のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

下妻物語

2006年06月22日 23時02分19秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 茨城県・下妻に住み、ぶりぶりのロリータ・ファッションに
 身を包んだ少女・桃子(深田恭子)がヤンキーの
 イチゴ(土屋アンナ)と出会い、数々の騒動に巻き込まれながらも
 強力な生き様を貫くハイパーパワフルな乙女たちの純情物語。

■感想 ☆☆☆☆☆
 予告を見て気になっていたものの、時間の折り合いがつかず
 未見だった作品が地上波初登場。
 予告で感じた「おもしろそう!」という予感は見事当たっていた。
 あまりに面白くて3回ぐらい繰り返して見た。
 朝、仕事にいく直前まで好きなシーンだけ見て元気をもらった。
 それぐらい好きな作品。映画館で見たかった・・・。

 自分と自分の感性、そして自分の友人を信じている
 女の子二人がとにかくかっこいい。自分が好きであれば
 周囲が何を言おうと気にしない。どんな目で見られても構わない。
 ひとりで生きていけるわけではないけれど、自分の感性を
 理解しようともしない人たちに媚を売ってまで誰かと一緒に
 いようとは思わない。
 そんな毅然とした態度で生きていく桃子とイチゴ。

 ふんわりふわふわ女の子ロリータの格好で舌ったらずな
 しゃべり方をする桃子は生きていく力に満ち溢れていて
 図太く現実対応能力が高い。そんなところが好き。
 女の子はこうでなくっちゃ、と勇気付けられる。

 逆に一昔前のヤンキースタイルで笑顔を見せもせず
 周囲ににらみをきかせているイチゴが意外と臆病者なのにも
 納得できる。臆病者というよりも人と関わることによって
 自分が人を傷つけたり人に傷つけられたりするのが嫌なんだろう。

 だから自分よりも奇天烈な格好をして毅然と過ごす
 桃子に惹かれる。桃子が自分をこわがらず、
 変な目で見ることもないから余計に桃子になついていく。
 イチゴのほうが桃子よりもやさしいし、現実によく存在する
 典型的な「女の子」なんだろう。

 少しずつ少しずつ育まれる友情は微笑ましい。
 その友情を見守るおばあちゃんやデザイナーも微笑ましい。
 こういう大人になりたい。こういうふうにちびっ子を
 正しい方向に導ける人になりたい。
 ふたりをそんな尊敬の目で見てしまった。

 ラスト20分は怒涛のように過ぎていく。
 レディースを向こうにまわし、優雅なワルツをBGMに
 大立ち回りをする桃子から目が離せない。
 女性の友情はもろい、というのが定説だけれど、
 声を大にして言いたい。
 
 女性の友情は決してもろくない。
 ただ、女性の友情は成立しにくいのだ。
 お互いに様子を探りあうから。女性は意外と人に頼らない。
 同性には特に。だからお互いをさらけ出せない。
 けれど、お互いをさらけ出しあえ、友情を結ぶことができれば
 女の友情は男同士の友情より遥かに強い。
 女性の方が男性よりオトコマエ度は高いのだ。
 そんな確信が持てる作品。

安い女

2006年06月22日 01時22分58秒 | 日常生活
本日は部署のボーリング大会でした。
優勝者は会社の決勝戦出場です。

一見、運動神経がなさそうに見えて
本当は運動が得意な人ってかっこよくないですか?
のりぞう、姑息にもそういうのを狙ってみたのですが
運動神経がなさそうに見える人は
本当に運動神経がないんだということを実証してしまいました。

残念ながら優勝にかすりもせず。

その後は飲み会でした。
久々にほぼ全員が集まって大騒ぎ。
人数が多いだけにいたるところで小グループが形成されます。

のりぞうもいつもの「課」を離れ
隣の課の課長とお話をしていました。

課長「のりぞうくんは、どんな食べ物がすきと?」
のりぞう「カレーライスですね。」
課長「・・・・他には?」
のりぞう「もち米ですね。」
課長「いや、そういうのじゃなくてさ。
   じゃあ、すし屋に行ったら、何食べる?」
のりぞう「はまちが好きなんですっ」

課長「・・・・お前、安い女やな。」

おっしゃってる意味が分かりません。
安いだなんて屈辱的なっ!

じゃあ、そんなに暴言をはく課長は
一体何がおこのみなんですか?

「せめて寿司は”うに”とか”いくら”とか言っとこうよ」




・・・しまった!
うにもいくらも大好きなのに
とっさに出てきませんでした。

つーか。
このふたつは「好きな食べ物」というよりは
「憧れの食べ物」なのです。ふん。

いつかさらっと「うにとかいくらが好き。」
といえる大人の女になってやる!
てか、「うにとかいくらをおごってもらえる」女になってやるっ。

僕と先輩のマジカルライフ/はやみねかおる

2006年06月22日 00時53分01秒 | 読書歴
□ストーリ
 まじめな男子学生、井上快人は幼馴染の春奈と同じ大学に
 めでたく入学し、文化人類学に籍を置いている。
 同じアパートの変人っぽい先輩、長曽我部慎太郎にだまされ
 あやしい研究会に入会することになった快人は大学内に
 あやしい事件が起こるたび渋々駆り出されることになる。
 一年を通して次々に起こる奇妙な事件。

□感想 ☆☆

ジュブナイル小説で大人気のはやみねさんの作品は
一度読んでみたかった。読んでみると、なるほど
人気があるのも頷ける。読みやすい文体、分かりやすい文章。
癖のあるキャラクター、そして次が気になる話の流れ。

現実にいそうもないキャラクターの先輩に
振り回される現実にいそうな主人公、快人。
まじめに生きているのにどこか方向がずれているために
要領が悪く、常に要領の良い幼馴染の春奈に
遅れを取っているところも現実にありそうな話だ。

そういったどこまでも「現実にいそうな人」
「現実にありそうな設定」の中にほんの少し入っている「奇妙」な設定。
「霊能力」がある幼馴染春奈。「オカルト」を真剣に信じている先輩。
「オカルト」が関係していそうな事件。

しかし、話は「オカルト」に走り過ぎない。
あくまでも「オカルト」じみた事件を論理的に解決していく先輩と快人。
彼らはオカルトや不思議な現象が現実にあることを
知っているからこそ、オカルトや不思議な現象が
頻繁に起こるはずがないと考え、論理的解決を優先させる。
信じているからこそ、気軽には信用しない矛盾。
そして、「オカルト」よりも「霊」よりも
不思議かつ怖いのは人間だということも知っている。
その冷静な判断。

アンバランスな魅力が詰まった作品だ。
まだまだ先輩には謎がたくさんある。続編を待ちたい。

・・・でも、やはり子供時代にこの作家に出会いたかった
と残念な気持ちになるのである。