太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

クリスピードーナツ

2016-04-29 18:18:25 | 日記
同僚のカラニが、クリスピードーナツをみんなに差し入れしてくれた。

クリスピードーナツはマウイ島にしか売っていない。

親戚の誕生日パーティがあって、誰かがたくさん持ってきたのだという。

甘いものは控えていたけれど、せっかくなのでひとつ食べた。

テイラーが、

「ひとつしか食べないの?」と聞く。

あの甘いドーナツは、ひとつ食べたら満足してしまう。

見ていると、みんな少なくとも3つは食べている。

箱にぎっしりあったドーナツが、あっというまに消えてゆく。


カラニの前の職場に、マウイ島出身の同僚がいて、

その人になにかをしてあげたお礼に、里帰りの際のお土産としてクリスピードーナツを買ってきた。

大きな箱を2つ。

ひとつは職場のみんなに、もうひとつは、カラニに。

「まさかそれを一人で食べたんじゃ・・・」

「もちろん一人で食べたさ。なんで?」

「いや、べつに・・・しばらく甘いものは食べたくなくなったでしょ」

「いや、そうでもないよ?」

クリスピードーナツを一箱・・・・・・・



仕事をしながら、試食のマカダミアナッツは食べ放題、試飲のコーヒーも飲み放題。

クリスピードーナツも、食べながら仕事をしている。

そして当然ながら、多くのの同僚ががっちりと肉を蓄えている。

なんというか、改めて、こういう仕事もあったのだなと思う。

私語禁止だった前の職場とは大違い。(ボスがいないときに喋っていたけど)

ゆるゆると働くことにも、自分が結構楽しさを見出せることに驚く。





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命がけ

2016-04-26 17:40:22 | 日記
1ヶ月ほど前になるが、サプリメントを飲もうとして喉に詰まり、危うく死にかけた。(その記事はコチラ


それ以来、すべての錠剤はナイフで細かく刻んでから飲んでいる。

一時は、夫からサプリメント禁止令が出たのだが、

ずっと飲んでいるものをやめたら、一気に老けたりするんじゃないかと思うと

とてもやめる気にならない。

それで、細かく刻んだものを、夫がいる時に飲むのを条件に続けて飲むことになった。



ここで余談だが、

サプリメント禁止に反対すると、夫は言った。

「飲まなくてもきれいで若いから大丈夫。もうあんな目にあうのはごめんだ」

これだけだと、いかにも夫が私を買いかぶっているように見えるけれど、そうではない。

日本にいたときから、折に触れ、私にエステを勧めるのだ。

ところが私はそういうものに全く興味がない。

エステに行ったら、通わなくてはならなくなるのが面倒だし、

エステにまめに通っているという知り合いに、驚くほど美しい人もいない。

そこにお金をかける分、なにかもっと有意義なことにまわしたい。


私が曖昧な返事でお茶を濁していたら、ついに夫がエステのギフト券を買ってきた。

さあ、これできれいにおなり、というわけだ。

その時は、それを無駄にするのももったいないので初めてエステに行った。

行ったら、やっぱりなんとなく続けたほうがいいような気もしてきて、

回数券を購入して、使い終わるまで通った。

その結果、見違えたかというと、そうでもない。


ハワイに来てからも、やっぱりエステを勧めてくる。

そんなに私はエステが必要なオバサンなわけ?

と聞きたくもなる。まあ、そうだから勧めてくれるんだろうけど。

だから、「きれいで若い」と言ったのは、自分がもう修羅場を見たくないための言い訳だと思う。



すっかり脱線した。



サプリメントは朝、夫がいる朝食のときに飲んでいたのだけれど、

胃の薬を14日間欠かさず飲まなくてはならなくなった。

胃カメラを飲んだ時に、胃の中にピロリ菌があるのがわかり、それを薬で撲滅するのだ。

朝晩、必ず3種類の薬を飲む。

1度でも飛ばすと、効き目はないのだそうだ。

飲み始めてすぐ、夫が出張になった。

1週間、朝晩だから14回、私は一人で錠剤を飲まなくてはならない。

アメリカの錠剤は大きくできていて、ゆうに1センチ以上あったりする。

でも私の喉に詰まったのは、そんなに大きくない、普通サイズのものだ。

だから私はすべての薬を慎重に細かく刻み、大量の水とともに流し込む。


薬は、徐々に効き目が出てくるよう計算されて、大きさなどを決めていると聞いたことがある。

だから細かく刻んだら、一気に効き過ぎるのではないかと思うのだけれど、

だからといって、喉に詰まって死んだら元も子もないではないか。


カプセル状のものは、上面がつるつるしていて比較的喉を通りやすいので、

緊張しながらもそのまま丁寧に飲む。

それでも1度、喉に引っかかって吐き出したことがあり、

そのときは本当に怖い思いをした。


死にかけた記憶がトラウマとなって、毎日なにかの儀式のように

準備万端、姿勢を正し、心構えをしてから飲む。



薬を飲むのも命がけなのである。





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この1週間

2016-04-24 16:49:59 | 日記
この1週間の長かったことといったらどうだろう。

昨日と今日、前の職場の友達と会った。

彼らと、ものすごく久しぶりに会うような気がしてならないが、

私が職場を去ったのは、たった8日前なのだ。


たった、8日????


まるで1ヶ月ぐらいに感じる。

それは私だけではなく、友達も同じようだった。

新しい職場で、休みを引いたら6日しか働いていないというのも、

なんだか信じられない。

時間軸にブレがあるに違いない、と思うほどである。


先週の日曜は、ブルーノートでリー・リトナーのライブを楽しんだ。

火曜日にはパスポートを受け取り、病院に行き、夫がフロリダに行った。

水曜から金曜は、毎日湯船にお湯をためて、ゆっくりと浸かったあと、

人に頼まれているコラージュを制作した。

土曜は、仕事のあと友人二人に会いにホノルルに行き、食事をした。

そして日曜の今日は、別の友人とホノルルでランチを食べた。

夕方、夫を迎えに空港に行く。



久しぶりに日本語で思う存分しゃべったと思ったけれど、たった10日前には日本語を話していたのだ。



英語漬けはそれほど苦ではないと思ったが、

やっぱり私のどこかでストレスとなっていたのだろうか。

それとも、新しい体験が一気に入ってきて、

その情報処理に疲れているのだろうか。


何にしても、持つべきは友である。

地元の友人も大事だし、日本人の友人も大事だ。

心のうちを忌憚なく話せて、理解しようとしあえる相手に出会うことは、

日本にいても、ハワイにいても、同じぐらい貴重なことだろうと思う。


来週からも、こんなふうに亀の歩みで時間が過ぎてゆくなら、

なかなか年をとらなくていいかも。






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一人ご飯

2016-04-22 20:54:42 | 日記
夫がフロリダに出張中のため、朝も夜も一人で食事をする。

これがどうにも苦手でならない。

どうやって一人で食べればいいかわからないのだ。

だから、土曜の夜と日曜のランチに友達と会う約束をしてある。



子供の頃から大家族で、一時期は父の会社の若い衆も何人かいたこともあり、

一人で食事をすることがなかった。

大人になってからも、東京の美大に通っていた2年間は、姉と一緒に暮らしていた。

前の結婚時代に、相手が単身赴任していた時期が2年ほどあったはずなのだけれど、

そのときのことを全く覚えていない。

覚えていないといえば、離婚したあと、2年間一人暮らしをしていたのだが、

このときのことも記憶から抹消されている。どうしたことだ・・・・

まるで過去世かと思うぐらいに、遠い記憶になっている。



一人だから、あり合わせで済ませるのは簡単でいいのだけど、

いざ食べる段になると、手持ち無沙汰で落ち着かないのだ。

私はテレビを付けながら食事をするのと、食事の時に相手が何かを読むのが嫌いだ。

うちにはテレビはないが、DVDは再生できるので、映画がついていても、それを止めてから食事をする。


音楽を流してみる。

猫に話しかけてみる。

それでも落ち着かないので、背に腹は換えられずに本を読むことにした。

あんなに夫にやめろと言っている手前、夫には言えない。

前の職場でも、今の職場でも、ランチのときには本を読む。

だいたい一人ランチが多いからというのもあるし、貴重な読書時間でもある。

それを家でもやっているというわけだ。


外ならよくても、家でこれをやると何やら侘しい気持ちになってくる。

独身や単身赴任のサラリーマンが、ひとりうつむいて食事をしているのと自分が重なってしまう。



出張なら、1週間かそこらで帰ってくるけれど、

もし夫が先立ったら、と思うと背筋がゾッとする。

残りの人生、ずーっとこんな侘しい気分で食事をするなんて耐えられない。

夫は8歳年下だから、私が先に逝く可能性が大きいが、うっかり超長生きしてしまったらどうしたらいいのか。

どうか一日でいいから、夫より先にお迎えがくるように祈るばかりである。







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先生と取巻き

2016-04-22 13:09:24 | 日記
話には聞いていたが、中国からの旅行客がとても多い。

他のみんなには、日本人と中国人の区別は難しいらしいが、

私もタイとベトナムの違いはわからない。

だいたい、中国の人は顔つき、服装、髪型でわかる。

それに、自分で自分を撮影する、カメラにつける棒を持っていたら、120%間違いない。


中国の旅行ツアーの一団がやってきた。

出てきたうちの一人から、目が離せなくなった。

蛍光絵の具をそのまま搾り出したような色の服を、それも色とりどりの服を全身にまとっている。

靴は蛍光イエロー、パンツは蛍光オレンジ、シャツはドピンクと赤のマーブル模様、

それに真っ赤なスカーフをぐるりと巻いて、極めつけはパーティグッズかと見まごう赤い派手なサングラス。

彼女を見たら、その残像がしばらく瞳孔に残っているぐらいなのだ。



同僚のピカケがやって来て耳打ちした。


「ねえねえ、ファッションデザイナーの先生だかが来ているわよ」

彼女が指差すほうを見ると、あの蛍光オンナではないか!!!

「他の人達はみんな先生のお付きらしいよ」

そう思って眺めると、蛍光オンナはちやほやされているように見える。

蛍光オンナが化粧品のサンプルを手に取ると、お付きの者たちがこぞってそれを手に取る。

蛍光オンナがナッツの試食をすれば、お付きの者たちも、我遅れじと試食に群がる。

試飲のコーヒーをうやうやしく差し出す抜け駆け者もいる。


「なんていう名前か聞いてきてくれない?」

「なんで?」

「だって有名かもしれないじゃん」

「だったら自分で聞いてきたら?」

「中国語知らないものー」

「ちょっと、私だって知らないってばよ」

「中国と日本、近いじゃないのー」


なんたる理屈。それじゃあアメリカとカナダは近いから、フランス語がわかるのかといいたい。

ピカケはウジウジと知りたがっていたが、聞かなかった。

あの蛍光オンナがどんな服をデザインして(たぶん見たままなんだろうけど)

誰がそれを欲しがるのか興味はあったけれど。




それにしても。



中国の人というのは、どうして相手が誰でもかれでも中国語で話しかけるのだろうか。

私は何度も、

「○×△&#@?」

と聞かれた。

わからないので、英語でそう言っても、同じ言葉を繰り返すのだ。

私が中国人に見えたのだろうかと思っても、他の同僚にも同じことをしている。


中国人は奥が深い。







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