お酒、ワイン、ビール…俗に言う醸造酒です。つまり広い意味ではこの3つは仲間なんですな。これに対して焼酎、ブランデー、ウイスキーなどは蒸留酒という仲間です。
賢明な皆さんはとっくにご存じとは思いますが、老婆心ながら思うことをひとつ。
酒屋になりたての頃、勉強させてもらおうと訪問した某ビールメーカーさんの工場で、「保管状態の違いがビールに与える影響」の実験をさせて下さいました。朝9時からお昼近くまで日光の当たるところに置いておいたビールと日陰に置いていたビール、どちらもその後適度に冷やして試飲しましたが… 結果は皆さんお察しの通りです。
たった3時間弱の日光照射で恐ろしいほど劣化してましたねぇ…(;一_一)
ちなみにその時のビールは瓶詰めされて間もないもの、つまり日付が新しくてもいい加減な保管をしていると著しく品質を低下させてしまうという例です。それと比べたら賞味期限前後の日付のものでも、光を避けて一定の温度で保管されていれば十分美味しくいただけますからね。
これはビールの例ですが、お酒もワインも同じです。日付が関係ないというわけではありませんが、それよりもどのように管理されてたかを気にかけていただきたいと思います。輸入ワインではその辺を知るのは至難の業かも知れませんけど、それなりの方法もありますので。
分かり難い言い回しになってしまいましたが、昨今の食品偽装問題などを受けて、お酒に対しても表示を重視される方が増えているそうなので、醸造酒を美味しく飲んでいただくために重要な要素があることを、もっと我々酒屋が声を出してお伝えしなければいけませんわねぇ。