我が家の和室にこのえがかけてあります。
正確に言うとこれはポスターなのです。
1981年にパリに行ったとき、プチ・パレ(国立美術館のちいさいほう)で、
”出光コレクションからの永遠の日本”という展覧会ポスターなのです。
発色も綺麗で気に入って買いました。、展覧会自体はどんな物だったのか、とうに忘れてしまいました。
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何年もして「このポスターはフランス人がかいたのでは?」と思い始めました。
理由は三つ
その1、、、結い上げてない髪の頭のてっぺんの櫛のとめ方が不自然、
こんなとめ方では落ちる。いろいろ浮世絵を見てみてもこういうのはなかった。
その2、、かんざしの止め方。
これも前髪を結い上げて.髷ににさすのはあるがすこしちがう、これも落とす。
その3、、、首のスカーフ状の物、日本では襟にはさむ。こういうふうには結ばない、三角のスカーフも見たことがない、長方形である。おまけに模様が日本的でない。
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しかし顔は歌麿の手法にそっくりだ、
髪の毛がすけて、手が見えるとこなんかすごい。そして何よりきものの色合いは日本古来の美しさである。
下が額から出した元のポスターです。
出光コレクションや、日本浮世絵博物館(長野県松本市)にあるのを調べても、いまだによく分からない。
日本浮世絵博物館には10万点があるそうです。松本市の豪商酒井家が五代200年にわたって蒐集したとか。
展示場はそんなに広くないのですが、とても見やすく、収蔵量がおおいのにモット場所があれば、たくさん展示できるのにもったいないな~と思いました。高速道路からそんなに遠くなくて便利なところにあります。
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今回私の探索の中で、<名古屋テレビバーチャルミュージアム>が新たなる発見でした。朝日新聞の常務 矢嶋 八州夫氏が、長い歳月をかけて、収集したもの8000点を「こどもの国」協会の基金作りのために手放し、名古屋TVの偉い人が一括購入を決めたのだそうです。
他にも日本たばこ博物館などにも。浮世絵がいろいろな美術館に大事にあるのは嬉しいですね
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フランスのセーヌ川沿いの岸に、ブキストといって箱のような物の中に古本を売っています。あまり商売げのない方が多いのですがどんな物を売っているか冷やかすのも面白い物です。
運がよいと、浮世絵のタバに出くわすこともあります。私は見る目がないので手を出していいやら、悪いやら。
ちいさいノート状の大きさの紙10枚くらいで、2万円位したのでやめました。
ある時、本屋に行きました、こっちは新刊です。
3000円くらいになると思うのですが、タイトルは「高級娼婦の生活とエロティックな日本の芸術」です。
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表紙は歌麿(1754~1806)、、六玉川角玉屋の花紫
以下差し支えのない絵
歌麿、、、青楼十二時
春草(1726~1806)緑楼の美女鏡
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豊国(1769~1825)最後のエレガンス
(日本の題名がわかりませんので、私が勝手にフランス語から訳しました。間違っていたらごめんなさい。)
この本はいわゆる吉原を描いた本でした。春画も三分の一あります。そういう部分だけ強調したエロティズムがあります。よくこんな本がコントロール無しで売っていると思って、さすが、大人文化のフランスと妙に感心してしまいました。日本ではモザイクでしょうね、でもちっともいやらしくないのは不思議です。
そういえば浮世絵は性の指南書みたいに扱われたと聞いたような気がする。