第34期竜王戦七番勝負第4局の2日目が午前9時から始まっています。
昨日、74手目を封じたのは藤井三冠でした。
豊島竜王は、封じ手から先を一晩中考えていたのでしょうか。少なくとも、あまり眠れなかったように見えます。
髪の毛に櫛が入った様子がなく、慌ただしく着付けてもらったのでしょうか、和服の襟元にも乱れが見られます。
将棋は勝負事ですが、ボクシングや空手や柔道のように直接、打ち合ったり、蹴り合ったり、投げ合ったりすることのない分、逆に心に感じる痛みは相当なのだろうと想像出来ます。
棋士にもよりますが、特に勝負がついた直後の敗者の様子に、それははっきりと表れるように思います。
将棋には、戦略とか戦術とか勝った負けたというような面白みがある他、いや、それよりもむしろ、その周辺にある諸々の機微にこそ、より深い面白みが潜んでいるのかもしれません。
いやいや、少なくとも私にとっては棋士そのものが興味深い存在なのです。
さて、竜王戦第4局2日目も午後2時半を過ぎ、AIの評価値は豊島竜王28%対藤井三冠72%と藤井三冠に大きく傾いています。
評価値が10%対90%ぐらいに傾いていても、一瞬でそれがひっくり返ったりするのは、ままあることです。
しかし、藤井三冠の場合、逆転することはあっても、されることはまずありません。
史上最年少四冠が間もなく誕生しそうな流れです。
天才なんでしょう。私だったら天狗になって横柄になりそうです。
豊島さんも藤井さんも天才なんでしょうね。お二人に限らず、プロ棋士のみなさんは極めて謙虚でいらっしゃいます。