原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

“フェチ愛”は歪んだ心理状態か?

2012年07月09日 | 恋愛・男女関係
 「原左都子エッセイ集」久々の恋愛カテゴリーであるが、妙な表題を掲げた記事を公開して恐縮である。
 決して“人寄せ”目的ではなく、本文を読み進めていただければ私が何を言いたいのかがお分かりいただける事と思う。


 冒頭から私事となるが、私が「原左都子」のペンネームでフェイスブック上に我がページを設け、本エッセイ集の公開媒体の一つとしていることに関しては、既にバックナンバーで幾度か綴っている。
 そのフェイスブックの我がページに、近頃如何なるルートからかは不明だがトルコ人男性が2人程訪れて下さった。 (相手は日本語はまったく理解できないようだが、原左都子ページの英語版でも存在するのだろうか??)
 先に訪れた男性と英語でメールのやり取りを何度か繰り返した後、最後のメールに於いて 「How old are you?」 なる質問が私に投げかけられたのだ。 (あ~~、なるほどこの人は恋愛目的だったのかな?)と感じつつ、「No comment…」云々の返答を私は返した。 そうしたところ、その後“なしのつぶて”である。
 相手は20代の若き世代の男性だったのだが、私の想像通りネットで恋愛相手を模索しているとするならば、この反応は当然の成り行きと捉えられるであろう。

 私事が続いて恐縮だが、現実世界に話を戻そう。
 つい先だって、定期的に通っている体育館併設スポーツジムでランニングを始めようとしたところ、外国人男性から声をかけられた。
 このような種々雑多の人が集まる場において、日本人もご高齢の方は結構気軽にお声を掛けて下さるのだが、若き世代の方はこちらから声かけしない限りコミュニケーションが成り立つ機会はまずない。
 どう見ても30~40代程の外国人男性が、片言の日本語で私に声をかけて下さる。 それにこちらも片言の英語で応答したところ、「You can speak English!」なんたらかんたらと言ってとても感激してくれて、その後英語日本語交じりの会話が両者間で続行することと相成る。
 日本語に訳すと「どれ程の距離をランニングしていますか?」「いつこのジムに来ていますか?」「どこに住んでいますか?」等々の中学生レベルの会話が両者間で展開した後、やはり相手が言うには 「I think we are about the same age. 」 である。 
 そうか、やっぱり男とは国際レベルで例外なく女を見ると“男女関係の成立”を目指したい存在なのかなあ、と咄嗟に感じつつ私はこう返した。「I don't think so. I'm older than you.」  その後男性は「今度お茶でもしましょう!」との言葉を発するので、私も「good!」などと返しつつ、その後ジムで会っていない。

 外国人男性の話題が続いたついでに過去の私事を語ると、私は一昔前に米国に在住する姉の友人男性と親しくなった経験がある。 
 その男性は欧米白色人種でありながら“黄色人種女性フェチ”と私と姉は結論付けていた。 と言うのも、その人物はどういう訳か在米中国、韓国人や日本人女性にばかり興味を持ち、その相手をゲットする事を最高の幸せとしているかのように見受けられたからである。

 そのような現実を鑑みると、上記のフェイスブックページに訪れたトルコ人男性やジムで出会った欧米人男性は、少なくとも私に年齢を確認してきた。
 という事は、ご両人は男女付き合いに関して決して“年齢フェチ”気質ではなく、正当、真っ当な精神気質の人物達だったのではなかろうかと判断するのだ。


 何故に今回原左都子がこのような記事を綴っているのかと言うと、そのきっかけは一昨日(7月7日)朝日新聞別刷「be」の一記事を読んだことによる。

 以下に、上記朝日新聞コラム「結婚未満」の “年上の女性しかダメな彼” と題する記事を要約して紹介しよう。

 リョウコ(仮名、35歳)は現在小さなパン屋を経営している。 元々会社員だったが趣味で作ったパンの評判がよく、3年前に実家の一部をパン屋に改装して従業員募集をした。 コウゾウ(21歳男性)を採用することにしたのは、パンへの愛情も技術も自分と合うと思ったからだ。 イケメンのコウゾウを目当てにやってくる女性客も増えパン屋は今まで以上に繁盛している。 仕事の終わりにいつものように2人で居酒屋で話をしている時、コウゾウが突然真顔になって「僕、一生この店とリョウコさんのそばにいたいです」と訴える。 コウゾウの好意には気付いていたが、2人の年の差は14歳もある。 「僕、年上の人しかダメなんです。リョウコさんなんか今まで好きになった人で一番若いくらいです!」 もっと聞いてみると、コウゾウは15歳の時に友達の母と付き合った話等々、40代女性とばかり付き合って来たとのことだ…  最初はその関係を反対していたコウゾウの親も、今は好きな人と付き合えばいいと言っているらしい… 「若い女が好きな男だって若いマニアみたいなもんだし、それと同じで年上マニアってことでしょ。」とコウゾウは言う。 その通りだと思いつつ、リョウコは「好きになった人がたまたま年上だった」と言われる方がうれしかったとも思う…。
 (以上、朝日新聞コラム記事より引用)


 最後に原左都子の私論の結論を述べよう。

 朝日新聞記事のリョウコさん、ここは「パン屋」経営とコウゾウくんの事を一旦切り離して考えるべきではあるまいか?

 今の世の中、年齢等々の諸条件など何でもいいからとにかく“セフレ”相手の女をゲットしたい男が溢れているのが実情だ。(女側もね…) そんな奴らがネット上でうようよとうごめいている現実だ。 
 それ程までにこの世は、現実世界で(自分が欲する)生身の人間と出会うきっかけが得られない人種が増殖している事態と成り下がっている。

 コウゾウくんの場合、もっと複雑な事情もありそうだね。 リョウコさんが経営する「パン屋」を自分の終身雇用先と目論んでいるのかもしれない。
 何せ、政権不安定、経済不況、就職困難な今の我が国の現実でもある。

 原左都子に言わせてもらうと、現在35歳のリョウコさんなどまだまだ若い世代である。 せっかく自分の実力で開業した「パン屋」を充実させることに今は力を注いでは如何か?
 コウゾウくんの愛はやはり“フェチ”の匂いがするし、上記のごとくリョウコさんの「パン屋」を自分の終身雇用先と目論んでいる魂胆も私には漂って来るのだ…。

 それでもリョウコさんがコウゾウくんの“フェチ愛”を受け入れられると言うのならば、そうしてもいいのかもね。
 何と言っても今時の35歳女性とはまだまだ若い世代だよ。 今後やり直しがいくらでもききそうにも私は感じるよ。