◎想へ皇国の大理想(大南洋唱歌)
昨日の続きである。藤原草郎編『日本青少年歌曲集』(東邦音楽書房、一九四三)に載っている「大南洋〈ダイナンヨウ〉唱歌」は、二二番まである。本日は、その後半、一二番から二二番までを紹介する。
大南洋唱歌(ツヅキ)
十二 米とチークの ラングーン
仏教国の 名も高き
ビルマの友よ 手をとりて
共栄圏を うち建てん
十三 燃ゆる赤道 帯にして
鉱脈の島 スマトラの
油田はメナド パレンバン
初陣雄々し 落下傘
十四 ジャワは常夏 花の島
インドネシアの 民集ひ
コーヒー 砂糖 ゴムにキナ
港にひびく 船の歌
十五 水の都の バタビヤや
ボイテンゾルグの 植物園
沐浴涼し 川風に
夕日も落ちて 影芝居
十六 旅はバリ島 チモル
大小スンダ列島に
みいつの光 輝きて
見よオランダの 影はなし
十七 富める資源の ボルネオは
石炭、石油、金、コプラ
力を合はせ 開発の
よろこび満つる 新天地
十八 高瀬貝採る セレベスの
人手に似たる 面白さ
姿はやさし メナド富士
銀翼映ゆる 空の道
十九 世にも名高き 香料の
モルッカ群島 おとづれて
アラフラ海の 真珠採り
船脚のばせ パプア島
二十 希望明かるき 島島を
巡りてここに なつかしき
大南洋の 学び舎に
「君が代」歌ふ 少国民
二十一 グァム、大島を いちはやく
傘下に置きて 皇軍の
いよいよ強き 大布陣
堂堂進む 軍艦旗
二十二 想へ皇国〈ミクニ〉の 大理想
今こそ遂げて 新しき
秩序のもとに 努むべし
大南洋の 建設を (ビクターレコード 四三三一-二番)
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