太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ハワイの人が行くところ

2017-07-30 15:27:51 | 日記
アメリカの映画をみていたら、仕事でストレスを抱えた男が

「ああ、ハワイでも行ってのんびりしたい・・・・・」

と言う。

男の脳内イメージは、青い海、青い空、ビーチで寝そべる自分。

また、別のドラマでは、家族旅行の行き先を決めるシーンで子供たちが

「ハワイ、ハワイ、絶対ハワイ!」

と叫ぶ。

ハワイは日常を離れるために行く場所なのか。

私は夫と知り合うまで、ハワイは好きでも嫌いでもなかった。

大昔も大昔、社員旅行でハワイに行ったことがあったが、パパイヤが美味しかったというだけで

これといった感動もなかった。(連れて行き甲斐のないヤツ)

それからも私には正月に芸能人が行くところぐらいのイメージで、ハワイにまた行きたいと思うこともなかった。

けれど、多くの人にとってハワイは日常を忘れられる場所であるらしい。

青い海、空、南国、トロピカルフルーツ、大自然。


でもそれらが日常であるハワイの人は、じゃあ一体どこへ行けばいいんだ。

いまさらべつにタヒチとか行きたいとも思わないしネ、と人は言う。

美しい海や南国の雰囲気には、贅沢なことにもう感動しなくなっているのだ。


そこで、ハワイの人がこぞって行くところは ラスベガス である。

あのキンキラの、砂漠の上の蜃気楼のような場所が、ハワイの人は大好きだ。

旅行会社の格安チケットで行ける、お手軽さもあると思う。

聞いた話だと、3泊で全部コミコミ2万円を切るのもあるらしい。

オアフ島からマウイ島あたりに3泊で行けば、その数倍はかかる。

カジノでお金を使うから、宿泊も食事も格安なのだそうである。

豪華なバイキングが、300円で食べ放題というのもある。

そして彼らはラスベガスといわず、ベガスという。

人々はお金を貯めて、ベガスに行く。それも、何度も行く。

お年寄りもベガスが大好きで、私が本屋で働いていたとき、

お年寄りが、まるで刺抜き地蔵商店街の話をするように、ベガスの話で盛り上がっているのを聞いたことがある。

そういう人たちは、年に何度も行くのだ。

「もうね、スカーッ!!とすんのよ。ああもう早く行きたいーー」


都会に住む人が、ハワイで日常を忘れるように、

ハワイの人は人工的な場所で日常を忘れる、ということなんだろうか。


私はラスベガスに行ったこともないし、これからも行くことはないと思う。

パチンコもできない私が、カジノを楽しめるとも思えない。

たとえ行ったとしても、ここは砂漠なのにこんなに豪勢に水を使って、いったい水源はどうなっているのか、

などと気になってシャワーもおそるおそる使うような気がする。

しかし、ラスベガスが好きじゃない発言は、かなり言いにくい雰囲気がある。

だから、同僚の誰かがベガスに行くといえば、いいなあー、と合わせておく。

ラスベガス行き10回分で、日本の、まだ行っていない場所に電車ででかけて温泉に浸かるとか、

ラスベガス行き20回分で、オーロラを見に行くとか、

私はそのほうがどんなにいいか知れない。







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宗教平行線

2017-07-26 07:54:30 | 日記
私は自分が、どんな人の考えも「まあそういうこともあるよね」と

賛成はできないにしても受け流すことができると思っていた。

おおかたのことは、わかりあおうとしないことで、心の平和を保っていられるが、

ただひとつ、喉にひっかかった魚の骨のごとく、気になるけど取れない、大きくはないがいつもそこにあって

ささやかに平和を乱すものがある。



時々、職場にみえる男性が、来るたびに私のそばを通るたびに私の顔をのぞきこんで

「イエスを信じなさい」

と言う。

私は無視するでもなく、あいまいな表情で受け流していたのだが、さすがに3回目になると辟易してきた。

私は何の宗教にも属していない。

中学高校はカトリック系だったから、聖書は読んだ。(ていうか読まされたんだけども)

キリスト教に限らず宗教というスタイルが私に合わないだけで、私は私なりの神がいて、私の真実がある。

イエス・キリストは実在していたと思うし、普通に好きだ。

それでいいじゃないかと思うのだ。



そのことを、敬虔なクリスチャンである韓国人の同僚に話したのが間違いだった。

彼らが、イエスを信じているのと同じ強さで、他の誰かも何かを信じていることを、

どうして認めて、放っておいてくれないのか。



我が家の近所に住む、敬虔なクリスチャンのヘレン夫妻も同じだ。

彼らにとってクリスチャンでない私は、地獄行きが決定の気の毒な人であるらしい。

だからどうにかして、救おうとしてくれる。

韓国人の同僚は私の個人的なスピリチュアリティを否定はしない。

それに気をよくして、お互いにどこかで折り合いをつけられる場所があると思ってしまった。

けれども、そんな場所は永遠にない。



私はイエスが好きだけれど、それはたとえば仏陀もいいし観音様もいいよね、でも天使も好き、というような

私が愛してやまない日本人的ないい加減さの範囲である。

「もうイエスが好きで好きで好きで、恋してるぐらい好き。聖書を毎日必ず読んでるの」

という韓国人の同僚に、

十字架につながれた死体を2000年も世間にさらされ続けて、イエスさんも気の毒だ、

どうせなら幸せそうな姿にしてあげたらいいのに、なんてことをうっかり言わないだけの気遣いは、

かろうじて私にもある。

そして私が話題を振らなければ宗教の話をしてこないのは、彼女の私への気遣いであろう。


件の「イエスを信じなさい」と私に言う男性は、韓国人の牧師だとわかった。

他にも人はいるのに、どうして私にだけ名指しで言うのだ。

信仰心の薄さがにじみ出ているのだろうか。

「それはきっとアナタに何かを感じるからだよ。ある日突然なにか起きたりしてーー」

韓国人の同僚はそう言ってほくそ笑む。

彼女の姉はクリスチャンも宗教も大嫌いだったが、35歳のときに教会に行き、わけもわからず涙が出てきて

大声で泣き続けたのだという。その日からクリスチャンになった。

そういうことも、あるかもしれない。

私にはないと、今は強く思うけれど、人生は何が起きるかわからない。




『宗教と政治の話はするな』というけれど、それは真実に違いない。

その話題に関しては、自分の正義を振りかざしたくなる。

だからこそ、戦争にまでなるのだろう。

ここでは日本人同士のような気軽さで、してはいけない話があるのである。






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通販玉砕の理由

2017-07-25 18:38:55 | 日記
くるぶしとふくらはぎの間ぐらいの丈のパンツが、どこを探してもなかった。(その記事はコチラ

それがギャンブルであることを承知で、ネットで買った。

ハワイは離島扱いなのに、1週間で届いた。

わくわくしながら開けて、試着してみた。

1本は、ベルトをすれば履けるが、丈がくるぶしに届きそうなぐらいある。

ロールアップしたデザインなので、もう一折すればカプリス丈に近くなるものの、

生地が思ったより薄くて、中途半端にだぶついている。

鏡に映した我が姿は、確かにどこかで見たことがある。


あぁ、モンペだ。

ベルトしてるけど、黒いけど、モンペ。

保険のために買ったもう1本は、私が一人半入りそうなウエストで、幅広のてろてろした生地。

丈はカプリス丈だが、それだけだ。

これはまるで半端に長くて、半端に細いキュロットスカートだ。

サイズを見たら、ぺティート(小さいサイズ)のSと書いてある。

アメリカサイズのぺティートは、どこいらへんがぺティートなんだと言いたいものが多い。

ぺティートの10なんていうのもあって、日本の3L以上だ。

そこまでくるともはやぺティートと言わないほうがいいんじゃないかとさえ思う。



「乾燥機に入れたら縮むんじゃないかなあ。涼しそうでいいじゃない?すぐ乾きそうだし」

夫よ、いつも前向きな意見をありがとう。

だけどポリエステル100%を乾燥機に入れたら、たぶん溶けると思われ・・・・・・・



私はいったい何を頼んだんだろうか。

素朴な疑問が沸いてきて、ネットのカタログを確かめてみた。

私の胸から下が全部脚みたいな黒人のモデルが、笑って履いているのがモンペだ。

モンペはほっそりとした脚にぴったりとはりついて、裾からはほっそりとしたふくらはぎが伸びている。

半端に長くて細いキュロットは、ブロンドのモデルがこれまたほっそりとはいている。

いや、これは違うだろう。

どう見ても、別物だろう。

これが同じものだというなら、洗濯ばさみで後ろ側をおもいきりつまんでいるに違いない。



そうは言っても、実物はここにある。

敗因は、なんだろうと考えた。

モンペに関しては、モデルと私の体型の違いが激しすぎた。

私の身長が170センチで、ほっそりと締まった長い脚だったら、こんなふうになるかもしれない。

黒いモンペの裾から出ている足はしっかりとしていて、しかも短いときた。

いかにも野良仕事に向いていそうな、典型的な昭和の日本人体型をまじまじと眺めた。

変なキュロットもどきは、モデルは別物をはいている。

冷静に考えたら、パンツをネットで買うというのはこういうことなんじゃないか。

しかもここはアメリカ。

180センチ以上あるモデルの顔に自分の顔を乗っけてその気になるなんて、まったくばかげている。

わかっていたと思ってたけど、わかっちゃいなかったってことだなあ。



モンペは、翌日仕事に履いていった。

でも、一日中、居心地が悪かった。

変なキュロットは、返品ラベルを貼って送り返した。

通販みごとに玉砕である。








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念願の卵

2017-07-23 15:06:16 | 食べ物とか
通勤路に、卵のファームがある。

中では鶏たちが放し飼いになっている。

そういう、鶏舎ではない鶏の卵を日本語でなんていうんだったか・・・・・(出てこない)

とにかく、そのファームの元気そうな卵を一度食べてみたいと思っていた。

その卵は、ときどきファームのゲートの前で売っていることがある。


『FARM EGGS』


手描きの看板が出ているのだけれど、私が仕事帰りに通るときには、

もう店じまいをしているところで、テーブルも何もかも片付けたあと。

たぶん、普段は店に出荷していて、たくさんとれたときだけそうして売るのだろう。

だから、いつ売っているかわからないし、売っていても売り切れて店じまいなのか、

かれこれ半年近くも、あの卵が食べたい、と思い続けていた。



昨日。

仕事帰りにその前を通ると、看板が出ていた。

男性がテーブルを片付けている。

後続車がいなかったので車のスピードを落として

「卵まだありますか?」

と聞いた。

「もっちろん!ありますよー」

男性は笑顔で言った。

車を停めて、走っていった。

「店をあけてるときは5時に閉めるんだけど、これは最後の1つだよ」

と見せてくれたのは、なんともかわいい卵たちがピカピカと光って並んでいた。




今朝1個食べちゃったので1つ欠けてるけど。


白いのや茶色いの、少し青みがかった白い卵もある。

これは何という鶏で、と全部説明してくれたけど、もちろん覚えられるはずもない。

エリーと名乗ったその男性が、これまた美しいハンサム青年で、ますます気に入った。

割ってみると、殻がしっかりしていて、黄身の色が濃くて盛り上がっている。

スクランブルエッグにすると、いつもよりふわふわになった。

目玉焼きにしたら、黄身の味がした。

今まで味のない黄身を食べていたんだなあ。

これはまるで日本の卵。

アメリカの、殻が薄くて味もシャバシャバ、黄身の色も薄い卵に慣れてきたけど、

やっぱり卵はこうでなくちゃいかん。

12個入りで5ドル(550円ぐらいかな)。

スーパーで買う卵は、18個入りで同じぐらいの値段だから、これはすこし高いけれど、

じゅうぶんその価値はある。


また看板が出ていたら、車を停めて声をかけてみよう。



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落し物

2017-07-21 08:17:46 | 日記
庭に、落し物発見。



誰かの、家。

それも卵2個いり。

てのひらにすっぽりおさまって、まだ余裕があるぐらいの小さい巣は、

いったい誰の家?

庭のモンキーポッド(日立の樹で有名なアレね)の木の下に落ちていたので

見上げて目をこらしてみたが、わからず。

家を探している様子の鳥も見かけず。




うずらみたいな卵が2個。

丹念に1本1本、小さな枝や茎を集めて、よくまあじょうずにこしらえたこと。

家つくりは完璧だが、家を造った場所に問題ありだったか。

今度は風に飛ばされない、ちゃんとした場所に造るのだよ。





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