原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

政治家さん達、収支決算は1円単位まできちんとしようよ

2014年10月30日 | 時事論評
 晩秋に向かうこの時期なると、そろそろ税務申告時提出用の「控除証明書」が各保険会社等より到着し始める。 
 税理士資格を半分取得(国税庁にて税法3科目免除申請を通過)している原左都子にとっては、実に憂鬱な季節の到来である。

 何故ならば私本人及び身内に加え、昨年より義母の確定申告(青色申告)も一身に引き受けているからだ。
 特に今年は自分自身が賃貸不動産売却を実行したことにより、売却に際する収支決算等申告内容が大幅に増大する。 加えて8月までの不動産賃貸に伴うトラブル発生により、大損失を計上している事実の詳細も収支決算せねばならない。

 義母の青色申告も大変な作業だ。 公的年金及び個人年金収入に不動産収入…  今年も相変わらず収支内容が多岐に富んでいる。 私自身の収支把握も困難なのに、義母ともなれば、収支の詳細資料を収集するための郵便物回収作業からして実に難儀な作業だ。 何故ならば義母の戸籍地と現在の居住地が異なっているのに加えて、それら郵便物が何処へ届くのかを義母が正確に把握出来ていないためだ。  今夏やっと義母郵便物の我が家への一括転送を申し出たものの、差出人(特に行政や保険会社等“お役所仕事”を得意とする業種)によっては、住民登録地あるいは本人の居住地への郵送限定措置を採用している所も存在するのが実態なのだ。

 そんな困難にめげそうになりつつも、一庶民である私は毎年健気に“1円単位まで”正確に収支計算の上、担当している親族皆の税務申告に臨んでいるのが実態だ。
 その身だからこそ、政治家さん達の収支決算に於ける相変わらずの「どんぶり勘定」の真相が不可解極まりないし、実に腹立たしい思いだ。
 国民皆にきちんと税務申告しろ!と指導し、少しでも収支決算が合わないと「重加算税を課すぞ!」と底辺庶民に容赦なく脅しにかかる国家であるならば、何故政治家さん達にも同様の措置を取れないのか!


 本日(10月30日)昼間のNHKニュースによると、自民党小渕優子氏の政治資金問題で元秘書が家宅捜査を受けたとのことだ。
 以下に、ネット情報より、その詳細に関し要約して紹介しよう。
  小渕優子前経済産業相の不明朗な政治資金問題で、元秘書の折田謙一郎氏の自宅を東京地検特捜部が30日家宅捜索したことを受け、与野党に小渕氏の衆院議員の進退論が取り沙汰され始めた。
 安倍晋三首相は衆院予算委員会で「国民から負託を受けている国会議員として説明責任を果たしていただきたい」と述べ、小渕氏側の調査を見守る考えを示した。 自民党幹部は30日朝に小渕氏と電話で会談、小渕氏から「国会議員としての本来の職務と使命を全うしたい」と伝えられたことを明らかにした。
 別の自民党幹部は「今後の政治生命を保つためにも傷口が広がらないうちに議員辞職した方がいい」と語った。
 (以上、ネット情報より引用。)

 自民党閣僚によるカネを巡る話題は、これのみではない。
 自民党望月義夫環境相も、ご自身が地元静岡で開催した「ゴルフ大会」等後援会をめぐるイベント会合の決算収支が合わないとの事だ。
 望月氏ご本人の緊急記者会見での発言によれば、「誤って支出記載した」との事だが…  おそらく優秀な税理士秘書も抱えている事だろうしねえ…… 一体何がどうしたと言いたいのだろうか。

 もっと困るのが、野党民主党の枝野幸男氏だ。

 原左都子の個人的趣味を述べるならば、民主党政権時代より枝野氏の政治ポリシーを肯定的に捉え応援したく考えていたのに、実に残念な事に枝野氏の政治資金問題までが表面に出てしまった。
 民主党の枝野幹事長は10月29日午前、自らの関連政治団体の政治資金収支報告書に新年会収入が記載されていなかった問題について、「単純かつ軽率なミスで恥ずかしい限りだ。心よりおわび申し上げる」と陳謝した。国会内で記者団に語った。 問題の団体は2011年の新年会で243万5000円の収入があったが、政治資金収支報告書で記載漏れとなっていた。枝野氏は「公職選挙法や政治資金規正法に抵触することは一切ない」と記者団に強調した。 自民党菅官房長官は29日午前の記者会見で、「政治資金のあり方は、与野党問わず政治家が責任を自覚し、国民に不信を持たれないよう襟を正すことが大事だ。疑念が生じることがあれば、しっかり説明責任を果たすべきだ」と語った。
 (以上、ネット情報より引用。)


 一体どうしたんだ、政治家さん達!

 昭和30年代後半頃より高度経済成長期の過去に大手を振っていた「自民党政権」による“金権政治”は既に終わりを告げていると私は希望的観測として解釈していた。
 それが大いなる間違いだったとしか言いようがない、今回の小渕優子氏による政治献金不祥事であろう。
 若き世代の小渕優子氏が総理経験者である父の死後、「金権政治」との“あるがままの政権”を引き継ごうとしていた事実に大いに落胆させられる…
 もっと次世代を引き継ぐべき政治家としてのノウハウを、更なる次世代に伝授するべく人材が自民党内で育成出来ないものなのか!?!

 現在野党である民主党の枝野氏にも一言申し上げたい。
 貴方は弁護士資格を取得していると私は認識している。 そうであるとすれば、“1円にこだわりを持つ税理士氏”を秘書として採用出来ているはずだ。 “1円にこだわる”収支決済を実行する事こそが、今後野党国会議員として生き延びれる手段ではあるまいか!?


 そんな政治界の現実をさて置いても、毎年税務申告を課せられている国民の収支決算に於ける日頃の諸計算負担とは実に大変な現実なのよ~~~ 
 末端国民がそれを日々手計算している実態の苦悩を少しでも理解出来た上で、政治家さん達も脱税行為こそが“究極に顰蹙な事態”として再認識し“1円決算”にこだわって欲しいのだけど……