本日のエッセイテーマは、2024.11.02付朝日新聞「悩みのるつぼ」相談より引用する。
早速、50代女性による「恋人が出来た母に不信感」と題する相談を以下に要約引用しよう。
離れた場所に住む80代の母の事で相談です。
5年前に父が亡くなった後、母は自立して一人で暮らしており車で30分のところに住んでいる。
数カ月前の帰省時、母から趣味で知り合った数歳年下の男性と 父の三回忌後から交際していると聞いた。 (中略)
姉と妹とは「母が幸せなら見守ろう」と決めたし、妹は「人生の最後で好きな人が出来た母は幸せ者」、夫は「お母さんが幸せならいいのでは」と言う。 年齢的にも、母の最後の青春を認めてあげるべきかもしれない。
しかし、父の死後わずか2年で他の男性に浮かれ、相手の元妻を悪く言う母に不快感や憤りを感じ私は口論の末に絶交し、相手の男性にも不信感がぬぐえない。
心の持ち方、母との今後の付き合いについてアドバイス頂きたい。
(以上、朝日新聞「悩みのるつぼ」より転載したもの。)
原左都子の私見に入ろう。
基本的に私は、婚姻者の離婚後や相手の死後の再婚に関しては 自由に行えばよいと考える派だ。
相談者のお母上の場合も夫の死後5年後の再婚との事、何らの問題も無いであろう。
相談者がおっしゃる通り、お母上のお相手の過去のパートナーに対して愛情が無かった、などとの母からの要らぬ話は無用としても。
とにかく 相談者のお母上が今後一緒に生きるパートナーを見つけてくれた事実とは、子どもにとってはむしろ「吉報」と私は捉える。 まさに、相談者の姉妹がおっしゃる通り、「人生の最後で好きな人が出来た母は幸せ」ものであるし。 相談者にとっても、今後母親の世話が省けてラッキーと思えば済む話題では無かろうか??
この相談者氏が、それ程までに自身の母に対して「依存心」が強かったのだろうか?
まるで幼児の如く、自身の母を他人に取られるような一抹の不安感が過るのであろうか??
この私など、施設暮らしが既に10年近くなる実母に、一度足りとて「浮いた」話が無い事実に愕然としていた程だ。
少しは せっかくの集団施設暮らしの身で、お気に入りのパートナーでも見つけて楽しく暮らしてくれたら、私の実母に対する電話付き合いも減るのになあ… などと、本心で思ったほどだ。
参考だが、叔母のさっちゃんの話によれば、実母にも施設内でお気に入りの男性入居者がいた時期もあったらしい。
それがどうなったのかは全く不明だが、一番最近私が実母の施設を訪ねた祭には、「施設暮らしで楽しいことなど一切無い!!」と、私相手に吐き捨てていたことを鑑みるに… 単に母親の片思いか短い付き合いだったのだろうなあ…
基本的に高齢者の男女交際とは、その余生を考慮するに交際自体も「短命」にならざるを得ないのが運命だろう。
それでも、私は高齢者恋愛を心より応援したい派だ!!
高齢域に入って、自身の身体が不自由を強いられて。
それでも愛する人が現れるとの事実とは、何にも勝る「心を揺り動かすサプライズ」ではなかろうか??
たとえ そのサプライズにも「別れ」が訪れようと。
人生最後に愛する人に巡り会えた幸せを、天国へお土産に持って行きたいものだ!!