◎丹波山国隊とNHK「私の秘密」
昨日の補足である。仲村研『山国隊』(学生社、一九六八)の一三ページに、次のようにある。
山国隊は時代祭に参加することをきめると、江戸から郷里に凱旋するさいにうちならした鼓笛の復習や、服装の新調に苦労した。
間接的な表現ではあるが、山国隊が、江戸から郷里に凱旋する際、そのどこかの時点で、「鼓笛」の演奏をはじめた、あるいは鼓笛隊を結成したということらしい。ただし、著者の仲村研は、具体的なことについては述べていない。
ここで、一昨日の補足。ブログ「北山・京の鄙の里・田舎暮らし」の主宰者は、「山国隊歌と都風流トコトンヤレ節」という記事において、「お名前は忘れたが、我が田舎から」、ある人物が、NHKの番組「私の秘密」に出演し、「私の村は維新勤王山国隊が出た村です」という秘密を披露したと書いておられる。
この出演者というのは、『丹波山国隊史』(山国護国神社、一九六六)の著者・水口民次郎〈ミズグチ・タミジロウ〉翁ではなかったのか。仲村研『山国隊』の二七ページには、水口翁と仲村とが、『丹波山国隊史』の刊行に向けて、編集の打ち合わせをしている写真が載っている。一九六五年(昭和四〇)に撮影されたものだという。
水口翁は、一八八三年(明治一六)生まれであるから、このとき、八〇歳を越えていたと思うが、お元気な様子である。しかも、この時点では、まだ、NHKの「私の秘密」(一九五六~一九六七)という番組が放映されていた。その番組に、山国郷を代表して出演しうる人物は、長老の水口民次郎翁を措いて、ほかにはいない。この写真が撮影された一九六五年(昭和四〇)前後に、この番組に招かれたのではないか。
山国隊の話は、もう少し残っているが、とりあえず、明日は話題を変える。
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