峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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白紙の手紙

2008年04月08日 | 学校教育
4月1日、くるみさんが入寮するのと入れ替わるように有紀さんが福岡から帰ってきた。入学に際し、麻疹【はしか】の予防接種が必要という。

翌2日、くるみさんは「ふれあい合宿」に出かけた。橘香館の恒例行事で新入生はこれで打ち解け、仲良くなる。

2日の午前中、中学校に出向いた。過日、中学校から封書が届いた。封を開けると、驚いたことに中には丁寧に四つ折された白紙が入っているだけだった。どのような用件だったのか、また、どのように間違えば、このようなことが起きるのか、担当された方に直接お会いしてお尋ねしたかった。

ちょうど職員会議の真っ最中のようだったが、教頭が出てこられた。最初に口頭でそのことを尋ねたが、どういうことでしょうかと聞き直された。もっともだ。誰が聞いても言いがかりを付けているとしか思えないような話だ。そこで、おもむろに送られてきた封筒と中身を示すと、さすがに慌てられ、恐縮され、職員室にとって返し、入学式の案内状をお持ちになられた。
どなたが作成されたのか尋ねると、みんなで手分けして作ったとのことだった。しかし、白紙と気付かず、どうしてそれをきちんと四つ折にでき、封筒に入れられたのか。過ちであったとすれば信じがたいミスだ。それだけ申し上げ、後は教頭に委【ゆだ】ねることにした。

どんな封書にも言葉と共に差し出す者の気持ちは込められる。それゆえ、受け取った者はそれを推し量る。したがって、それが白紙の手紙でも意味は生じる。

もろくて傷つきやすい多感な思春期の子供たちと接する教職員には、人一倍の想像力と繊細さが必要とされるはずだ。
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