兵庫県立美術館で、榎忠(えのきちゅう)展を観てきました。会期は11月27日(日)まで。
硬くて、恐くて、重そうな展覧会です。
この日(11/22)は晴れ。
神戸ビエンナーレ2011の終了が翌日に迫った、元永定正さんの作品(水)も改めて観ることができました。
さて、榎忠展。
美術館発行の機関紙「HART」56号に書かれたコピーが全てを語ってくれているので、転載^^してしまいます。
あの榎忠が帰ってくる。
2年前の神戸ビエンナーレの展示は、序奏にすぎなかった。
神戸を拠点に数々の伝説的な展覧会とパフォーマンスを行い、
アートの枠からはみ出し続けてきた異人も、
いまやその一挙手一投足がアート界の注視の的に。
兵庫県立美術館の地はかつて製鉄所であった。
鉄塊の魂をもつ榎は、この場所に惹かれ、ついに大規模な個展の開催を決意。
本物の薬莢が、断ち切られた鉄材が、溶けた鉛が、機械部品の山が、
巨大な鉄パイプが、美術館を埋め尽くす。その重量、数十頓。
はたして美術館は、この重量に耐えられるのか?
はたして美術館は、鉄の野生を抱えることができるのか?
・・・と、まさしく野生的で、肉食系^^のアーティスト、榎忠さん。
ところが、DVDに収められたアーカイブの映像を観ると、そのイメージは気のいい関西のおっちゃんそのものです。
ロン毛の頭髪の半分を刈り、以下すべての体毛を半分刈って(剃って^^)、
「ハンガリー国へハンガリ(半刈り)で行く」・・・ったり、Bar Rose chuのママになったり、異人であり変人です。
金属加工会社の旋盤工として、定年まで勤務して、鉄塊とともに生きてきた、まさに、鉄魂の持ち主ですね。
展示はフラッシュなしで撮影可だったので、何点か撮ってきました。
AK-47 AR15
大砲第1号ほか
BAMBOO CANNON
薬莢
サラマンダー
サラマンダーはオオサンショウウオのこと。
通常、溶鉱炉の底にたまった鉱滓を含んだ鉄の塊を指すそうです。
映像コーナー
RPM-1200
いつものようにメールサービスも利用してきました。
ゆっくりと観てまわった会場をでると、夕焼けをまとった鉄の塊がきれいでした。