太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

年末年始のテンション

2015-12-30 12:17:35 | 日記
年末っていう感じがしないのは、ここが日本じゃないからだろう。



先日、日本に行った時に、デパートや大手スーパーマーケットに「お歳暮コーナー」ができていて

順番を待っている人たちが何人かいた。

私も、あの中の一人だったことがあった。

仕事おさめがあって、「よいお年をー」と言い合いながら帰宅すれば、

気持ちが浮き足だってくる。

大掃除があって、形だけでもおせちを詰めて、お正月のお雑煮の準備をする。

実家のお雑煮は、おしょうゆベースのおつゆに、里芋とほうれんそうと大根。

準備といっても、3日分ほどの具を茹でておくのと、出汁をとっておくだけだ。


大晦日の夜は、テレビはつけっぱなし。

おなかもすいてないのに、年越しそばを食べ、

「行く年来る年」が始まると、厚着をして初詣に行く。


元旦の朝は、昨日とはまったく違っている。

空気に「やる気」がみなぎっていて、夜のうちに汚れを洗い流したかのように

なにもかもがすっきりとしている。


家族が多くて賑やかだったときも、

幸せだったときも、そうでなかったときもあったけれど、

仕事おさめから、三が日があけるまでのたった1週間たらずが、

実は特別なものだったことに気づいたのは、日本を離れてからだった。

そして、自分があの感じが大好きだったことにも、気づいた。




ハワイは、明日が大晦日。

ここでは、一般的に企業は元旦だけが休みになる。

私のような販売の仕事は別で、もちろん私も大晦日も元旦も普通に仕事をする。

日本にいたころは、元旦に仕事の人達を心から気の毒に思ったものだけど、

まったくどうってことはない。



日本食スーパーに、おせちの材料が売っている。

かまぼこもきんとんも、一通りは揃うものの、高いし、私しか食べないし、

やっぱり買う気にはならない。

田作りなら夫も食べるだろうが、田作りだけ用意するのもなあ、と思い、

年越しそば用の蕎麦を買った。

日本みたいに、できあいの海老の天ぷらがスーパーに売っていたらいいのに、

それは無理だから、明日海老を買って、自分で揚げることにする。



ハワイで年越しがスペシャルなのは旅行者だけで、

ダイヤモンドヘッドでご来光だとか、船の上でカウントダウンだとか、

パワースポットで新年を迎えるだとか、

わくわくするようなツアーが目白押し。

ご来光、っていったって、そのあと仕事だしなあ。

カウントダウンだって、大晦日も働いてるわけだしなあ。







なんかこう、いまひとつテンションが上がらないよなァー、

と毎年言いつつ、ハワイで5回目のお正月を迎える。





日本は大晦日。

日本も、ハワイも、穏やかな2016年になりますよう。





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「東京タラレバ娘」

2015-12-28 20:19:49 | 本とか
本の感想に、漫画が出てくるとは思わなかった。

文章を読むほうがずっとおもしろいし、絵で出てくると想像力を働かせる楽しみがなくなると

勝手な理由をつけて、大人になってからはほとんど漫画を読んでいない。



これは日本で会った友人が教えてくれた。

日本ではほぼ毎日書店に通っていたのだが、

ふと友人の話を思い出し、ハワイでは買えないと思って4巻すべてを買った。




これが、おもしろかった。

寝る間も惜しんで2日で4巻を読み終えた。


33歳の独身女性が3人。

それぞれに仕事を持ち、つまらない男と結婚してゆく仲間を笑いながら、

いつか自分はもっとでっかい幸せをつかむのだと信じていた。

そして、それはいつでも可能なのだと思っていた。

ところが気づけば、すべては遅すぎた。

容色も、仕事の能力も、年齢も、すべてが「およびでない」ことに気づく。

東京オリンピックまでには幸せになると息巻き、

3人は何かといっては女子会と称して居酒屋で呑んだくれる。

あの時ああして「たら」幸せになったのに、好きになってくれ「れば」うまくいくのに、

と、タラとレバを繰り返す。



漫画だから、漫画チックな設定もおおいにあるんだけれど、

3人の心模様がリアルで、そのリアルさが胸に痛い。

ただ、33歳というのは、まだまだ若いと私は思うけど。



恋愛の先には結婚があり、結婚の先には出産がある。

いくつになっても勢いで恋愛はできるが、結婚はそうもいかなくなってくる。

出産となれば尚更だ。

それに年を重ねたぶん、許せることよりも許せないことの方が増えていくようで、

幸せになりたいだけなのに、カラまわりすることが多くなってゆく。

10年前の自分にタイムマシンで会いに行き、「ここで妥協しとけ!」

と説得したい、という場面がある。

それでも尚、この後に及んで妥協できない自分が嫌になる。

切ない。




私が世間に放り出されたのは42歳だったから、この3人よりも遥かに最悪だったと思うが、

私がラッキーだったのは、いきなりスピリチュアルに飛び込み、一般世間を見ることなく

ひたすら自分とだけ向き合ってきたことだろう。

そうでなければ、私も悶えながらタラレバしていたに違いない。


恋愛も結婚も出産も、してもしなくてもいいと思う。

すれば、したなりの、しなければしないなりの学ぶことや幸せがあるからだ。

出産に関しては、子供がいない私には何とも言えないが、

結婚は、結婚という契約をしない生き方だってある。

したら幸せになれるのに、してないから幸せではない、と思うこと自体が不幸なことで、

もちろん私も、さんざんそこを通ってきたわけだけれど、

その真っ只中の嵐の中で途方に暮れる、気なげな女子たちの、

ハチャメチャでしんみりとくる物語。




「東京タラレバ娘」 東村アキコ



出ている分だけ買ったはいいが、続きが気になってしまい、

少々後悔している。




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クリスマス

2015-12-25 00:21:22 | 日記
気がつけば、もうクリスマスイブだ。

今日はいつもより早じまいする店がほとんどで、

明日はおおかたお休みになる。

クリスマスはロマンチックなイメージがある日本と比べて

アメリカは恋人よりも家族中心で、それは日本の元旦みたいなもの。

11月のサンクスギビングデーか、クリスマスのどちらかには必ず実家に帰って

家族と過ごすのはアメリカ人としては普通のことなのだ。



クリスマスにサンタクロースを信じている子供はどのぐらいいるのだろうなあ。

ショッピングモールで、サンタクロースの膝に座って、欲しいものをリクエストする子供たちの

キラキラした瞳を見るのは楽しいことだけれど、

今年は、それを見守る親の、子供に夢を見させたいと願う気持ちのほうに

胸が熱くなるような気がした。

私も年を重ねたんだろか。



イブの今日は、夫の叔母叔父にディナーに呼ばれて、

一日早いクリスマスを楽しく祝った。

夫の両親は先週からシアトルに出かけていて、年末まで帰って来ない。

信心深くない私達が、いつもと変わらぬ夜を過ごすのではないかと危惧したのかどうか、

とにかくありがたいことである。

明日のクリスマスは、友人親子が我が家に泊まって、ささやかなクリスマスを過ごす予定。

朝のうちに、海で泳ぐのも忘れずに。

ホワイトクリスマスなど夢のまた夢だけれど、

Tシャツ短パンで過ごせるクリスマスも、案外悪くない。





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おわらい

2015-12-23 16:40:21 | 日記
16日間、日本で過ごして3日前にハワイに帰ってきた。

今年は暖冬とかで、思ったよりも寒くもなく、天気にも恵まれて

ほぼ毎日富士山を拝むことができた。


1年余ぶりの日本。

いつものことで、物欲炸裂。

ハワイに住むようになって、人間的に物欲がなくなったのだと思っていたのは大間違いで

ハワイには購買欲をそそるものがないだけだった。

日本には、ありとあらゆるイイモノや、かわいいものや、おいしいものや便利なものがこれでもかと並んでいて

私はいちいち心をかき乱し、わが物欲のおぞましさよ。

今しか買えないし、といっては買いまくり、帰りのスーツケースは大変なことになっていた。



友人の家に遊びに行ったときのことだ。

何人かが集まって、手料理をご馳走になりながら、その横ではテレビがついていた。

ハワイの情報にすら疎い私が、日本のテレビの情報など知るはずもなく、

画面から流れ出るすべてが珍しい。

名前も顔も知らない人たち、なんだか年とっちゃった人たち、

猿岩石のかたわれの人が、私が日本にいたころは落ち目だったのに、看板番組をもっていた。



おわらい番組で、知らない人たちが何かをまくしたて、テレビの中の人も

一緒にそれを見ている友人たちも一斉に笑うのに、

私と夫だけが、何がおもしろいのかがわからない。

夫は日本語がわからないからだろうけど、私は日本語がわかるのに、おもしろさがわからない。

笑わないでいるのも感じが悪いので、合わせて笑っていた。

そういえばいつだったか、日本から来た友人が、これが今売れているからといって

「だめよだめだめー」というのを繰り返す動画を見せてくれたときも、

笑っているのは友人たちだけで、私はさっぱりわからなかったっけ。

ああいったギャグというのは、それが出てくる背景だとか番組の雰囲気だとか、それを見る

心構えだとかがないとダメなのかも。



さて、

そうこうしているうちに、野口五郎が出てきた。

知ってる。野口五郎ならよーく知ってる。

御三家だもの。あたしらのアイドルだもの。

野口五郎の「♪かいさーつぐーちでー、きみのことー」という歌が流行ったんだけど、若い人は知らないよね。

その歌をマイクを持って歌いながら、リポーター役の野口五郎が駅の改札口から歩いてくる。


「♪かいさーつぐーちでー  つまづいたー」

と言ってわざとつまづいてみせる。

そこで私はバカ笑い。



しかし、まわりをみると笑ったのは私だけであった。




愕然とした。

私の脳は、昭和のおわらいしか受け付けなくなっている!?

みんなだって私に合わせてお愛想で笑ってくれたっていいじゃないのさ。

野口五郎、あんまり変わってなかった。

すごいシニアだな。





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サービス

2015-12-04 21:43:00 | 日記
いやー、びっくりした。

2枚あるクレジットカードのうち、普段使うカードが

事情があって使えなくなり、新しいカードを発行することになったのだが

そのカードが届くのが5日後。

普通なら、その間はカードを使わなければいいだけなんだけど、

3日後に日本に行くことになっていて、空港で携帯電話を借りるのに、

どうしてもクレジットカードが必要。

で、もう一枚のカードを見たら、先月で有効期限が切れている。

殆ど使わないカードではあるけれど、本来ならカード会社から自動的に新しいカードを

送ってくるはずだ。

夫が、そのカード会社に連絡すると、今夜速達で送る、と言う。

速達といっても向こうは海を渡った本土だし、本当に今夜速達で送るかどうか

怪しいものだと思った。


そして、今日。

明日のお昼にフライトを控え、夜になってもカードは届かない。

やっぱりね、間に合わないよね、仕方がないから、母の携帯を借りるかどうにかしようと

話しながら夕食を食べていたら、UPSの車がドライブウェイに入ってきた。

「ミラクルー!」

と言いながら、夫がカードの入った封筒を持ってきた。

電話応対した人が本当にその日のうちに速達で送ってくれたんだ。

それは日本だったら当然なのかもしれないけど、ここはアメリカだから。

びっくりした。

サービス未開地にいると、こんなことでも大感激できる。

時間指定の宅配が、遅れたとかいって不満を感じていた自分を反省する。

今は、時間指定しておきながら、あとから時間を何度も変えられるシステムだとか。

時間指定なんて言葉は存在すらしない社会で暮らしている者にとっては

それはやり過ぎじゃないか、ぐらいに思う。

とにかく。

カード会社の人、ありがとう。

カミサマ、ありがとう。


というわけで、明日から半月ほど日本に行く。

夫も私も、仕事がものすごく忙しくて、行ける状況でもないんだけれど

そう言っているといつまでも行けないのだ。

日本から更新できるかもしれないなあ。



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