太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

少子化

2015-07-31 22:27:19 | 日記
オアフ島の西の方に、新しい学校ができた。

生徒数を聞いて驚いた。

3000人いるという。

生徒は今後増えていく見込みで、新たな学校が必要になるのでは

と言われている。

私が子供の頃は、一クラスが40人ぐらいで、7クラスほどもあった。

それが、甥や姪たちの時代には、2クラスとか3クラスで、

小学校の合併も盛んになった。


夫は、小学校に上がる前の子供達のうち、家庭の事情で

プリスクールに行けない子供達に必要な指導をする仕事をしているのだが、

オアフ島に40箇所余ある教室をフルに使っても、まだ足りず、

常に2000人近い子供達が順番を待っているのだという。


ハワイには、少子化はまったく関係なさそうである。




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知らぬが花

2015-07-30 22:32:52 | 日記
同僚と運転免許の話をしていて、

私の免許証を見せようと財布をだしたら、あるはずの場所に免許証がない。

何日か前に出かけた際に、持って行くバッグが小さかったので、

現金と免許証を他のパースに移して、帰宅してからいつもの財布に戻したつもりだった。

免許証は移し替え忘れて、あのパースに入ったままに違いない。

ということは、私は何日か免許証不携帯で車を運転していたわけだ。

その日の帰りは、警察の車を見ると心臓がドキドキして、緊張しながら帰った。

知らなかった時には平気だったのに。



また別のある日、仕事中にふと、サプリメントのことが頭をよぎった。

朝、飲もうと思ったサプリメントを3錠、ランチバッグの中に入れた。

以前、カウンターの上に置いたサプリメントを、猫がかじろうとしていたことがあって

猫防止のつもりでランチバッグに入れたのだ。

その日はランチを持っていかない日で、バッグの蓋はしっかり閉めてはいない。

そしてそのまま仕事に出かけてしまった。


気になり出したら、妄想は広がってゆく。

ランチバッグに入れたコーンブレッドを、猫達が蓋を開けて食べていたことがあり、

サプリメントも匂いでつきとめ(どうもその匂いが気になるらしい)

蓋を開けて食べてしまってグッタリしているのでは、と思うと気が気でない。

見えない存在達にお願いはするのだけれど、結局、1時間繰り上げて

早退した。猫たちは無事で、サプリメントもあった。





母が、ある病気にかかっていることがわかった。


昼休みに、母に電話をした。

声はとても元気そうだった。

秋に帰国する予定だけど、その前に私だけ行こうかと言うと

「あんたにはあんたの生活があるし、私はまだ自分のことは自分でできるから来なくていい」と言う。

私が行ったところで何がどうなるわけでもない。

「離れているから余計に心配するんだね、ごめんね」

謝るのは母じゃない、私なのに。


母の病気は、思えば昨年から始まっていたのだろう。

両親とも高齢で、何があってもおかしくないんだけれど、

そう思っている一方で、何もあるはずがないとタカをくくっている。

今朝の今朝まで、そうやってタカをくくって甘えていた。

すぐにすぐ、母はどこにもいかない。

しかし、いつか母はどこかに行ってしまう。

そんなわかりきったことが、なぜいまさらこんなに悲しいのだろう。

今朝、胸が詰まりそうになって、私は同僚の一人だけに母のことを話した。

同僚は両手を広げ、黙って私を抱きしめた。

4年前、母がハワイを訪れたとき、帰りの飛行機に乗る直前に

私は母を抱きしめた。

「あの時、何か言ったら泣いちゃいそうで何も言えなかったわ」


日本に戻った母がそう言った。わたしも。

私は同僚の腕の中で、オンオンと泣いた。

夫と喧嘩して嘘泣きならしたけれど、本当に悲しくて泣いたのは母を抱きしめた時以来だった。




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暑がり

2015-07-27 21:50:03 | 日記
先日、職場にある小型扇風機が壊れた。

職場は建物全体に空調が効いているのだが、私達は動き回っている上に、

人が混んでくると熱気もあって暑いのだ。

だから扇風機は必需品なんだけれど、社長に言ってもなかなか話が進まない。

それで私がポケットマネーで扇風機を寄付した。(セールで、たった14ドルだった)

一日8時間、暑いのは耐えられない。自分のために買ったようなもんだ。



ところが、喜んでいるのは男子達と私とKだけで、

私とK以外の女子は「寒い」と言う。

扇風機がなくても彼女達は寒いのであって、長袖を羽織ったりしている。

私は血の気が多いのか、体温が高い。手足の先が冷えるなんて、少なくとも夏にはあり得ない。



暑がりは昔からそうだった。

冷え性の叔母は平熱が低いことをよく話題にしていた。暑がる私に

「ほら、わたし35度台なのよー、血も薄いしー」

と、ことあるごとに言っていた。

私は献血すれば、いつでも「良い血液ですねーー!」と褒められ、

血管がわかりやすくて、針を刺すのがとても楽だとも言われた。

血の気と暑がりが関係あるのかわからないが、

たっぷりの血液がビュンビュン巡っていると、自然と熱を持つような気がする。



暑がりなのに、暑そうに見えない、とよく言われたのは、汗が出ないからだ。

サウナに入っても、まったく汗が出ず、ただひたすら乾いていくだけ。

それが今は、毎日運動をするようになったからか、ちゃんと汗が出て、正しい暑がりになった。



その暑がりの私も、冷え性にみえるぐらい暑がりなのが夫で、

私は職場に行くと、自分が暑がりであることを思い出すのである。






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お迎え

2015-07-26 15:31:54 | 日記
昔、地方のテレビ局で働いていた頃のことだ。

総務課の人が慌ててた様子で社長を探していた。

「社長なら○○にいらしたよ」

ついさっき、そこを通ってきたばかりの私がそう言うと、

「じゃあ社長にお迎えの車が待っていますと伝えてきて。

僕は車を東側出口に回すように言ってくるから。急いで!」

えー、なんでしがない美術部の私がー、と思ったけれど、

仕方がないので、社長を見かけた場所に戻った。

社長はまだ同じ場所にいて、制作の誰かと話していた。

私は礼儀正しく、「お話し中、失礼します」と言い、

「社長、お迎えが来ました」

と言った。

その瞬間、制作の人があきらかに狼狽し、私を睨みつけた。ように見えた。

社長は「あ、そう、ありがと」と言って廊下を歩き出した。

「お迎えは東側出口で待ってます」

私は気をきかせたつもりでそう言ったのだが、制作の人の顔は青白くなっていた。




「そりゃアンタ、年寄りにお迎えが来たなんて言ったらダメでしょうよ」

昼休みの食堂でその話をしたら同僚がそう言った。

「じゃあ何て言えばよかったのさ」

「お迎えの車が参りました、じゃないの?」

「なるほど。さすが4大出は違うね」

いや、どっちもどっちである。テレビ局で社長といったら殿上人で、

その殿上人を捕まえて「年寄り」という同僚もどうかと思う。

世間知らずの、アホな若者であった。



そんな話も、すっかり忘れていた。

職場に見える日本人のお客様と立ち話をしていたら、

お迎えボクロができちゃってねえ」と言うのだ。

「な、なんですか、お迎えボクロって」

「知らない?お迎えがくる頃にできるホクロよ」

「そ、それはいったいいつできるの」

「そうねえ、だからお迎えがくる頃?」

黒いとは限らないらしい。

スキンタグだなんだと騒いでいたが、あれはもしかしたら

もしかすると、ソレなのではなかろうか。


なんてこった。


いつの間にか、お迎えの言葉にドキリとする年齢になっていたのか?

こうしちゃいられん。

なんだか焦る。

どうやってウルトラハッピーな人生にしようかとばかり思っていたけれど、

今もそれはそうだけれど、どこか心の片隅で、

どうやって人生を閉じるのだろう、という思いがボンヤリと生まれていることに気付く。

私の思考が私の人生を創っているのなら

生き方と同じように、ウルトラハッピーな終わり方も設定しておいたほうがいいかもしれない。


お墓はいらないから散骨にしようとは決めてあるが、

人はいきなり骨にはならないのであった。

私の肉体が骸になる過程というものがあり、そのあとの様々な手続きを経て

ようやく骨になるのだ。



・・・・めんどくさいな。


考えてみたら、自分がどうやって終わるかよりも、夫が終わったあとどうするかのほうが面倒になってきた。

日本ならともかく、ここはアメリカだし。

頼れる子供もいないし。

じゃあ私にできることは一つしかないじゃないか。




「体に気をつけて私より1日でいいから長生きしてね」



私は夫によくよく言い聞かせている。

彼は私よりも8歳若いし、夫の祖父母は88ぐらいまで生きたし、

うまくすればうまくいくかもしれない。

なにしろ私はしぶとく90ぐらいまでいっちゃいそうだからなあ。








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2匹目のドジョウ

2015-07-25 21:40:41 | 日記
前記事のキャッチセールスで思い出したことがある。

以前にも書いたかもしれない。



昔、友人の一人が鍋のセットを売るアルバイトをしていた。

それは国際的な組織で、売れば売るほどランクがあがってゆき、

そのうち何も売らなくてもお金が入ってくるようになるのだ、という。

本当かどうか知らないが、その友人はそう言った。

うまい話ではあるけれど、売らないことにはどうにもならない。


知り合いにはみんな声をかけ、少しは売れたようだったが

とてもランクが上がるような成績には程遠い。

私も買ってあげたい気持ちは山々でも、狭いアパートのキッチンでは置く場所もないし

その鍋は私には高価に思えた。


友人が、どうしたら売れるのだろうと落ち込んでいたとき、

アパートの玄関のチャイムが鳴った。

ドアをあけると、宗教の勧誘の女性が二人立っていた。



結論から言うと、

聖書の話を始めたその人たちに、友人は鍋を売ったのだ。



どういう経緯で売れたのか、詳しいことは忘れてしまったけれど、

とにかく鍋は売れた。

友人は、なにも悩まなくてもアパートで待っているだけでお客が来てくれることに驚き、

宗教の勧誘を待ちわびるようになった。


しかし、あんなに来ていた勧誘が、ぱったりと来なくなった。

「ブラックリストに載っちゃったのかなぁ」


2匹目のドジョウはやっぱり現れないのである。





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