太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

猫に小判

2016-06-30 18:06:21 | 日記
NEWミシンを使ってみた。

シュートメの古いミシンが壊れてから、私がなんでも手縫いしているのを見た夫が買ってきたものだ。

マイコン内臓の(今は何でもコンピューター内臓なんだろうが)立派なミシンである。

手縫いで作ったクッションカバーが、何度も洗ううちに縫い目がほどけてきて、

1つぐらいなら手縫いで直そうと思ったのだが、いくつもあったのでミシンを出すことにした。


箱から出してみると、実家の母が使っていたミシンに似ている。

シュートメのミシンは、電動ミシンのさきがけじゃないかと思うほど古いもので、

とにかく重い。10キロはあると思う。


こんな私でも、ミシンを使うには、上糸と下糸があって、

ボビンというものにあらかじめ糸を巻きつけておくぐらいの知識はある。

日本語の説明書でも読むのが面倒なのに、英語で書かれていたら、まったく読む気がしない。

だから記憶と図解だけを頼りにボビンに糸を巻いてみる。

上糸を刺す突起をスライドすると、針は動かずにボビンに糸が巻けるのは、母のミシンと同じだ。


ボビンを針の下のスペースに入れ、

図のとおりに上糸を引っ掛けていって、針に糸を通す段階になると、

なんと「自動糸通し機」なるものが、針の横についている。

母のミシンを使っていた頃は私も若かったので、それほど苦にはならなかったが、

シュートメのミシンで針に糸を通すには、まずリーディンググラスをかけ、

手縫い針に糸を通す道具を使って、なんとかかんとか糸が通るといった具合だ。

それが、この「自動糸通し機」を使うと、アラ不思議、かーんたんに針に糸が通る。

あまりに簡単なので、糸が切れたりするのも怖くない。


母のミシンは、上糸を針に通したら、その針を下げて下糸を迎えにいかなければならなかった。

でも、これはボビンを収納してそのまま縫い始めればよい。


縫ってみると、手縫いで1時間かかるところが1分でできた。

少し余裕がでてきて、まじまじとミシンを眺めてみた。

ボタンひとつで、20種類以上の縫い方が選べる。

縁取りにしたら可愛いだろうと思うようなデザインもあるし、

三列縫いが一度にできるようなのもあった。

縫い目の大きさも、布の厚さもボタンで切り替えできる。

布端を保護するロックミシン機能もあるに違いないし、ボタンホールだってできる。


すごいなあ、テクノロジー。

これならパッチワークだとか、キルトだとか、布バッグや洋服なんかできるんだろうなあ。

器用な人なら。


ボタンホールも、20種類以上の縫い目も、生涯使われることはないであろう。

四角くてひたすらまっすぐ縫うものしかできない私のところに来てしまったミシンに、

大変申し訳ない気持ちでいっぱいである。




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超特急

2016-06-28 20:22:51 | 日記
転職したとき、あまりに突然そういうことになって

私を取り巻く状況の流れの速さについてゆくのが精一杯だった。

あれから2ヶ月。

職場にも仕事にも慣れて、これで落ち着いて穏やかな生活になると思ったのだったが、

私の人生はそれを許してはくれなかった。



先に結論から言うと、ワイキキのギャラリーで働くことになった。



話の発端はマイクだった。

私の職場では曜日ごとにアーティストが自分の作品を売るスペースがあり、

マイクは月曜日担当のアーティストで、彼の勧めで私は自分の絵をコピーしてマットに入れ、

マイクの作品と一緒に売ることになった。

売るのは月曜日だけだが、毎回私の絵は少しずつ売れていて、

私はそれで満足していた。


そのマイクは、ワイキキのいくつかのギャラリーに作品を置いていて、そのひとつに

私の作品を持っていき、オーナーに見せた。

オーナーはそれに興味を持って、ぜひ私の絵を売りたい、と言っているというのだ。

それが先週。

マイクがくれた、オーナーの電話番号に電話したのが、その翌日。

そして、オーナーに会いにいったのが日曜日。



オーナーは白人の女性アーティストだ。

彼女の名前がついたギャラリーには、数人のアーティストの作品がある。

作品を置くだけじゃなく、できたら週に1日でいいから店で働いて欲しいというのだ。

ワイキキで日本語が話せるのは、とても魅力なのだ。

私にとっても魅力はある。

店にいる間、私は自分の作品を作っていてよくて、テレビスクリーンでは私の作品が流れ、

一番目立つところに私の絵をたくさん飾れる。

まだ知名度がないコラージュを広める機会にもなる。

ただ、時給制ではなくてコミッションだけなので、まったく何も売れなかった日は収入はゼロだ。

ワイキキだから、通うのも遠い。



それでも、おもしろそうだからやってみたい、と私の心は言っていた。


仕事が休みの火曜日の、午後3時から9時までの6時間、やってみることにしたのだ。



超特急で、ものごとが展開してゆく。

じっくり考える暇もなく、味わう余裕もなく、どんどん流れてゆく。



オーナーに、火曜日に行くことにしたと電話をしたのが月曜日。

そのあと、ある男性が職場で売っていた私の作品を手に取り、べた褒めに褒めた。

彼は2つ買ってくれて、サインまでしてくれという。

また必ず来るので、そのときには新しい作品を楽しみにしている、と言った。

名前を聞いたら、彼もマイクだった。


マイク。

MICHARL。

ミカエル。

ここにも、ミカエルがいた・・・・・



不安はある。自信のなさもある。

先の見えないこころもとなさもある。

コラージュのメンターであるスーザンに話したら、大興奮で

「怖気づいてるのはわかってるけど、雲に乗っちゃいなさいよ」

と言って笑った。

雲は見ているだけより、乗ったほうがおもしろい、ってことか。



というわけで、なんだかものすごく忙しくなってきた。

転職したとたん、絵にかけるエネルギーが俄然増してきて、

ぐいぐいと背中を押されているような感じがする。





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日本人

2016-06-22 19:13:08 | 日記
職場に、毎日たくさんの中国からの旅行者がやってくる。

中国の人達は、順番を待つことをしないし、

簡単な英語もわからないし、話さない。

だれかれかまわず、中国語で話しかけて、やたらと声が大きい。

言っていることがわからないと言っても、同じことを繰り返して言い続ける。

それでも通じないとみると、柱やテーブルを叩いて注意を引く。

試食のものは、おなかがいっぱいになるまで食べつくす勢いだ。


というわけで、中国の人達は従業員に大変評判が悪い。

毎朝のミーティングではマネージャーが、

「気持ちはわかるけれど、大きな心で受け止めるように」といつも言うぐらいだ。



私も、彼らがとても苦手で嫌だなと思っていたのだけれど、

最近ちょっと心に余裕がでてきた。

すべてを中国人、というくくりで見ていたものが、

まず、中国人にもいろいろな人がいるという当たり前のことに気づく。



怒鳴っているように聞こえるのは、言葉のせい。

中国語で話しかけるのは、中国語しか知らないから。

順番を待たないのは、そういう文化だから。

そう思ってみてみると、

愛想のいい人も、遠慮を知っている人も、順番を待てる人も、中にはいるし、

トイレの場所を聞くのに身振り手振りで、通じたといって跳ねて喜ぶ陽気な人にもいる。



そのうちに、中国の人達に私の親が重なって見えるようになってきた。

父や母が外国に旅行したとき、言葉もわからず、こんなふうだったろうか。

いったん、親の姿が重なると、胸が熱くなるような気がしてきて、

自然、私の態度も柔らかくなる。





職場で使う簡単な日本語の単語なら言える同僚たちも、中国語だけは覚えたくないというけれど、

私はいくつか中国語の単語を覚えてもいいかなと思っている。




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テレビ

2016-06-19 20:43:35 | 日記
我が家にテレビが来た。

2年あまり、テレビなしで暮らしていて、何の不都合もなかったのだが、

ある日、帰宅すると、ケーブルテレビの作業員が我が家のテレビをケーブルに繋ぐ工事をしており、

その横で、夫の父がにこにこしながら立っていた。

「あの・・・」

「驚いた?これでテレビが見られるぞー」



頼んでいませんが・・・・・




こういうことが、時々ある。

その前には、家に帰ると床がピッカピカになっていた。

うちの床は竹製で、普通のフローリングとは少し違う。

月に1度ぐらいワックスをかけている。

夫の父が、竹フローリング専門に磨く業者を探してきて、家中の床を磨いてくれたというわけだ。


頼んでいないんだけど・・・・・



我が家と両親側の家は、ガレージ横の廊下で繋がっている。

だから行き来は一軒の家のようにできるが、それでも一応別の所帯だ。

「勝手なことするなよ!!」

と夫は怒るけれど、父としてはサプライズで喜ばせるつもりなのがわかっているからだろう、

父に対しては何も言わないし、私も同じ気持ちだ。




さて、せっかくケーブルテレビ代も払っていることだし、時々テレビをみている。

どういう仕組みなのかわからないけれど、

ほとんどのコマーシャルやニュースや映画に、勝手に英語の字幕がつく。

これはとてもありがたい。

聞いているだけより、はるかに理解ができる。



コマーシャルといえば、冷蔵庫の中の映像を携帯電話で見ることができる、という商品がある。

今日は何を買えばいいんだっけ?という時に、

冷蔵庫の中をチェックして無駄を減らすというのだが、

そんなものは朝、出かける前に見て買い物リストを作ればいいわけで、

そういうシステムにお金を払うことのほうが無駄だと私は思う。

いくらアメリカの冷蔵庫が大きいといっても、毎日中を見ていたら、何があるかはわかるだろう。

痒いところに手が届く商品開発が得意な日本に比べて、

それを作るなら、こっちを先に何とかしてほしい、と言いたくなるようなものがあるのがアメリカ。



というわけで、なければないで平気だったテレビが、

あったらあったで、それなりにおもしろい。

夫など、いまやテレビっ子になっている。


とりあえず、お義父さん、ありがとう、と言っておこう。

父の日だけど。




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ココナツオイルコーヒー

2016-06-16 08:05:26 | 食べ物とか
日本では、まだココナツオイルは人気があるんだろうか。

ハワイはココナツの産地でもあり、肌に塗ることはしていたけれど、

食べるともっといいというのは、日本からの情報で知った。

でも、オリーブオイルなどと比べて、ココナツオイルはココナツの香りが強いので

使える料理が限られてくる。

料理上手な人なら、お菓子に使ったら美味しいのだろうなあ。

私はお弁当に持ってゆく卵焼きぐらいだったのだが、

ためしにコーヒーに入れてみたら、これが美味しかった。


大き目のマグに、スプーン1杯ぐらいを入れる。

ココナツの甘い香りがして、フレイバーコーヒーのようだ。

味もマイルドになる。

ただ、表面に油が浮くのと、ホットコーヒーに限られる。

ココナツオイルは低温で固まるので、冷たい飲み物には溶けない。

ココナツオイルを溶かしたホットコーヒーに氷を入れて、アイスコーヒーにしようとしたら、

オイルが固まって、白いツブツブがいっぱいできた。


コーヒーを飲まない夫は、油の浮いたコーヒーを不思議そうに眺めているが、

私はおいしいと思っている。






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