(写真は、一昨日5月25日実施の 「皇居Mayランニング大会」に出場した原左都子。 大会のスタート・ゴール地点である皇居桜田門広場時計塔付近にて撮影。)
原左都子には数年前よりランニング趣味がある事を、本エッセイ集バックナンバーで幾度が公開している。
昨年9月に初めて陸上競技大会3000m、そして11月にロードレース5kmに出場した後は、厳寒の冬の時期のレースは避け春の大会出場を虎視眈々と狙ってコンスタントにランニング練習に励んで来た。
昨年11月の5kmロードレース出場よりちょうど半年が経過する5月の大会をネット上で検索したところ、上記の「皇居Mayランニング大会」を発見した。 スタート・ゴール共に皇居桜田門広場とのこと、東京メトロ沿線に住む我々親子(今回は娘と共にエントリーしたのだが)にとってメトロ「桜田門」下車すぐの集合場所は好都合だ。
その後徒歩による下見の後、実際に皇居内堀歩道一周コースの試走も終えて、一昨日桜田門のスタートラインに立った。
ところでランニング(ロードレース)大会出場も3度目ともなると、ド素人ランナーとは言えどもさすがに多少の“レース作戦”などを下手なりにあれこれと練ったりするものだ。
昨年9月の陸上競技会はレース出場初体験だったこともあり、右も左も訳が分からずしてただやみくもに走った。 その“やみくもさ”が功を奏したのか、我が3kmの新記録を打ち立てることが叶った。 それにしても後で思えば、体力限界ギリギリのとんでもない“メチャクチャ”なレース運びだったと振り返る。
更には11月の5kmロードレースも似たようなもので、これも“身滅ぼしレース”だった。 それでも捨て身の我武者羅な頑張り故に、我が5kmの新記録を打ち立てられた。
それにしても、そもそもたかが3kmや5km距離の素人大会に於いて、全身全霊注ぎ込んでゴールで倒れ込む参加者など負けず嫌いの原左都子のみであろう。 いやいやそれが上位入賞者ならば絵にもなろうが、下位のランナーがそれをやったところで単に“滑稽な風景”であろう事にも重々想像はついている。
加えて私は昨年11月の5kmロードレースで大いなる失敗をしでかした、と自己分析する。 それはゴール手前のトラック勝負において、数人のランナーに抜き去られた事態に関してだ。 あの光景は実に悔しい思い出として我が脳裏に刻み付けられた…
とにかく自分のランニング能力もわきまえず我武者羅なレース展開をして最終トラック勝負に入った私には、抜き去る人を追い越す事などおろか、それに並走する余力すらまったく残っていなかった。
競技場内トラックという大いに目立つ最終場面で数人に抜き去られた事が、素人ランナーの我が脳裏に一種の“トラウマ”として刻まれてしまったのだ。
その後の我がランニング練習は、ゴール手前の最終場面で絶対に抜かれない、出来れば抜き返してゴールする事が最大のテーマとなった。 実に昨年秋よりの半年間、このテーマを主軸に我がランニング練習に励んだとも言える。
要するに「ラストスパート力」の強化である。
これを実行するためには自ずとそれまでのレース全体のスピードを抑え、「ラストスパート」が可能な体力を温存しておく必要がある。 我がここ半年のランニング練習はそれを主眼として実行してきたのだが、元々スピードなど無い私が「ラストスパート」にこだわる事とはタイム記録面での大いなる犠牲を伴っている事は認識済みだった。
さてさて、話を「皇居Mayランニング大会」本番に戻そう。
5月終盤にして、最高気温が“夏日”に届かない清々しい天候に恵まれた。
今回の大会の場合、ちょうど桜田門大改修工事中につきそこを通過できず、狭い歩道を遠回りしてのゴールとの少し距離が長い条件だった。
そもそも「皇居ランニング大会」とは一切の交通規制が行われず、元々歩道が狭いのに加えて一般通行人や市民ランナーをかき分けて走るのが使命でもある。 そのため、例えば皇居観光客が団体で信号待ちをしているような場合、一旦停止してその通過を待たねばならないとの制限等々もある。
しかも高低差が30m! 皇居のお堀を吹き抜ける風にも耐えねばならない。
上記のごとく、今回のレースではゴール手前の「ラストスパート」を狙う事を一番の目標としつつ、スタート段階ではスピードを抑える戦法に出た私だ。
遅いスピードで走って周囲を見渡すと様々なものが目に入ってくる。 皇居お堀の白鳥も美しいし、通行人の表情も多様で面白い。
などと周囲を観察できるペースで走っていたころ、一人の通行人がランナーの私を一見して「足が細~~い!」なる感想を述べるではないか?! う~~ん。この感想、嬉しいようでそうでもない複雑な心境である。 一応市民ランナーの一人としては日頃の鍛錬と共に、ある程度の筋肉が足にもついていて欲しいものなのだ。 それなのに単純に「足が細い」と表現された場合、(この人、あの細足でよくランニング大会になど出ているよね~)と、半分馬鹿にされているのかとも受け止める“天邪鬼”性分の私だ…
そんな邪心が我が脳裏に過ぎる程に低スピード展開の今回のレース運びである。
それでもコースが下り坂になって、国会議事堂が右手に見え始めた4km地点から加速を始めた私だ! 「後1km!」のスタッフの掛け声と共に、加速したままゴールを目指す。 ただし、既にレース敗者のポジションか、抜き去る走者が前にいないままとにかく加速を続ける。
ゴール間近地点の狭い歩道の曲がり角に差し掛かった時、ちょうど団体歩道通行者と出くわすアクシデントだ。 せっかく加速したのにここで歩道を塞がれ減速せざるを得ない…。
それでも、私はゴール手前20m程で前を行く女性ランナーを視野に入れた! 絶対にこのランナーを抜いてゴールするぞ!との死力を最後に振り絞り、ゴール1m手前で抜き去った!!! (ありがとう女性ランナーさん。私の前を走ってくれていて。)
結局、またもや精根尽き果ててゴールで倒れ込む醜態を見せた私である。
それにしても、今回の5kmのタイムは自己新より大幅に遅い記録に留まっている。(もしランニング大会にご興味がございましたら、上記「皇居ランニング」に関してはネット上でエントリーの仕方やその結果が公開されていますので、ご覧下さい。)
我がランニング趣味は今後の人生に於いても続くのだが、さて次回のランニング大会では如何なるリザルトを目指そうかを検討しつつ、引き続き日々のランニング練習に勤しもう!
原左都子には数年前よりランニング趣味がある事を、本エッセイ集バックナンバーで幾度が公開している。
昨年9月に初めて陸上競技大会3000m、そして11月にロードレース5kmに出場した後は、厳寒の冬の時期のレースは避け春の大会出場を虎視眈々と狙ってコンスタントにランニング練習に励んで来た。
昨年11月の5kmロードレース出場よりちょうど半年が経過する5月の大会をネット上で検索したところ、上記の「皇居Mayランニング大会」を発見した。 スタート・ゴール共に皇居桜田門広場とのこと、東京メトロ沿線に住む我々親子(今回は娘と共にエントリーしたのだが)にとってメトロ「桜田門」下車すぐの集合場所は好都合だ。
その後徒歩による下見の後、実際に皇居内堀歩道一周コースの試走も終えて、一昨日桜田門のスタートラインに立った。
ところでランニング(ロードレース)大会出場も3度目ともなると、ド素人ランナーとは言えどもさすがに多少の“レース作戦”などを下手なりにあれこれと練ったりするものだ。
昨年9月の陸上競技会はレース出場初体験だったこともあり、右も左も訳が分からずしてただやみくもに走った。 その“やみくもさ”が功を奏したのか、我が3kmの新記録を打ち立てることが叶った。 それにしても後で思えば、体力限界ギリギリのとんでもない“メチャクチャ”なレース運びだったと振り返る。
更には11月の5kmロードレースも似たようなもので、これも“身滅ぼしレース”だった。 それでも捨て身の我武者羅な頑張り故に、我が5kmの新記録を打ち立てられた。
それにしても、そもそもたかが3kmや5km距離の素人大会に於いて、全身全霊注ぎ込んでゴールで倒れ込む参加者など負けず嫌いの原左都子のみであろう。 いやいやそれが上位入賞者ならば絵にもなろうが、下位のランナーがそれをやったところで単に“滑稽な風景”であろう事にも重々想像はついている。
加えて私は昨年11月の5kmロードレースで大いなる失敗をしでかした、と自己分析する。 それはゴール手前のトラック勝負において、数人のランナーに抜き去られた事態に関してだ。 あの光景は実に悔しい思い出として我が脳裏に刻み付けられた…
とにかく自分のランニング能力もわきまえず我武者羅なレース展開をして最終トラック勝負に入った私には、抜き去る人を追い越す事などおろか、それに並走する余力すらまったく残っていなかった。
競技場内トラックという大いに目立つ最終場面で数人に抜き去られた事が、素人ランナーの我が脳裏に一種の“トラウマ”として刻まれてしまったのだ。
その後の我がランニング練習は、ゴール手前の最終場面で絶対に抜かれない、出来れば抜き返してゴールする事が最大のテーマとなった。 実に昨年秋よりの半年間、このテーマを主軸に我がランニング練習に励んだとも言える。
要するに「ラストスパート力」の強化である。
これを実行するためには自ずとそれまでのレース全体のスピードを抑え、「ラストスパート」が可能な体力を温存しておく必要がある。 我がここ半年のランニング練習はそれを主眼として実行してきたのだが、元々スピードなど無い私が「ラストスパート」にこだわる事とはタイム記録面での大いなる犠牲を伴っている事は認識済みだった。
さてさて、話を「皇居Mayランニング大会」本番に戻そう。
5月終盤にして、最高気温が“夏日”に届かない清々しい天候に恵まれた。
今回の大会の場合、ちょうど桜田門大改修工事中につきそこを通過できず、狭い歩道を遠回りしてのゴールとの少し距離が長い条件だった。
そもそも「皇居ランニング大会」とは一切の交通規制が行われず、元々歩道が狭いのに加えて一般通行人や市民ランナーをかき分けて走るのが使命でもある。 そのため、例えば皇居観光客が団体で信号待ちをしているような場合、一旦停止してその通過を待たねばならないとの制限等々もある。
しかも高低差が30m! 皇居のお堀を吹き抜ける風にも耐えねばならない。
上記のごとく、今回のレースではゴール手前の「ラストスパート」を狙う事を一番の目標としつつ、スタート段階ではスピードを抑える戦法に出た私だ。
遅いスピードで走って周囲を見渡すと様々なものが目に入ってくる。 皇居お堀の白鳥も美しいし、通行人の表情も多様で面白い。
などと周囲を観察できるペースで走っていたころ、一人の通行人がランナーの私を一見して「足が細~~い!」なる感想を述べるではないか?! う~~ん。この感想、嬉しいようでそうでもない複雑な心境である。 一応市民ランナーの一人としては日頃の鍛錬と共に、ある程度の筋肉が足にもついていて欲しいものなのだ。 それなのに単純に「足が細い」と表現された場合、(この人、あの細足でよくランニング大会になど出ているよね~)と、半分馬鹿にされているのかとも受け止める“天邪鬼”性分の私だ…
そんな邪心が我が脳裏に過ぎる程に低スピード展開の今回のレース運びである。
それでもコースが下り坂になって、国会議事堂が右手に見え始めた4km地点から加速を始めた私だ! 「後1km!」のスタッフの掛け声と共に、加速したままゴールを目指す。 ただし、既にレース敗者のポジションか、抜き去る走者が前にいないままとにかく加速を続ける。
ゴール間近地点の狭い歩道の曲がり角に差し掛かった時、ちょうど団体歩道通行者と出くわすアクシデントだ。 せっかく加速したのにここで歩道を塞がれ減速せざるを得ない…。
それでも、私はゴール手前20m程で前を行く女性ランナーを視野に入れた! 絶対にこのランナーを抜いてゴールするぞ!との死力を最後に振り絞り、ゴール1m手前で抜き去った!!! (ありがとう女性ランナーさん。私の前を走ってくれていて。)
結局、またもや精根尽き果ててゴールで倒れ込む醜態を見せた私である。
それにしても、今回の5kmのタイムは自己新より大幅に遅い記録に留まっている。(もしランニング大会にご興味がございましたら、上記「皇居ランニング」に関してはネット上でエントリーの仕方やその結果が公開されていますので、ご覧下さい。)
我がランニング趣味は今後の人生に於いても続くのだが、さて次回のランニング大会では如何なるリザルトを目指そうかを検討しつつ、引き続き日々のランニング練習に勤しもう!