ここ数日、何故だかブログを記す気分になっている。
時々、自分の心の動きを見つめてみる。その時々の感情がどこから来ているのかを確かめる。そして、それが納得できるか否かを考える。感情と思考に折り合いをつけるのは容易ではない。特に、嫉妬や怒りといった負の情動は、時に瞬間的に理性による制御を不能とする。
ブログを記す気分がどこから来ているかまでを見つめてみようとは思わないが、もう少し自身を知る必要はあるのだろう。
土曜日の新聞に目を通していて「再発し退職、心理学勉強」という小見出しが目に留まった。深澤さんという方の生き方が記してある。
抗がん剤の副作用はすさまじい。髪の毛だけでなく、まつげや眉毛も抜けたという。現在はホルモン剤を服用し、体調が落ち着いておられるとのこと。
深澤さんは今年4月から通信制の大学に入学し、心理学を学び始められた。「心と体はつながっていることに、病気を経験して改めて気づいたんです」と語っておられる。自宅の台所を勉強机代わりに教科書を読み、週1日は自転車で学習センターに通い講義ビデオを見る。「可能なら自分の経験をいかし、心のケアにかかわる仕事に就きたい」とあった。
次女の有紀さんが大学の4年生になった。
有紀さんは、初等教育教員養成課程心理教育支援コースというところで学んでいる。友人のほとんどは教員を目指していると聞くが、有紀さんは3年生の末から4年生に進級したばかりの頃、公務員の心理職を目指すと話していた。
ところが、少し前になるが帰省した折だったか、スカイプでだったか、大学院に進学することにしたと心境に変化があったことを話してくれた。
なんでも、信頼の置ける先生との話の中で、周囲がみな就職に向けて動き出したのを見て、ただ、つられるように自身も就職へと気持ちが向いていったことに気が付いたというのだ。
信頼する先生が大学院進学という灯を点してくださった。
有紀さんは4年生になり、授業は週に1日、1コマか2コマしかなく、卒論の制作までにはまだ間があり、週3回のバイトがあるもののゆったりとした日々を過ごしているようだ。
有紀さんの人生にとって今も、そして大学院生として過ごす時間もかけがえのない貴重なものだ。それをいとおしみながら毎日を生きてほしいと願う。