九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

    少し元気の出るニュース       只今    

2012年02月01日 21時09分35秒 | Weblog
  このところ、世をはかなんで、私が口ずさんでいたのは、詠み人不詳の次のような詩でした。
       “皆はかれに それはできっこないと言った。 
        しかしかれは微笑しながら まっすぐそれに向っていき
        できっこないとされたそのことに 取り組んだ。
        それはやはり できなかった”

  そういうことが止めどなく続く中で、しかし出来たことがあった!
   
  それを為したのは、「脱原発」を掲げて東京の世田谷区長となった保坂展人。
  世田谷区が前年度、東電に支払った電気代は6億7千万円。
  しかし今年は、これまで「東電」から受けていた庁舎を始め公会堂・学校など110ヶ所の電気を、
  電力事業者による競争入札に切り替える方針を決定。
  これによる電気代の削減は約2千万円。更に予定通りの値上がなされると9千万円。合わせて1億1千万円の削減。
  
  ※ このことは、「愛川欽也“パックイン・ジャーナル”にゲスト出演した保坂氏の報告で知りました。
    蛇足ですが、この番組はこの3月で終了ということになるそうです。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

随筆 「ハーちゃんの活動」   文科系

2012年02月01日 09時58分09秒 | 文芸作品
 以下の作品、前半は前に掲載したものの改作ですが、その1部は削って、後半を付けました。よろしく。


ハーちゃんの活動 

 孫のハーちゃん一歳四ヶ月、可愛いというよりとにかく面白い。観察するほどあれこれやらせてみたくなり、その結果に家族で大笑いしている。先日はこんなことがあった。
 その日も直線距離三百メートルほどの娘夫婦宅で夕食を作りあうことになったのだが、連れ合いが何か変わったものを準備しているのが僕の目にとまった。一枚は長さ一メートル半、幅三十五センチ、厚さ一センチ半ほどの板で、もう一枚もそれによくにて一回り大きく、幅五十センチ近い発泡スチロール様の板だ。
「何に使うの?」
「ハーちゃんが台所に出入りするのが危ないから、通路を塞ごうと思って」
 居間に続いた、開け放しのいわゆる「顔が見えるキッチン」への通路のことなのだ。幅が一メートルちょっとあるそこの床に、障壁として立てかける積もりらしい。ハーちゃんとよく遊ぶ僕にしてみれば、思わずちょと笑えてしまった。
「そんなのすぐに乗り越えてくよ。板の方はやがては這ってでも超えるだろうし、発泡スチロールの方は手で良いようにされてしまう」
「そうかなー、一週間ぐらいは挑戦してるんじゃない。簡単には倒したり取りのぞいたりできないように、工夫するつもりだから」
「だめだめ、乗り越えられるか、倒されるか、横へ引かれるか。とにかくすぐだよ」
 そんな会話を交わしつつ先方宅に到着、連れ合いが娘にその話をもちかけると、娘曰く。
「何日持つだろう。どうするかなー、面白いね」
 それまで寝ていたハーちゃんが起きてきてしばらくして、さて、場面が設えられた。初めは、板だけが周囲を結構頑丈に固めて立て置いてある。すぐに、台所の中から娘が呼びかける。近づいて行ったハーちゃん、必然、この板に目をとめる。そして、どうしたか。ひょいっとまたぎ過ぎただけだった。その前でほんの一瞬止まったいがいは、ほとんど考えるふうもなく、上半身をふらつかせさえしなかった。発案、準備の「工夫」、努力をした連れ合いの顔を見たが、まるで目が点の心境ありありから、すぐに大笑いである。娘も僕も、大笑い。
 この連れ合い、性懲りもなく、今度は板の内側に準備したもう一方を立てかけて置いて、ハーちゃんを居間の側に抱いて、連れ戻す。興味津々のその笑い顔が、面白いこと。近づいたハーちゃん、ちょっと見ただけで何の迷いもなく発泡スチロールに手をかけると、ごわごわとねじり倒し、板をもう一度ヒョイっと超えていった。

 それから半月ほど後の土曜日の午後、連れ合いはなぜか遠慮していて、例によって四人で長いお散歩にくり出した時のこと。
 僕がだいていたハーちゃんが突然「あーっつ!」と声をあげた。近ごろお得意の指さし。百メートルほど先の大き目の公園、五彩ほどの大きな滑り台セットに目を付けたのは明らかだ。低目の上がり口は一か所だが、おのおの赤黄青緑などの下り口が円筒型も螺旋型もと形も様々、高低もいろいろに五カ所も付いている。合成樹脂製で体にも優しげとあって油断した大人三人、それぞれ危険箇所だけに注意して、自由に遊ばせていた。ハーちゃんは無鉄砲丸出しで、滑るわ滑るわ。大の大人三人がそれぞれ、危険箇所先回りに大わらわだ。事は、何の変哲もない、高低差が僕の背丈ほどの赤いコースで起こった。
 直下の娘が一瞬目を離した隙に、腹ばいになったハーちゃんがコースを顔から滑り降りたのである。ちょっと遠くにいた僕、あっと叫んだがどうしようもない。コース末端は地面と水平で地面よりも十五センチほど高かったろう。そこへ顔と両手で突っ込んで行った。次に見えたのは何というか、さしずめ映画のスタント・チャイルド。突っ込んだ両手と顔がブレーキになり、弾みが付いた下半身が空間前方に飛び出していく。一杯までくの字に曲がった体は、さながら体操選手の金のシャチホコだ。そのフィギュアーのまま一瞬時間が止まっていた。本当に止まっていたのだ。やがて、下半身がコース末端にトンッと落ちる。当然ハーちゃんは大泣きだ。が、こんな場合の大泣きは、僕には安心できる印。青ざめたのは娘の方で、ちょっとしめっていたらしい地面の土を顔からに拭わねばならないわ、口をジャリジャリしているからお茶を飲ませねばならないわ。僕はといえば、顔の土質を見てさらに「ほっ」。擦過傷にもなっていないだろうというわけだ。着地には本能的に、顔を上げ、掌をブレーキにしたのだろう。
 すぐにまた滑り始めたから、凄い。何度も、飽きもせず。ただしそれからはちゃんと座って、脚からやっていた。「学習したんですね」、傍らからお婿さんが僕に話しかけていた。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする