太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

雨の日曜日

2016-07-31 14:25:05 | 日記
珍しく、一日中雨が降っている。

たいがい、雨は短時間で青空が広がり、またシャワーのように降って、ずっと降りこめることは少ない。

それでも空は明るくて、なぜかジトジトした感じはしないのは日本の雨と違うところ。

だから今日はビーチにも行かず、8時近くまで朝寝した。

雨と雨の合間に、夫が自分と私の車を洗ってくれた。

夫の両親は、この夏2回目の旅行中で、静かな日曜日だ。


売り出していた近所の家に買い手がついて、

先ごろ新しい家族が越してきた。

我が家は10mぐらいのドライブウェイを入ったつきあたりに1件だけ建っているので

隣家といえばブライアンちだけだ。

そのドライブウェイの向こう側が、その新しい家族の家で、

垣根越しに家は見えるが、玄関は反対側。

夫が、庭から香りのいいジンジャーの花を切り出してきて、

その家に挨拶に行こうという。

日本だと、引っ越してきた家族が近所に挨拶に行くけれど、

アメリカでは逆で、近所の家から挨拶に行く。

でも、それも地域次第で、このあたりではそういうことも、あまりやっていないように思う。

夫以外は。

プール付きの豪邸を中国人が買ったときも、夫は真っ先に私の手をひいて挨拶に行った。

こんなとき尻込みするのは私で、なんのてらいもなくそういうことができる夫が羨ましいと思う。

『転校生に真っ先に声をかけるタイプ』

私は夫のことをそう思っている。

車椅子や、ハンディがある人とすれ違うとき、必ず夫は元気に声をかける。

迷惑だと思われたくない、私にはそんな気持ちがどこかにあって、

傷つかないために距離をおくことを選んでしまう。



花を持ってその家に行ったら、留守だった。

夕方になったら出直すことにする。



夫は、ばかばかしいパロディもののコメディ映画を1本みて、

昼寝するために寝室にあがった。

猫達も夫と一緒に寝ようとついていく。

私は新しいコラージュ作品を創り始めた。

コーヒーを淹れて、夫が持って帰ってきたアイスクリームを食べた。

アイスクリームは好きなだけ持って帰っていいそうで、

マカダミアナッツココナッツとか、パイナップルのシャーベット、

コナコーヒーやピナコラーダが家にあるが、

どれもが本当に美味しい。ほかのアイスクリームは食べられない。

香料などは使わず、材料は全部本物を使い、手作りで作っている。



これでよかったのかな。

どのみち、あのストレスさ加減では、前の仕事はそう長くは続かなかっただろう。





明日は8月。

長い夏休みが終わって、学校が始まる。

雨の日曜日は、ゆっくり時間がすぎていく。






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嵐のあと

2016-07-29 19:22:50 | ハワイの自然
先週末、トロピカルストームが来た。

いつも思うのだけど、トロピカルって付くと楽しそうな感じがする。

でも楽しくない。普通のストーム。

ハワイ島では避難した人達もいたようだけれど、オアフ島に来るまでには勢力が弱まって

大雨と雷になっていた。

雷は、すごかった。

夜なのに昼間のように明るくなって、地響きがする。

ハワイは簡単に停電するのに、停電しなかったのは驚いた。

一瞬消えて、すぐに復活というのが数回あっただけ。



嵐のあと。




我が家から夫の両親宅側の庭をみる。




写真を撮ってみて気づいた。

玄関脇の花壇が、花壇ではなくなっている。



確かに昨年あたりまでは花壇だった。

いつのまにかなにもかもがグングン伸びて、野放し。

建物を曲がったところに、ジンジャーの花を植えてあるのだが、

それらはみんな2m以上で、嵐のせいか重さのせいか、みんな芝生の上に倒れて寝ている。

気候がよくて雨が多いので、植物がものすごく成長する。

日本では観葉植物とかいって売られている植物も、そこいらへんでワサワサ生きている。

アジアンタムなんか、適度な湿度がないと枯れてしまうので、日本では何度も失敗したのに、

外壁の石垣の間から、ばんばん伸びている。


これはちょっと手入れをしないといかんな。

今週末にやるか(夫が)。







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エンジェルズ トランペット

2016-07-29 18:59:55 | 絵とか、いろいろ


新作。

この花は日本でも見かける。

こっちでは、エンジェルズ トランペット という。

ほんと、天使のラッパみたいな形。

香りもいいのだけれど、実は毒がある。



普通、作品を完成させるのに、30時間から100時間かかる。

水彩画などのほうがよほど早くできる。

これに限っては、12時間ぐらいで完成した。

長いこと、構想だけはあって、いざ作り出したら速い速い。




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絵本

2016-07-28 18:44:08 | 本とか
昨夜、眠りかけたときに、ふと思い出した絵本がある。

筆箱の中にいる、粘土でできたネズミの話だ。

その本の題名も、ネズミの名前もどうしても思い出せない。

時折、この本のことは思い出すのだが、いつも名前を忘れたままにしていた。

しかし昨夜は、どうしても思い出したくて、起き出してネットで調べた。


「ネンディのぼうけん」



ネンディが、動いて話して、冒険をする。

私はその本を繰り返し読み、

「ヒミツのアッコちゃん」の魔法のコンパクトを信じてワクワクした気持ちで、

粘土でネンディもどきを作った。

私はほんとうにそれが動くように、本気で祈った。

子供の頃に読んだ本の中で、これは1番好きな本だ。



「あたまをつかった小さなおばあさん」



一人暮らしのおばあさんが、日々ぶつかる問題を、頭をつかって解決してゆく。

頭を使うときは椅子にすわり、目を閉じる。

エプロンの丈が短くなってきたという問題は、エプロンの裾をちょっと切って、

それでフリルを作り、くっつけたらいいという考えが浮かび、いそいそと作る。

できあがってみたら、何となく前より短いような気がするが、まあいいや、というほのぼのとした話。


この本も、好きな絵本の3本の指に入る。


両方とも、 山脇百合子さん という人がイラストを描いている。

「ぐりとぐら」や「いやいやえん」など、多数の本を手がけている人で、

確か ぐりとぐら は なかがわえりこさん と姉妹で作っている。

私はこの山脇さんの絵が好きだ。

頑張り過ぎない、肩の力がほどよく抜けた感じや、のびのびした線。




「おおきな木がほしい」



唯一、この本だけはハワイに持ってきた。

絵は、村上勉。

男の子が、「もし大きな木があったら・・」と想像する。

ツリーハウスを作って、そこで春夏秋冬、何をするかを思い描く。

絵本を縦に使って、高い高い木をどんどん上にのぼってゆくのだ。

夏は蝉が遊びに来る。窓辺の台所でホットケーキを焼く。

秋はリスが遊びに来る。冬は・・・

村上勉の絵がすばらしいの一言。

ツリーハウスの、季節で違うマグカップの模様、クッションの柄、カレンダーの絵、

どんな小さなものも逃さす、穴があくほど眺めた。

今、手元にあるこの本を広げれば、昔と変わらない感動をもって、

絵の隅々までじっくりと眺めて過ごす。

お父さんと一緒に、大きくなる木の苗を植えるというラストもいい。



絵本の寿命の長さには驚く。

本屋で働いていたとき、私が読んで育った本が、まだ今も現役で読まれていることを知った。

子供がいないので、そういうことを知らないのだ。

「ももいろのきりん」も好きな本で、これも今も売っている。

「だるまちゃんとかみなりちゃん」の かこさとし も大好きだ。




これらの本の思い出は、40年以上たった今でも、私の心のどこかに大切にしまわれていて、

私という人間を形成する材料のひとつになっている。

たとえタイトルを忘れても、その本から得た感動は残っていて、今もリアルに思い出す。




今度日本に行った時に、必ず「ネンディのぼうけん」を買おうと思っている。





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