一昨日のこと。いつもならば朝起きると先ず風呂に入るのが常だが、天気予報によるとこの日は曇り後雨とのこと。7時前に起きるとすぐに畑に向かった。雨が降る前に前の日、辺りが暗くなるまでやっていた畑を耕す作業の続きを行うためだ。
予報通り、どんよりとした天気だった。
耕運機で土をおこすと、子供の頃に嗅いだ土の香りの記憶が蘇ってきた。それが鼻腔から入り身体中に沁み渡る。
「この土と わが 心を耕せ」
佐世保市瀬戸越町から国見峠を通り伊万里へと繋がる道路の傍に立つ大きな石碑に刻まれた言葉が心の片隅にいつもある。
1時間ほどのつもりだったが、切りのいいところまでやって土間に戻ると時計の針は午前9時を過ぎていた。