太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

サーベイ

2022-10-21 15:35:59 | 英語とか日本語の話
なにかと怪しい電話が多くなり、心当たりのない番号からの電話は、用事があればボイスメールに入れるだろうから、基本的には取らないようにしている。
それなのに、うっかり取ってしまったら、保険会社のサーベイだった。
サーベイというのは、ランダムに選んだ人にさまざまな質問をして情報を集め、カスタマーサービスの向上や、ビジネスに活かす、いわゆるアンケートだ。
時間がないからといって断ればよかったのだが、数分で済むというので、つい受けてしまった。

家族構成や出身地、既往症や現在の健康状態など、名前を特定しないだけで、かなりの質問が次々出てくる。
その女性のキンキンした声が聞き取りにくいのと、電話に雑音が入るのと、受話器を通した英語に私の耳が慣れていないのとで、何度も聞き返さねばならないこともあって、
なんだか次第にその人が気の毒になってきた。
たまたま選んだ番号が、よりによって私だったとはスミマセンというしかない。
病名の専門用語がいくつも入った質問はお手上げで、そこで私は言ってみた。

「あのー、申し訳ないんで、もう切り上げて、次の人に電話してみたらどうでしょう?」

すると女性は気丈に言うのだ。

「いえ、これが私の仕事ですから大丈夫ですよ」

「でもねぇ、私の知らない単語を10回言ってもらっても、わかりようがないのよ。他の表現でもって説明してくれればわかることもあるかもしれないけど」

英語を母国語としない人と接し慣れていない人は、聞き返されたとき、同じことをひたすら繰り返すだけのことが多い。

たとえば、以前、保険会社に電話したとき、「ペイ スタブはあるか?」と聞かれたのだが、ペイ スタブという単語は聞いたこともなかったので、聞き返したら、
九官鳥のように、「ペイ スタブはあるか?」と繰り返すだけで、埒が明かない。
結局、連想ゲームの果て、ペイ スタブとは給与明細で、受取金額だけでなくて明細もついているか、という意味だということがわかったのだけれど、
ペイ スタブを知らないなら、ほかの言い回しで説明しよう、という発想にどうしてならないのか。
(自分の語彙力のお粗末さは棚の1番上)


そのサーベイは、数分どころか20分ぐらいかかった。
ものすごい疲れた。
担当の女性は、もっと疲れただろうけど。
もう知らない番号は取らない。
うっかり取ったのがサーベイだったら、双方の平和のために丁重にお断りしよう、と思う。





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