今日はお隣り集落のお祭り、この界隈では農村部ごとに昔から行われている予祝の行事です。今年も良い実りとなりますように。
そしてお祭りと言えば酒。当地では神さまにお供えするお酒には「御神酒(おみき)」と書きますが、地域によってはお供えしたあとのお下がりになった時点で御神酒と呼ぶところもありますので、かなり前の話しですが気になって越後一の宮にお尋ねしたところ、「全く問題ありません。」と教えていただき、以来何の躊躇もなく御神酒と書いております。
さて、酒と言えば昔は「酉」と書いても通じたそうで。
そして日本酒造りの早い段階で小さな桶に麹と蒸米と仕込み水を入れて造る酒のもとになるものは「酉」に「元」と書いて文字通り「酛(もと)」。
その「酛」にさらに麹と蒸米と仕込み水を合わせて醗酵中、または醗酵させたものを「酉」に「翏」と書いて「醪(もろみ)」。
その後ほどよくお酒の醗酵が進み、だんだんと甘く美味しくなり、もっとも盛りの状態を「酉」に「甘」と書いて「酣(たけなわ)」と言うそうです。
ですから宴会の終了間近になったら「酒に甘いと書いてなんと読むでしょう?」とクイズっぽく中締めの発声につなげるのもよろしいかと存じます。じつは以前から私がやろうと思っていたんですけど、出番がなかったものでお蔵入りしたネタなのであります。とっくに使い古されていたらご容赦を。
おっとずいぶん長くなりました。今日はこれにて失礼を。
明日は定休日です。
追伸
「醪(もろみ)」の右側「翏(リュウ・リョウ)」は鳥が高く飛ぶさまを表す文字だそうで、酒の醗酵が旺盛で勢いがある様子から閃いたのだろうと勝手に解釈しております。