■ストーリ
平凡な高校生、透、暁、哲雄の3人。透に淡い想いを寄せる唯。
彼らにとっては青い空も輝く海も日常の風景だ。この4人が
沖縄のインディーズで超人気の「ワーカホリック」のライヴを
目にしたことで、突如音楽に目覚めヒップホップバンドを
組んでしまった。バンド名は沖縄の市外局番にちなんで「098」。
ひょんなことからワーホリの前座としてステージに立つことになった
透たち。ラップは簡単じゃない。楽器の練習、ライムの作成、
そして切なくもどかしい恋ごころ。
ずっと中途半端だった生活が音楽をきっかけに少しづつ変わっていく。
■感想 ☆☆☆☆
深みはない。現実感もない。
それでも思う存分楽しんだ。
若さ特有の勢いや爽快感が画面いっぱいに広がる映画だ。
ラップにはまったこともないし、バンドを組んだこともない。
それでもきっとこの映画を見た誰もが自分自身の高校時代を
思い出して甘酸っぱい思いをすると思う。
色々悩んで考えて、たくさん笑って、思いっきり騒いで
そんなふうに過ごした日々。
今も変わらず一生懸命生きているはずなのに
あの頃とはやはり輝きや勢いが違うような気がする。
私にとっては、そんな特別な日々。
4人がとにかく愛しくて愛しくて、そのまっすぐさと
いい加減さに切なくなる。
そう、若さの中ではまっすぐさと勢いと
溌剌といい加減と無気力が同居できる。
何かに熱中したいと願いつつも何かを見つける熱心さはない3人にも、
ライブの熱狂ぶりに熱くなり、自分たちもバンドをしようと
すぐに影響を受ける3人にも共感できる。
共感した上で、愛情のこもった「馬鹿だよなぁ」という目を
向けてしまう。そして、この3人に同じように「馬鹿だねぇ」
という目を向けている唯の愛情こもった視線に最も共感を覚える。
青春につきものの恋愛模様もどこまでも愛しい。
偶然であった年上の女性に一目ぼれし、分かりやすく
好意を顔にも表情にも態度にも出せる(隠せない)透。
透を好きなのに素直にその思いを表現できない唯。
そして、そんな唯の気持ちに気づきながらも一途に見つめる哲雄。
それぞれの想いに気づいた上で、あえて優しく見守る暁。
なんて王道の切ない恋愛模様。
何より彼らは高校3年生。こういうふうに思い、見つめ、
馬鹿騒ぎができるのもあと少しなのだ。
彼らもそういうことをすべてわかって騒いでいる。
その期限が分かっているから、彼らが音源を地元で
集めてまわる姿が切ない。通いなれている高校の教室で
運動場で、地元の市場で、いつも見ている海で。
クライマックスのライブシーンも爽快。
けれども、この音源を集めて回る彼らの姿は
自分たちが生まれ育った土地への愛情があふれていて
最も爽快な気持ちと愛情を感じた。
最初に書いたように深みはまったくない。
それでも演じている役者さんの輝きもあって
とにかく魅力的な作品だった。
平凡な高校生、透、暁、哲雄の3人。透に淡い想いを寄せる唯。
彼らにとっては青い空も輝く海も日常の風景だ。この4人が
沖縄のインディーズで超人気の「ワーカホリック」のライヴを
目にしたことで、突如音楽に目覚めヒップホップバンドを
組んでしまった。バンド名は沖縄の市外局番にちなんで「098」。
ひょんなことからワーホリの前座としてステージに立つことになった
透たち。ラップは簡単じゃない。楽器の練習、ライムの作成、
そして切なくもどかしい恋ごころ。
ずっと中途半端だった生活が音楽をきっかけに少しづつ変わっていく。
■感想 ☆☆☆☆
深みはない。現実感もない。
それでも思う存分楽しんだ。
若さ特有の勢いや爽快感が画面いっぱいに広がる映画だ。
ラップにはまったこともないし、バンドを組んだこともない。
それでもきっとこの映画を見た誰もが自分自身の高校時代を
思い出して甘酸っぱい思いをすると思う。
色々悩んで考えて、たくさん笑って、思いっきり騒いで
そんなふうに過ごした日々。
今も変わらず一生懸命生きているはずなのに
あの頃とはやはり輝きや勢いが違うような気がする。
私にとっては、そんな特別な日々。
4人がとにかく愛しくて愛しくて、そのまっすぐさと
いい加減さに切なくなる。
そう、若さの中ではまっすぐさと勢いと
溌剌といい加減と無気力が同居できる。
何かに熱中したいと願いつつも何かを見つける熱心さはない3人にも、
ライブの熱狂ぶりに熱くなり、自分たちもバンドをしようと
すぐに影響を受ける3人にも共感できる。
共感した上で、愛情のこもった「馬鹿だよなぁ」という目を
向けてしまう。そして、この3人に同じように「馬鹿だねぇ」
という目を向けている唯の愛情こもった視線に最も共感を覚える。
青春につきものの恋愛模様もどこまでも愛しい。
偶然であった年上の女性に一目ぼれし、分かりやすく
好意を顔にも表情にも態度にも出せる(隠せない)透。
透を好きなのに素直にその思いを表現できない唯。
そして、そんな唯の気持ちに気づきながらも一途に見つめる哲雄。
それぞれの想いに気づいた上で、あえて優しく見守る暁。
なんて王道の切ない恋愛模様。
何より彼らは高校3年生。こういうふうに思い、見つめ、
馬鹿騒ぎができるのもあと少しなのだ。
彼らもそういうことをすべてわかって騒いでいる。
その期限が分かっているから、彼らが音源を地元で
集めてまわる姿が切ない。通いなれている高校の教室で
運動場で、地元の市場で、いつも見ている海で。
クライマックスのライブシーンも爽快。
けれども、この音源を集めて回る彼らの姿は
自分たちが生まれ育った土地への愛情があふれていて
最も爽快な気持ちと愛情を感じた。
最初に書いたように深みはまったくない。
それでも演じている役者さんの輝きもあって
とにかく魅力的な作品だった。