8日午後1時半から町健康相談センター視聴覚室で開かれた町民生委員児童委員協議会の定例会に出席した。
前日の東彼・北松地区民生委員児童委員研修会で「貧困家庭への対応と民生委員活動の課題」と題して講演された民生委員活動の研究者・松藤和生さんによれば、優しく、真面目で、お金に困っていない人が民生委員を引き受けているそうだ。また、福祉の素人の上、貧困の何も理解していない人が貧困の人を相手にしているともズバリ述べられた。
事例発表に立たれた3名の民生委員のうち2名の方が全国各地で催されている「ふれあい いきいきサロン」、佐々町で言う「地域デイサービス」について話をされたが、現在の「ふれあい いきいきサロン」の在り方は時代に合わなくなっていると、これまた松藤さんは核心を正確に指摘された。
松藤さんは、発表者3名の方に誰が主催者なのかをしきりに問われた。民生委員が主催しているのであれば、時代が求めている多機能型サロンにも容易に切り替えられるというのだ。ぐうの音も出ない。
昨年12月、3年に1度の民生委員児童委員の一斉改選が実施されたが、その結果が厚労省より公表されている。それによると、定員に対する欠員率は前回改選時の2,9%から3,7%へと拡大し、民生委員児童委員のなり手が益々不足している状況が明らかとなっている。
30年前はそれでもよかった。しかし、もはや頼まれて断れない人がそれを引き受け、お願いされるまま役割をこなしているだけではもたない時代になっている。まさに私自身がそうだ。
「民生委員は大変だ」「民生委員だけは引き受けるな」民生委員自身の発するそんな言葉だけが一人歩きしている。