礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

韓国映画『殺人の追憶』(2003)は傑作

2019-05-03 03:52:22 | コラムと名言

◎韓国映画『殺人の追憶』(2003)は傑作

 昨日、ポン・ジュノ監督の韓国映画『殺人の追憶』(二〇〇三)を、DVDで鑑賞した。たいへん傑作だと思った。シナリオがよく、カメラがよく、音楽がよい。もちろん、役者の演技もよい。特に、パク刑事を演じたソン・ガンホ、容疑者グァンホを演じたパク・シノク。
 観終わってから、黒澤明監督の『野良犬』(一九四九)、森谷司郎監督の『首』(一九六八)、阪本順治監督『KT』(二〇〇二)を思い出した。この映画から受ける印象と共通するものがあったからである。それら三作品もよかったが、『殺人の追憶』は、それらに勝るとも劣らない傑作だと思った。韓国映画おそるべし。
 それにしても、警察官が拷問するシーンが多い。日本警察との間に国境はないようだ。これも、日本統治時代の負の遺産なのだろうか。
 なお私は、『殺人の追憶』の冒頭のシーンと、クルーゾー監督の『恐怖の報酬』(一九五三)の冒頭のシーンとの間に共通点を発見した。前者は、子どもが昆虫をつかまえているシーン、後者は、子どもがつかまえた昆虫で遊んでいるシーンである。もちろん、偶然の一致だは思うが。
 明日は、古谷綱正解説『北一輝「日本改造法案」』(鱒書房、一九七一)の解説〝二・二六事件と「日本改造法案」〟の紹介に戻る。

*このブログの人気記事 2019・5・3

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする