礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

キャバレー銀座館の広告塔は宣弘社製か

2020-05-13 02:52:33 | コラムと名言

◎キャバレー銀座館の広告塔は宣弘社製か

 昨日の続きである。DVD『月光仮面 どくろ仮面篇』(ハミング)を鑑賞していて気づいたことの補足。

6 第一部「どくろ仮面篇」では、祝十郎の助手・袋五郎八(ふくろ・ごろはち)は、久野四郎(一九二七~二〇一〇)が演じている。久野は、一九六四年(昭和三九)に、久野プロダクションを設立。今日の劇団東俳の前身である。
7 小栗一也(一九二三~二〇〇一)が扮するところの柳木博士が、どくろ団におびき出され、有楽町の喫茶店「アマンド」に赴く場面がある。アマンド有楽町店は、一九四九年(昭和二四)、開店。現在は、すでに閉店しているという。
8 「キャバレー銀座館」のネオン付き広告塔が映し出される場面が、何度かある。キャバレー銀座館の地下には、どくろ団のアジトがある。なお、『月光仮面』を企画制作した宣弘社は、屋外広告のパイオニアとして知られていた。この「キャバレー銀座館」の広告塔も、宣弘社が手がけたものだったのだろう。
9 どくろ団の一味には、「バテレンおよし」という和服を着た不気味な老婆が加わっている。この「およし」は、家政婦に化けて、柳木博士の家にもぐりこもうとする。その際に彼女が持参した紹介状には、「本籍 北海道小樽市北園町十二番地、かわだよしこ、五十五歳」とあった。この「五十五歳」に驚いた。この当時は、五十五歳ともなれば、「老婆」として通用したということである。
10 松田刑事部長が、派出所から柳木博士の家に電話する場面がある。派出所には、「大崎警察署/池田山巡査派出所/IKEDAYAMA POLICE BOX」という横書きの看板がかかっている。今日の「池田山地域安全センター」(品川区東五反田五丁目)の前身であろう。なお、第一部では、松田刑事部長を演じているのは、佐藤一郎という俳優である。

 明日は、香椎研一編『香椎戒厳司令官 秘録二・二六事件』(永田書房、一九八〇)の紹介に戻ります。

*このブログの人気記事 2020・5・13(9・10位に珍しいものが入っています)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする