのか。議論が本当に尽くされてきたのか。短時間でいろいろな場面を見られると思います。参考にしてみて下さい。
「知らなかったから」、「誰も言わなかったし」、「自分はわからない」で済まされない事態になる前に。戦争はいつでも、人々が無関心だったり、知らない間に忍び寄っているのです。この政権になってから、軍事予算はしっかりずっと増大し続けているのです。福祉予算が増大して赤字だ、消費税を上げないと、といいつつ。
<時事通信 ココから転載>