太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

Indiana Jones and dial of destiny

2023-07-05 07:48:00 | 勝手な映画感想
なんと5年ぶりに映画館で映画を観た。
最後に何を見たのかも覚えておらず。
独立記念日の昨日、そこここでパレードなどがあって混むし、ビーチには早朝からバーベキューをする人たちで混むしで、家にいるのが1番。
そこで、たまには映画でも、ということになり、近くの映画館に出かけた。

インディアナ ジョーンズの最新作、Indiana Jones and dial of destiny


私が何度繰り返しみても飽きない映画は、インディアナ ジョーンズシリーズと、ジェイソン ボーンシリーズで、ジェイソン ボーンの最後はかなりガッカリしたけれど、インディアナ ジョーンズのこれは期待を裏切らなかった。
シリーズで1番好きなのは、最初の(1981年)レイダース オブ アークで、これは2番目にしてもいいと思う。

81歳のハリソン・フォードが、よくもここまでやった。
年は重ねているけど、81歳の白人としてはブヨブヨでもガリガリでもなく、しっかりハンサムで相当にシャンとしてる。
映画の冒頭の、18年近く前のストーリー部分では、とても81には見えない。

1964年に俳優を目指してから60年。
名も無き俳優で終える人が殆どの中で、多くの人の記憶に残る作品を残した。
これは俳優冥利に尽きるのではないか。

古いシリーズに出ていた俳優が何人か、しっかり年を重ねて出演しているのも感慨深いし、古いシリーズを知っている人だけがわかる場面もあって、これは本当に最後のインディアナ ジョーンズなのだ。
名残惜しいけれど、40年以上も続けてきてくれたことに感謝。
ここには書けないけど、ラストシーンが最高に好き。


それにしても、しばらく映画館に行っていない間に、シートは指定だし、椅子は完全にリクライニングシートだし、ずいぶん環境が良くなった。
ただ、以前は映画館に入る前にチケットを買う場所があったのが、今はポップコーンなどを買うのと同じカウンターでチケットも買うので、待つことしばし。
今度は事前にネットで予約していくか、早めに行こう。
みなさん、バケツみたいなポップコーンと、これまた細長いバケツみたいなコークを買う。ここはアメリカなのだなあと思う一場面。





「LION」

2023-03-29 08:03:59 | 勝手な映画感想
映画を観て泣いたのは久しぶりだ。
夫が泣いているのをみたのは、もっと久しぶり。
悲しい涙は好きじゃないが、感動の涙なら泣くのもいい。


「LION」は2017年公開のドキュメンタリー映画だ。
DVDのカバーを見ると恋愛ものに見えるけれど、そうではない。


インドの片田舎に住む、母親と、息子二人と娘一人の貧しい母子家庭。
母親は石を運んで生計をたてている。
長男グッドゥが汽車に乗って仕事に行くのに、次男サルーはどうしても着いていくと言い張る。
グッドゥは16歳ぐらいで、サルーは5歳。
幼すぎるからダメだと言うグッドゥに、サルーはすがりついて、渋々連れていくことにする。
目的地に着いても、サルーは眠くて起き上がれず、仕方なしに駅のベンチにサルーを寝かせたまま、「この場所を絶対に離れるな」と言い置いてグッドゥは仕事に行く。
夜中に目が覚めたサルーは、グッドゥを探して誰もいない駅のホームを歩き回り、ふと乗ってみた止まっていた無人の汽車が走り出した。
汽車は延々と走り続け、カルカッタでようやく停車した。
人でごった返すカルカッタに、5歳のサルーは一人きりで放り出された。
紆余曲折あって、サルーはオーストラリアの夫婦の養子となる。


これは、サルー本人が書いた本を映画にしたもの。
いろいろ書きたいけど、ネタバレになってしまうのでやめておく。
インドでは年間8万人の子供が行方不明になっているのだという。サルーはまだ40歳ぐらいで、この話もそう昔のことではない。
警官が、サルーに母親の名前を聞く場面がある。
「お母さんの名前は?」
「ママ」
住んでいた町の名前を言っても、誰も知らない。ずっとあとになって、耳で聞いて覚えた町の名前と、本当の名前が微妙に違っていたことに気づく。
5歳の子供が母親の名前を知らなくても、住んでいる町の名前を正しく言えなくても、無理はないと思う。


なんという人生だろう。
サルーを養子にしたオーストラリア人の夫婦。
世界には助けを必要としている子供たちがたくさんいて、彼らは自分たちの子供をもつことよりも、そういう子供を育てることを選んだ。
養母は、サルーが家に来た最初の日、お風呂に入っているサルーに向かって、彼のわからない英語で話しかける。

「あなたはとてもとても辛いことを体験して、ここに来たのよね。
いつか、あなたの準備ができたら、あなたに何が起きたのかを全部私に話してね。私はいつだってそれを待ってる」

私の身近にも、人種の違う子供たちを育てている人たちがいるけれども、私などには到底想像も及ばぬ種類の愛を持つ人たち。
養母はもう一人、インドから子供を養子にするのだが、彼はトラウマから精神が不安定な難しい子供だった。
無償の愛、というけれど、私にそんなものがあるのだろうかと思ってしまう。




最後まで見られなかった映画

2021-11-11 08:21:29 | 勝手な映画感想
毎年、春と秋にインターナショナルフィルムフェスティバルがある。
世界中の映画が観られるので、いつも開催を楽しみにしている。
観たい映画の日程に合わせて、映画館に足を運ぶのが通常だったのが、
パンデミックのあとは、自宅で観ることができるようになった。
家族で楽しめるし、それも都合のいい日と時間に観られる。
以前は、特定の日の特定の時間に合わせて映画館に行き、駐車スペースを探し、
上映が始まるまでプラカードの前で並んで待たねばならない。
映画館には申し訳ないけれど、コロナ騒ぎが終わっても、この方式を残してくれることを願う。


昨夜観たのは、日本映画の「Last Goze」
日本映画好きの夫の希望もあり、叔母も「よかった」と言っていた。
Goze(ゴゼ)とは、三味線に合わせて物語を歌い、家々を回る者たちのこと。
1900年に青森で、ハルという名の盲目の女の赤ちゃんが生まれた。
ハルはゴゼになるしか生きる道がなく、厳しい訓練を受けてゴゼとなる。
ドキュメンタリーを、ドラマ仕立てにしてある。
しかし、この映画はものすごく重い。
ハルに降りかかる苦難といったら、「おしん」の苦労など苦労のうちに入らないかもしれない。
これが作り話でなく、本当にあった出来事だということが、よけいに気分を滅入らせる。
あまりにひどいことが起きるので、私は見ていられずに何回かトイレに立ったほどで、
とうとう後半になって夫が、
「もう、いいかな・・・・」
と言い出してスイッチを切ってしまった。
叔母はこれを見て滅入らなかったんだろか。


たいていの映画は、最後まで観る。
映画館で途中で席を立ったのは、中国が作った「三国志」だけだと思う。
本がかなりおもしろかったので期待していたのだが、そもそもあの長編を映画にすることに無理があるし、
出演者がみーんな同じ顔で、その同じ顔が、揃って怒鳴りあうように喋るのに疲れ、15分ぐらいでギブアップ。


お口直しに、やはり日本映画のコメディ(タイトル忘れた)。
OLの世界の任侠もの、という、漫画が原作じゃないかと思うようなハチャメチャ映画。
大好きな「Kamikaze Girl」(邦題は「下妻物語」かな)を彷彿させる。
知っている人は誰も出ていなかったけど、おもしろかった。
映画を観て考えさせられたり、辛くなったりしたくない。
年々、脳みそが軽くなっていくのか、こういうアハハ―!と笑っておしまい、という映画がいいなと思う。







My blue heaven 繰り返し観たくなる映画

2021-06-03 07:34:35 | 勝手な映画感想
繰り返し、観たくなる映画がある。
私の場合、たいていはコメディだったりする。
重くて考えさせられるような話は苦手で、正しい人が苦しむのも見たくない。
(そういう理由で「ブレイブハート」なんか二度と見られない)
クスっと笑って、観終わってからも、笑顔の残りが顔に残っているような映画がいい。

「My blue heaven」は、そんなコメディ映画のひとつだ。


スティーブ・マーティン演じるヤクザのヴィニーが、証人として裁判に立つまでの身柄保護のために、
FBIのバーニーが、とある町に連れてくるところから始まる。
口八丁手八丁で生きているヴィーニーに、くそ真面目なバーニーは翻弄されてばかりなのだが・・・
タイトルにもなっている、My blue heavenの音楽も、温かくて好き。1920年代のヒット曲。


いい映画を観ると、夫と一緒に「好きな映画トップ10」の入れ替えをする。
私のトップ3に常に入っているのは、「Plane Train Automobile(邦題は 大災難)」
サンクスギビング前のNYからシカゴの自宅に帰りたいだけなのに、ことごとく交通手段に裏切られ、
その間に出会った、シャワーカーテンリングのセールスマンと共に、大変な遠回りをしながら家路につく。

「Click(邦題は、もしも未来が選べたら)」も。
アダム・サンドラーはそれほど好きな俳優ではないんだけれど、この映画だけは別。
これを観ると、親が元気なうちに親孝行しよう、と思う。

邦画だったら、「Kamikaze girl(下妻物語)」
ちょいしんみりするけど「Hula girl」


コメディ以外で、繰り返し観たくなるのは、インディジョーンズシリーズと、
ジェイソン・ボーンシリーズ。


人の好みなんてものは色々で、どの映画が好きか、どれに感動するかもそれぞれ。
でも、人が口を揃えて感動した、という映画に私がまったく感動できないということもままあって、私の感性を疑われる気がして、適当に合わせておく。
「タイタニック」が、それ。
感動した、泣いた、何度も見て泣く、と人は言う。
いい話だけど、好きな人のために命を差し出すなんて、差し出されたほうの気持ちを考えてみよ、と思う。
悲しすぎて、私は二度と観たくないのだ。


映画は、いいな。




「Fried Green Tomatoes」

2021-05-08 08:01:17 | 勝手な映画感想
30年前に映画館で観た。
私は映画や本でどんなに感動しても、すぐに忘れてしまう。
それを観た、読んだという記憶はあっても、中身が抜けてしまう。
読んだ、観たことすら忘れていて、半ばほどまで進んでから気づくこともある。


義両親が買ってきたDVDを借りてきた。
これも、すごくよかった、という思い出しかなく、ストーリーなどすっかり忘れているので新鮮。

個人的には、これはキャシー・ベイツのベストロールだ。


Evelynは、老人ホームにいる夫の叔母を訪問したときに、Ninnyという老女に出会う。
最初は付き合い程度に老女の話の相手をしていたが、だんだんとその話に引き込まれ、彼女に会いに行くようになる。
その老女の物語が、この映画のストーリーだ。


子供が巣立ち、夫婦だけになったが、夫はまったく自分のことを顧みず、Evelynは味気ない結婚生活をなんとかしようとするが空回り。
ストレスで食べることをやめられず、Ninnyの前で大泣きするEvelynが言うセリフがある。

I'm too young to be old, but I'm too old to be young

(年寄りになるには若すぎて、若くなるのには年を取り過ぎてる)


このセリフは、30年前には心に引っ掛からなかった。
当時、私はまだ独身で、30にもなっていなかった。


1930年代のアラバマと、1990年代のアラバマの、女の友情の話。
ドキドキしてジンとして、クスリと笑って、最後にホッと温かくなる。
そんな、観てよかった、と思う映画。


タイトルのフライドグリーントマトだが、これはアメリカ南部の料理だ。
その名の通り、まだ緑のトマトを輪切りにして、パン粉をつけて焼いたもの。
この映画が封切られたあと、話題になった。
私の同僚に、テネシー州出身の人がいる。
テネシーも南部地方。
「もう100万回たら聞かれたわよ、フライドグリーントマトって食べたことある?ってね」
「私も聞こうと思ってた。それで、あるの?」
「答えは、NO!。アラバマとテネシーは違うんだってば」

そういう勝手な思い込みや誤解はよくある。
つい先だって、別の同僚に
「芸者って高級な売春婦なんでしょう?」
「芸者は女性と口をきいてはいけないってほんとう?」
と聞かれて驚いたところだ。
舞妓も芸者も花魁もごちゃまぜじゃないか。




まだ観たことがない人はぜひ。
観たけど忘れている私のような人にも、ぜひ。
老人になるには若すぎて、若者になるには年を取り過ぎている人にも、ぜひ。