■ストーリ
つまらない恋―ぬるい恋を続けている「わたし」は、
ある日、死に至る病の宣告を受ける。一緒に暮らしていても
月に二度しか顔を合わせない夫との生活、セックスする
以外の時間は使いたくないらしい恋人との不倫にも慣れ、
死さえも諦めにも似た気持ちで受け入れたが。
■感想 ☆☆*
熱いお風呂が大好きな私は、ぬるいお風呂に入ったとき
消化不良の思いを抱く。ぬるくてもお湯なので、
漬かっている限りは確かに温かい。
けれども、お湯から出たとたんに肌寒さを感じる。
その場しのぎのぬくもり。
あっというまになくなってしまう刹那的なぬくもり。
そんな「ヌルイ」お風呂を思い出した。
一度、あきらめることを覚えると、心はどうしても
楽な方向に転んでしまう。心が波立たない人生は
一見、穏やかな生活だから。それを幸せと勘違いしてしまう。
そして、その穏やかな生活に慣れてしまう。
だから、ドミノ倒しのように、何もかもが中途半端に
倒れていく。
それをどうすることもできないでいる主人公。
ヌルイモノを熱くするためにはパワーが必要だから。
そして、いったん、ぬるいものになれてしまうと
熱いことに触れることにおびえてしまうから。
そんな心のざわめきが見事に描かれていて
あっというまに読み終えることができた。
これだけ女性の心情をリアルに描いておきながら
ラストはお伽話のような結末。
だから、救われた。
つまらない恋―ぬるい恋を続けている「わたし」は、
ある日、死に至る病の宣告を受ける。一緒に暮らしていても
月に二度しか顔を合わせない夫との生活、セックスする
以外の時間は使いたくないらしい恋人との不倫にも慣れ、
死さえも諦めにも似た気持ちで受け入れたが。
■感想 ☆☆*
熱いお風呂が大好きな私は、ぬるいお風呂に入ったとき
消化不良の思いを抱く。ぬるくてもお湯なので、
漬かっている限りは確かに温かい。
けれども、お湯から出たとたんに肌寒さを感じる。
その場しのぎのぬくもり。
あっというまになくなってしまう刹那的なぬくもり。
そんな「ヌルイ」お風呂を思い出した。
一度、あきらめることを覚えると、心はどうしても
楽な方向に転んでしまう。心が波立たない人生は
一見、穏やかな生活だから。それを幸せと勘違いしてしまう。
そして、その穏やかな生活に慣れてしまう。
だから、ドミノ倒しのように、何もかもが中途半端に
倒れていく。
それをどうすることもできないでいる主人公。
ヌルイモノを熱くするためにはパワーが必要だから。
そして、いったん、ぬるいものになれてしまうと
熱いことに触れることにおびえてしまうから。
そんな心のざわめきが見事に描かれていて
あっというまに読み終えることができた。
これだけ女性の心情をリアルに描いておきながら
ラストはお伽話のような結末。
だから、救われた。