のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

大人認定

2007年05月18日 23時49分05秒 | 日常生活
今年の新人研修の会場まで、会社から急いでも徒歩5分
ゆっくり歩くと10分かかるため、のりぞうは
始業10分前に会社を出発しています。
今朝も10分前に会社を出発し、新人研修開始時に
朝のホームルームを行いました。連絡事項を伝達し、
自分の席に戻ってくると、隣の席の上司が出社されてました。

「おはようございます☆」
とにこやかに挨拶すると、上司もぼそぼそと
返事をしてくださいました。
のりぞうの部署の先輩方は基本的に省エネ志向。
大きな声を出すと疲れるんだそうです。

「・・・おはよう。
 本日二回目の挨拶やけどね。」

え?本日二度目?今日、初めて会うのに?

「おいおい。大丈夫か?朝、会ったやないか。
 覚えとらんのか?」

・・・・ちっとも。
それ、昨日のことじゃありません?
本当に朝、会いました?

「大丈夫か?脳細胞が死滅しよらんか?」

・・・はい。最近、自分の脳にはまったくもって
自信がありません。けど、本当に会いました?
あくまでも上司の記憶を疑うのりぞうに
上司が呆れ果てて、朝の会話を詳しく再現してくださいました。

あぁ!確かに!
会いました!会いました!会話交わしました。
そんな会話をつい30分前に交わしましたよね!
うわー。
ほら、職場ってコミュニケーションが大事ですから☆
何度でも挨拶したいって思える先輩なんですよ!

上司がしみじみとおっしゃいました。

「のりぞうも大人になったんやなぁ・・・。
 入社当初ののりぞうはそんな切りかえしなんて
 せんかったのに。もっとすれてなくて
 もっと突拍子もない切りかえしをしてたのに。」

最近ののりぞう、以前通り、仕事内容で年月を
実感されることはまったくありませんが、
仕事とまったく関係ないことで
年月の経過を実感される機会が増えてきました。
・・・本人、変わってない気満々なのに。

ていうか、突拍子もないきりかえしって?!
今ののりぞうは「守り」に入ってるため、
オモシロイことを期待されてもできません。
ご容赦ください。
そもそも、仕事場の後輩にオモシロイことを求めないで下さい。

MIRAGE(2000年スプリングツアー)

2007年05月18日 23時23分28秒 | 舞台(キャラメルボックス)
■ストーリ
 3月1日。漫画家の真澄(坂口理恵)は花束を持って、
 高校時代の恩師・新庄(粟根まこと)の家を訪ねる。
 その日は新庄の50回目の誕生日。同級生の鶴岡(西川浩幸)や
 天童(岡田達也)も集まってくる。彼らは新庄を慕っていた。
 誰よりも厳しい教師だったけど、誰よりも生徒のことを
 思ってくれたから。彼らは、新庄の一人娘・たまき(中村亮子)
 から、新庄が突然学校を辞めたと聞かされる。
 半年前、新庄の妻・優子(大森美紀子)が亡くなり、それ以来
 新庄の時間は止まってしまったのだ。

■感想 ★★★
 強い女性、芯が一本しっかりと通っている女性、
 信念を持っている女性が良く似合う女優、坂口理恵さん主演の舞台。
 2007年度スプリングツアーにもゲスト出演されていた
 「劇団新感線」(古田さんや生瀬さんが所属している関西の人気劇団。
 是非、一度見てみたい。)の粟根まことさん出演と聞いて、興味を
 引ひかれて購入した。
 今回の舞台ではコメディ部分を一手に引き受けていた粟根さんが
 同一人物なのかと疑いたくなるほど、誠実でまじめで堅物な
 英語教師を演じている。

 ただひたすら妻を愛し続け、彼女の死後も彼女を思わずに
 いられない新庄。彼は妻を想うあまり、彼女が亡くなった後も
 彼女の幻と会話を交わし続ける。
 そんな彼を不安げに見守る彼の妹と娘、そして教え子たち。
 彼らは、新庄に生きる希望、目的を見い出させようと自宅での
 英語の講義を依頼する。

 キャラメルが常に伝えるのは「生きること」。
 今回はそれに「どう生きるのか」という視点で描いている。
 ヒロイン真澄は「自分の信じることに正直に生き」ようと
 壁にぶつかり傷つきながら、自分がどうすべきかを模索し続ける。

 「あんたのためじゃない。
  自分がしたいからするんだ。」
 「間違ってると思うことに追従するのは嫌なんだ。」

 青臭く熱いせりふだが、確かに胸が熱くなる。
 キャラメルは妥協を許さない。ナナメの視点で人生を捉えることも。
 人生、常に真っ向勝負。ダサくても格好悪くても効率悪くても
 自分自身と、そして自分の大切な人たちと向き合うことをやめないのだ。

 そして、明日に希望を持ち続ける。
 ただ生きるだけではなく、明日に楽しみを見い出すこと。
 それが「生きる」ということなのだと訴える。

 2000年の舞台とあって、すでに退団してしまった方々に
 多く出会えたことがうれしかった。
 南塚康弘さん、藤岡宏美さん、そして中村亮子さん!
 中村さんの演技はどの舞台でも変わらず好きだと改めて思った。
 大内さんの弾けた演技も秀逸。いつもは渋い役が多い大内さんが
 ピンクのバスローブとピンクのパンツで出てくるなんて!
 逞しく可愛らしいオンナッぷりを披露するなんて!反則だ!
 見事なコメディエンヌ(?)ぶりに、ただただ脱帽。

 けれど、この舞台で最も心に残ったのは大森さん。
 3場面ほどしか出演シーンはないのに鮮烈な印象を残した。
 表情が変わるだけ。ただそれだけなのに、普段と全く違う
 みっこさんが舞台に立っていた。
 少し儚げで、優しく穏やかな笑顔を絶やさずに夫を見守る
 「優子さん」が確かにそこにいた。

 MIRAGEの意味は「幻」。
 けれど、「存在しないもの」を指しているわけではない。
 未来に希望を託し続けるキャラメルらしい幕切れだった。