基本的にいい思い出しかないためか、
私は東京が 好きである。
酷暑の中の旅だったが、実に楽しかった。
ディズニーシーやら品川の水族館やら、お台場冒険王やら、
ほとんどテーマパーク巡りだった前半戦。
チビの心を捉えたのは、やはりお友達宅へのお泊りだった。
小田急線の最寄り駅である千歳船橋から、昔住んでいた社宅跡まで、
跳ねるように急ぐ彼。
「このお店、残ってた」「ここにも来たよね」と何度も振り向き、
幼稚園では卒業記念の自分の手形に、掌を重ね合わせていた。
彼なりに、自分がそこに生きていた痕跡を確認したかったのだろう。
少し切なくなった。
はしゃぎ、突然、電池が切れたかのように熟睡するチビたち。
翌日、あれだけ行きたがっていた「ナンジャタウン」行きも、「やっぱ行かない。みんなと一緒にいる!」
急遽、みなでボウリングをすることに。
帰りの新幹線で、何が楽しかった?と聞くと、
「まさしやたかしやトンチと遊んだこと」と即答するチビ。
そうだろうなあ、とうなづく私であった。