九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

岸田内閣に望みうること  文科系

2021年09月30日 13時13分39秒 | 国内政治・経済・社会問題

 僕は自公政権にはなにも期待していないけど、この度の岸田内閣にはある特大の一点において、ちょっと前進を期待している。それは、世界の先進国政治家達が強く追求し始めているのに日本が極端に遅れた一点、無能な安倍長期政権でさえ口でだけは叫び続けたけど全く果たせなかった意味の深い大目標。安倍・麻生でさえ永年このように強く主張していたそのことである。
「儲かっているのに賃金を上げない会社は守銭奴である」
 春闘の度に繰り返されたこの安倍・麻生発言は「官製春闘」とも呼ばれたほどだ。実際は何も成し遂げることができずに、政権の無能だか「流石口だけ」だかを曝け出してきただけだったのだが。

 さて、岸田はこの「官製春闘」をめぐって、二つの公約を大きく掲げている。一つは、宏池会の歴史にちなんだ「令和版所得倍増計画」で、今一つは「『新しい日本型資本主義』構想会議」だ。これらの岸田二大目標が、現下の世界各国によるこの政策前進を睨みつつ設定されているのも明らかなのである。この世界動向は「生産と消費の好循環」のためとも叫ばれ、「供給サイド経済から需要サイド経済へ」という世界動向とも一致する部分がある。これは今朝の新聞で言えば、例えばこんな世界動向とも同質のものである。
「G7における国際的な法人税改革のルール作り」

 トランプでさえが貿易保護主義を採ったのは、「中国に生産を奪われた米(白人)労働者を守るため」。 日本が最近これを見習うと言い始めた、韓国「時間給1000円」動向なども、この流れなのである。この流れこそ、中国相手ににっちもさっちもいかなくなった米流新自由主義経済が敗北宣言を成したその焦点なのであった。

 岸田がこの点で一定の成果を上げられなければ、安倍が落とした日本経済はさらに沈没していくだけだ。韓国には18年度にもう抜かれてしまった国民一人当たり購買力平価GDPも、コロナ失政もあってさらに世界40位へと下がっていくに違いない。2020年度についてIMFが21年4月に発表したこのGDP数字は、韓国44,621ドル、日本42,248ドルと年25万円を超える大差が付いてしまった。日本のサッカー世界順位は26位なのに、こんな勤勉かつ優良公民・日本人相手にして、このままではただただ安倍政治が悪かった悲劇なのである。そして、安倍が作り続けてきた日本官製バブルも甘い日本経営を政治が助長してきたにすぎないものとなる。苦し紛れで企業に甘い官製バブルによって、日本の実力はますます沈没一路ということだ。

 とこんな世界動向と、この点での日本の遅れなど、岸田氏ももうとっくにご存知のはず。死ぬ気で頑張れ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八十路ランナーの手記(373) 久々のキロ6分44秒   文科系

2021年09月28日 02時02分17秒 | スポーツ

 今月の走行12回目は、18日以来久々にして4回目の外走り。10キロちょっとを、キロ6分44秒で走って来た。それも、最後6~7キロは、6分30秒内外だったのではないか。最初3キロちょっとは「ゆっくりゆっくり」のウオームアップを心がけて、そこまでの時計がキロ7分33秒と出ていたのに、終わってみたら全体が6分44秒平均となっていたからだ。調子を落とす夏明けの今こんなタイムで走れるのだと思ったし、事実好調でいろんな気づきがあった。

 まず、ここ何回か書いてきた改善留意点がとてもうまく行った。
①右脚の腰骨を前目に維持しつつ、右膝下を振り出さないこと。
②その分左脚の地面つつき、ストライドをやや強めること。
③以上によって、左右のストライド、着地時間を均等にすること。

 さらに加えるに、キロ6分30秒前後で僕としては長く好調に走れたことによって新たに気づいた点があった。
①前に来た脚について上記の留意をした上で、その地面ツツキの瞬間にできるだけ膝を延ばしていれば、つつく力が少なくて済むから、「滑らかかつ省力した走り」になるということ。これはつまり、腰の下に持ってきた前脚の膝を伸ばし気味にして、そこに体重をかけるだけで良いということだ。
②この「滑らかかつ省力」の分、臍を前目に出していく姿勢で両腕をしっかり振る。
③②に加えて、地面つつきで浮き離陸する瞬間の後ろ足親指で微かに地面をつつくというか押さえるというか、そんな離陸をするとストライドが伸びる割に心臓や筋力の疲労も出ないということ。

  思いもせぬ今日の好調は、以上の工夫の成果なのである。後半7キロ弱をこういう走りに持って行けた結果なのだろうが、全体平均ストライドは85センチと出ていた。これも、前半3キロが70センチ台だったことを考えると、後半の最も好調な時は90センチを超えていたと思う。そして何よりも、このスピードで息がさほど苦しくなかったのは146bpm平均だったから。僕としての普段のこの数字は8・5キロ時ほどのものだから、この点にも今日の好調が示されている。

 最後になるが、今日の好調はひょっとして、何よりもこれが第一の原因かも知れない。この9月に僕として初めて月間走行距離目標なるものを120キロと決めて、本日27日終わって111キロまで到達したということが。さらに、ここに至って「10月は130キロ目標」と決める心境になっていること自身も、今日27日の結果に繋がっている? となると、来月も楽しみ?

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「政治家のことば」改訂版  文科系

2021年09月27日 11時27分49秒 | 国内政治・経済・社会問題

 九月二二日の朝日新聞特集「政治家のことば」が面白かったこと! 「声」「オピニオン&フォーラム」欄のお題がこれ。投稿内容みなが、賢くて、鋭くて。紹介してみる。
 先ず筆頭が、『「仮定の話」答えるのがリーダー』と来た。この結びが言い分すべてを表していて、お見事。
『持てる限りの仮定力を発揮して備えておけば、災害の被害を少しは少なくできるはず。政治家の皆様にも仮定力を養い、研ぎ澄ませて下さることを切望してやみません』
  というわけで「仮定の話には応えられません」と語る政治家は、無能を告白しているのである。あの原発事故も、仮定力不養生が原因なのだろう。

『「誤解」するほど無能ではない』
『政治家は往々にして、「誤解を招いた」「誤解を与えた」と陳謝して発言を撤回するが、失礼だ。国民は発言の「真意」を正しく理解して批判しているのであって、誤解するほど無能ではない』
 というわけで、ご自分の過ちを主権者の言語理解力のせいにするって、アンタ、何様?  

『「丁寧な説明」空しい決まり文句』
『もはや「丁寧な説明」はただの「ごり押し」に過ぎない。「丁寧」というまやかしの言葉で国を統治できると国民は見下されている』
  その説明がいつまでたってもなくって、ただ既成事実だけは進んでいくって、これは確かにごり押しだろう。

『おわび「思っている」だけ?』
『最近、ちょっと待てよと思うようになった。これはおわびしたいと「思っている」だけであって、「おわびします」と謝罪しているわけではないんじゃないかと』

 全部感心したのだけれど、この前後に編集者らも、こんな事例を付け加えている。筆頭は当然『ご飯論法』で、もっと酷いのが、これ。『募ってはいるが募集はしていない』。この言葉に僕が説明を加えると、こうなる。「集」だけを観て「より多い」と判断したお馬鹿な誤解であって、ご飯論法にさえなっていない。加えて『「国民の命と健康を守る」と繰り返しつつ、緊急事態宣言下で五輪を決行した人』とあった。かくて『安心安全な五輪』も珍語になって、『陰で「自宅療養」という名の自宅放置』、自宅で亡くなられた方が数百人というのが、悲しい締めになっていた。

 と、こう書いてきた僕からも最後にお一つ。前首相が「コロナ下五輪中止と言い立てる人は反日だ」と宣った。首相といえど主権者の税金で雇われた公僕。その公僕が、主権者の一部を公然とヘイトしている。主権者と政治家の関係も分かっていない、アンタ、何様? 官僚や大臣病患者には威張れても、国民には威張れないんだよ。 
 国権の最高機関は国会である。その国会でこんな言語「誤用」。意識したこれは問題逸らしの罪隠しだが、無意識のこれは「答弁を逃げ回る猿知恵」。いずれにしても、国権の最高機関がこのままでは、日本国の将来は終わりだ。国民一人当たり購買力平価GDPはサッカー世界順位よりもはるかに低い世界33位まで落ちて台湾はもちろん韓国にも抜かれたけど、まだまだ50位ほどまでは落ちていくのではないか。それとも、安倍首相お得意技で、また、国家統計を書き換える? 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「孫崎享のつぶやき」の総裁選情勢  文科系

2021年09月26日 00時35分13秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 孫崎享は元外務省国際情報局長で、駐イラン大使なども務められたお方。つまり、アメリカの対日政策を中東最前線に於いて骨身にしみて学んできた末に、反米に転じた外務省官僚の変わり種というお人だ。なんせ、防衛大学の教授まで務められたのだから。そういう国際体験からこそ、退官後の彼は、米の対日政策を追い続けた上で、これを警鐘・批判して止まないお人になった。そんな彼が、この総裁選挙についてこの25日に以下の文章を書いて、平和憲法がある日本で、『中国に先制的「防衛」攻撃をかけられるようにせよ』と叫ぶ高市のような化け物が急激に打って出てきた背景を説明している。

『自民党総裁選は岸田・高市連合が河野を破る流れ。どちらがなってもいい。安倍・麻生の支配体制が続くだけだ。そして後ろにジャパンハンドラーが操る。だが3A(安倍、麻生・甘利)+S(菅)の菅氏が何故河野支持か。次の選挙で菅氏は落選の危機。反河野は取れない。  2021-09-25 07:56

 ・私は昨日次のツイートをおこなった。
「ある元官僚:終わったよ。岸田になろうが高市になろうがどちらでもいい。河野にはならない。もう変革はないよ。一寸手術しようかと思ったが又腹を縫い合わせた。そんなとこだな。米国支配ーそれを受け取る安倍等。これで行くという事だよ。」
 この人物は、引退しているだけでない。
 今日も自己の人脈を通じ、情報を集めている。
・流れは明白である。
 第一回投票で、特定人物が過半数を取るのは難しい。第二回投票では、安倍・麻生などのが支持する岸田や高市の連合が生じ、彼らのどちらかが河野を破る。そして安倍・麻生らの裏での影響力の行使が続く。それは米国の「ジャパンハンドラー」の影響力行使をも意味する。
・こうした中、従来の3A(安倍、麻生、甘利)+S(菅)の中で、菅氏が河野支援と変調を示した。
 何故か。前回の横浜市長選で菅氏の推した候補が敗北した。投票結果を見ると、菅氏の選挙区でも、(以下略)』

 トランプ出現前からアメリカで経済空洞化や格差への批判がまことに厳しいが、同じ新自由主義政策をとってきた日本はこれがすでに1990年代後半から始まっているのである。日本の銀行がどんどん縮小されていった時を思い出していただきたい。潰れたり、アメリカに買い取られたり、支店がどんどんなくなったりしてきた時代のことだ。さらに多く日本の富をアメリカに吸い取られるようにしてきたのが、新自由主義法制を確立した小泉・安倍政権の規制緩和、構造改革路線なのである。そのアメリカが今度は『「テロとの戦い」から「対中覇権闘争」への世界史的戦略大転換。その最前線に日本を立てる』と決めたわけだが、高市はみずからそういう指揮権を振るおうと名乗り出たということだ。これはもうこの地球が二分して、第二次世界大戦前と同じような局面を迎えているということではないか。安倍・麻生がアメリカの遣いっぱとして己の権力を維持していこうと決めたということでもあろう。口だけの「美しい日本」の「愛国」という、とんでもない売国奴である。日本には中国と戦争する理由など何もないのに、アメリカの面子死守の道具にされるなど、真っ平御免被りたい。
 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八十路ランナーの手記(372) 月間走行距離   文科系

2021年09月25日 17時46分15秒 | スポーツ

 月間走行距離目標なるものを初めてこの9月に120キロと立てて走ってきたが、25日現在11日走って100・1キロまで来た。あと2日走れば達成できるわけだが、10月目標はどうしようかと考えている。たとえば「当面、月10キロずつ増やして、何キロまで届くか?」とか。

 ところで、この9月を新しいランニング・シューズで走って来て「やはり?」と気づいたことがある。わずか1か月ちょっとのアシックス新品なのに、右足のカカト外後ろ側だけが早くも極端に減っている。これは前から気づいていたことだが、前回ランニングフォームについて書いたこのことが原因なのは明らかである。シューズの減り具合から、フォームの癖を知るのは案外難しいと聞くが、今の僕のフォームは以下の分析でまず間違いないはずだ。

『以前の走法でもあった悪癖、「右足の着地時間がちょっと長い」の直し方が分からないのである。例えば一例、「右のストライドが長すぎるのか、それとも左のストライドが短いのか」。他の一例では、「右の腰が左よりもいつも後ろにあるような」という気づきもあったりして、苦労して来たわけだ。左右両脚の均等なリズムと着地時間とを意識している時はよいのだが、そう意識するときの焦点はどうやらこんな風だ。「右の腰を前目に、そして左のつつきを強めに」ということ』

 つまり、「左の地面つつきを強めにして、右を無理に前へは振り出さない」。これが上記の『左右両脚の均等なリズムと着地時間とを意識している時』の留意点だと、今日はっきりと分かってきた。左脚を強めに蹴って前目に出して時間を稼ぐ分、右足の着地時間が短くなってくる。この修正については、後ろ目になっていた右腰を前に出すということも意識しなければならずなかなか大変なのだが、身体に弱点があってそれを庇う走り方が続いてくると、とにかく色色おかしな点が出てくるものなのだろう。こういう修正はなかなか大変だ。でもまー、19年末からランニングフォームを「後ろ足を蹴って跨いで走る」から「前脚で地面をつついて走る」へと根本的に換えた新たなフォームがまだきちんとは定まっていない内だから、こんな事もできるわけだ。これは時に結構楽しい作業にもなる。例えば、こんな喜びがある。新しい走り方によって、同一速度での心拍数が下がってきた事は再三書いてきたが、その上、両足のストライドが一定になってきたら縮こまっていた両足が伸び伸びしてきて、平均ストライドそのものが伸びてきた。時速8・5キロでもピッチ数160を無理なく切っているというように。こんな外走りが9キロ時近くになった時には、ランニングウオッチの平均ストライドは85センチ以上にはなってくるのである。

 ただし、僕の身体自身は結構弱ってきている。今日のジム走りでは、最高時速10・5キロまで大部分8キロ時ちょっとで10キロほど走ってきたのだが、この最後ごろには心臓が疲れていることが分かったから。もっともラン自身が中4日置いた5日ぶりだったから無理もないのかも知れない。あと2日で20キロ走って、来月の目標は130キロにしようか。年寄りはとにかく、コツコツやることだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高市早苗氏が語った「日本国防」論   文科系

2021年09月24日 00時20分41秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 高市早苗氏のこういう題名が付いたネット記事を読んだ。
『高市早苗氏 経済安全保障と中国の脅威を語る「やられたら報復がある。それが抑止力」山田宏氏との対談にて』

 この内容を、本文の言葉で要約すれば、むしろ「やられる前にやる」ということになるだろう。以下のように。
「日本の科研費を使って、日本で研究をした中国人が中国に帰って、極超音速兵器兵器を開発しています。極超音速兵器は日本では残念ながら迎撃できません」「ではどうすればいいかということです。もしも早めに発射の兆候がわかれば、敵基地先制無力化をします。これは安倍内閣の積み残し案件で、敵基地先制攻撃と安倍首相はおっしゃっていました。私はむしろ敵基地先制無力化と言ってます。いかに早く相手の基地を無力化するかで、これからは勝負が決まると思っています」

「だから、反対にこちらが仕掛けます。敵基地の無力化をします。このための備えもしなればいけませんが、法的にできないこともあります。サイバー攻撃で相手の基地やシステムを無力化します。これはアクティブディフェンスですが、日本では法律がありません。憲法で通信の秘密にひっかかるというのがあって、安倍内閣でもなかなか議論が進みませんでした。」


 こんな論議は、この日本にいてちょっと正気かとも思うが、最近のアメリカ「国防」論の焼き直しを高市が今の総裁選で仰々しく語り始めたのである。この「アクティブ・ディフェンス」なるものは、アメリカが近年の歴史で語り、行ってきた先制的防衛論そのものである。この米先制的防衛論が発動された国がすでにいくつもあるとは、ちょっと世界史(的事実)を振り返ってみると分かる。第一がアフガニスタンで、こんな小さな国が結局、アメリカ史上最長の戦乱に襲われたのであった。次が「大量破壊兵器予防」のイラク戦争で、形は変われどリビアやシリアもこの例になるはずだ。

 さて、シェールガスの採算目途が立ったアメリカは今、地政学的「アクティブ・ディフェンス」論の対象を中東から中国へと世界史的な大転換を遂げた。これに合わせたように、対中最前線・日本の与党の一部が勇み立っているわけだ。これが高市の今の姿、上記論議の背景なのである。怖い、怖い。

 こんな人物を「日本国第百代にして、初の女性首相」に?? 安倍の考え、指導は違うものである。アメリカに付いていって、またまた日本の財産を失っていこうというのだ。日本が今中国経済と手を切れば、日本の国民一人当たり購買力平価GDPはまだまだ下がり続けていく。僕と同じこういう高市批判を展開した元外務省審議官がいるから、その論をご紹介して傍証としておく。確かデイリースポーツに乗った記事である。

『 元外務審議官・田中均氏 日本の衰退 主要国で最も激しい 自民党政権有効な手だてなく 9/23(木) 19:13配信

 2002年の日朝首脳会談実現に尽力した元外務審議官の田中均氏が22日にツイッターに投稿。日本の衰退が著しいなか、長期自民党政権は有効な対策を立てることができなかったと指摘した。

 田中氏は「国民は知る必要がある。この10年主要国の中でも日本の衰退は最も激しく、長期自民党政権は有効な手立てを打ってこなかった。GDPは10年前には中国の83%、米国の40%だったものが、今日には各々32%、23%。人口は2百万人以上減少」と指摘。「勇ましく台湾有事だとか敵地攻撃能力を言う前に国力を上げることが先決」と自民党総裁選にも言及した。(以下略)』

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「政治無教養」丸出しの安倍  文科系

2021年09月22日 19時10分34秒 | 国内政治・経済・社会問題

 これは、直前のエントリー「政治家の言葉」に付けるつもりで書いた、コメント。大事なことだから、エントリーとして載せることにした。

『 政権党幹部、特に安倍前首相の、何よりもこれがひどい。文字通り嘘八百答弁や、すり替え答弁でアサッテのことを延々と答弁する時間つぶしに、証拠隠し。国会討論でこういう態度とは、何を示しているか理解できない無教養なのであろう。そもそも、国会は国権の最高機関であるから、何よりも国家を馬鹿にしていることになるとどうして気づかないのだろうか。ご本人が大大大好きな「日本」国家を馬鹿にしているのである。加えるにこれは、モンテスキューの言葉と言われている民主主義討論の極意もすっかり無視した首相になりはてているという無教養ぶりなのだ。
「私は貴方の意見には反対であるが、貴方の発言権は死を賭けても守りたい」

 なにしろ反対者国民に「こんな人々」と叫んだり、立派な国家の主権者の一部を「反日」と罵ったりするお人だ。税金で喰い、働かせてもらっている「公僕」という言葉も理解できないのだろう。主権者の一部に対して憎しみしか表さない公僕など、原理的に誤りであって、こんな無教養な政治家は恥ずかしすぎるから、要らん、消えて欲しいわな。』

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今朝の朝日「政治家のことば」が面白かった!  文科系

2021年09月22日 13時32分07秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 今朝の朝日新聞12面「声」「オピニオン&フォーラム」欄のお題は「政治家のことば」。投稿内容みなが、まー鋭くて、面白かったこと。この新聞を取っていない人が多いこの地方の読者に紹介してみる。

 先ず筆頭が、『「仮定の話」答えるのがリーダー』と来た。この結びが言い分すべてを表していて、お見事。
『持てる限りの仮定力を発揮して備えておけば、災害の被害を少しは少なくできるはず。政治家の皆様にも仮定力を養い、研ぎ澄ませて下さることを切望してやみません』

『「誤解」するほど無能ではない』
『政治家は往々にして、「誤解を招いた」「誤解を与えた」と陳謝して発言を撤回するが、失礼だ。国民は発言の「真意」を正しく理解して批判しているのであって、誤解するほど無能ではない』
 
『「丁寧な説明」空しい決まり文句』
『もはや「丁寧な説明」はただの「ごり押し」に過ぎない。「丁寧」というまやかしの言葉で国を統治できると国民は見下されている』

『おわび「思っている」だけ?』
『最近、ちょっと待てよと思うようになった。これはおわびしたいと「思っている」だけであって、「おわびします」と謝罪しているわけではないんじゃないかと』

 これら全部鋭いなーと感心したのだけれど、これらの前後にこの欄の編集者らも、こんな事例を付け加えている。筆頭は当然『ご飯論法』で、次に来るのがこれ。『募ってはいるが募集はしていない』。加えて『「国民の命と健康を守る」と繰り返しつつ、緊急事態宣言下で五輪を決行した人』とあった。かくて『安心安全な五輪』も珍語になるのだし、『陰で「自宅療養」という名の自宅放置が進みました』が、この欄の見事な締めになっていた。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八十路ランナーの手記(371)走力低下にこう抗っている   文科系

2021年09月21日 00時27分09秒 | スポーツ

 9月になって20日まで、9日、距離にして85・2キロ走った。初めて立てた月間目標120キロは何とか行けそうだ。このうち、外を走ったのは3日で、9日ほとんどをLSD中心にやって来た。外走りは今の僕にはかなり辛かったが、ウオームアップ速度を時速7~8キロで20分ほど走れば、あとは何と言うことはないと分かった。外が辛いのは、なぜか「外では低速で走りにくい」ということが第一の原因のようだ。ちょっと調子が出てくると、気がつけばウオームアップ時間内にキロ7分切って走っていたりして、疲れてしまう。外で走る時は「ウオームアップの20分ほどはキロ8分台で」とやって、後はキロ7分前後、つまり時速8・5キロほどで走るというのが僕の現在走力である。そう思い知ってやるべきなのに、外で走っていると、気がつけば9キロ時よりも速くなっているとかになって疲れ切ってしまうのである。自分が思っているよりも走力が落ちている時によく起こる錯覚現象のようだ。
 
  フォームの問題では、先回書いたこのことにずっと試行錯誤して来た。
『ちなみに、「跨いで地面を蹴って走る」から「前脚で地面をつついて走る」というこのフォーム変換では、腰の移動への対応が意外に難しくって、これが今の課題になっている。地面つつき力の程度に応じて腰が前に移動するわけだが、その移動距離に合わせて後ろ脚を腰の下に持ってくるという、その脚を前にもってくる距離の感覚のことだ。「前(に来た)脚は腰の下へ、それ以上前に出すと地面つつきが不合理になる」と考えすぎて前に出す脚が萎縮しているという感じなのだ。』
 これがきっちりと定まってきた時には、9キロ時で通せるようになると目論んでいるのだが、はてどうなるか? この注意がきちんと守られている時の感覚は「左右の足の振り出しリズムと着地時間が均等になっている」ということ。これが僕には意外に難しくて、長く苦労している。以前の走法でもあった悪癖、「右足の着地時間がちょっと長い」の直し方が分からないのである。例えば一例、「右のストライドが長すぎるのか、それとも左のストライドが短いのか」。他の一例では、「右の腰が左よりもいつも後ろにあるような」という気づきもあったりして苦労して来たわけだ。左右両脚の均等なリズムと着地時間とを意識している時はよいのだが、そう意識するときの焦点はどうやらこんな風だ。「右の腰を前目に、そして左のつつきを強めに」ということ。やはり、30歳前にやった左脚付け根の椎間板ヘルニア手術の後遺症なのだろう。でも、まだまだこれと闘っていれば良い。今までもそうしてきたのだから。別に、左脚が特別に疲れるということもないのだし。

 ちょっと心配していたが、まだまだ走り続けられると思うに至った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「明日がこのように消えた」、安倍晋三   文科系

2021年09月20日 00時18分13秒 | 国内政治・経済・社会問題

 悪事には筋があるもの。そして、その悪の程度にも軽重があるもの。その軽重とは、悪が重なった歴史によるその重さと深さのことである。政治を考える一般教養さえないのに悪慣れしすぎた安倍晋三には、もう明日はないと観る。その理由は、総裁立候補・野田聖子さえ問題にしている森友問題と、高市が説明し切ったとアホなことを語っている『「桜」不起訴不当』の公職選挙法違反事件とを分析するだけでも以下の通りと、分かるのである。

① 森友は、首相案件として数億円の国有財産が不正に支給される寸前まで行った。これは最低限、そういう忖度が財務省首脳にあったと示された。
②「私か妻が関係していたら、首相どころか議員も辞める」という国会答弁により①がご破算になって、①の経過報告書が書き換えられ、これによって1人の模範的な公務員が自殺した。
③ ①と②を働いた元締め、財務省理財局長・佐川は栄転していった。このことは以下を示している。国家がこれだけの不正を犯しても、それが権力ある政治家のためであるならば、得こそすれ損はないと官僚組織全体が腐敗し、公正さをなくしていることを。
④ ③はさらに、このことも示している。官僚に対する自民党の政治主導が、権力者の意向に沿って公正をすて、国家に損失を与えても良しとする態度の蔓延を招いた、と。そして政治権力者達は、公正を捨て権力を増やすこと、選挙に勝つこと、勝たせること、そういう利権政治に走ってきたのだと。つまり「選挙利権政治」が政治の公正を捨てさせてきたことを。

 「桜」については以下の通りである。
① 国政功労者を祝い励ます国家行事がいつの間にか、政権幹部の個人後援会「功労者」の行事に変質して何年も続いていた。安倍については特に「この会にはなんと山口県人が多いこと!」となっていたと判明している。首相自身が、税金で選挙後援会行事をやってきたわけだ。 
②この(後援会)前夜祭に何年も供応が続いてきたことが示されたが、これについて公職選挙法で略式起訴された地元秘書は今や完全復活していると知られている。自分が関知しないはずの罪で自分を汚したはずの人物を以前同様に使うって、安倍自身が確信犯であると示しているわけだ。この事件は、小沢一郎失脚に繋がった「日ズレ」という政治資金違反事件よりもはるかに重いものだ。
 さて、この「桜」についても、上記④のこと、つまり選挙利権政治が政治全体から公正を捨てさせ、行政府全体が不公正忖度に走っていると示されている。国家の官僚達が、「桜」の選挙後援会化とか、前夜祭の不正とかを知らぬはずがないからである。

 森友については、赤木雅子さんが真相究明を求め続けるだろう。「桜」についても、民主党政権発足時にその脚を引っ張った小沢一郎起訴問題のように、安倍を引っ張り続ければ良い。領収書も出さぬ、参加者名簿は破棄したなどとふざけているのだから、こういう選挙利権政治、要するに権力亡者が「権力だけ、選挙だけ。国家としての公正などどうでも良い」となっている実態をば、心ある僕らが国会ごとに追い求めていくだけである。これ以外の彼らの政治目標などは、すべてどうでも良いことに成り果てていると示すことも含めて。だからこそこの国は、この25年で世界5位内外から33位へと、台湾はもちろん韓国にも抜かれてこんなに貧しくなってしまったのである。国民一人当たり購買力平価GDPの世界順位のことだ。そして今の官製バブル株価?! この後始末にはどんな国家悲劇が待っていることか。「わが亡き後に洪水の来たれ」という政治になっているという以外にない。

 これだけのことをしておいていつもいつも「美しい日本を守れ」って、言葉だけは綺麗なこと! 国民の良識を馬鹿にしていることありありである。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「歴史探偵」の「統帥権」行使理解は誤りである  文科系

2021年09月18日 01時05分12秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 半藤は、戦後に戦争責任に関わって天皇と近衛文麿首相との関係をこう描き出し、近衛の戦争責任をこそ天皇と一緒になって語っている。
『「統帥権の問題は、政府には全然発言権なく」(という近衛の自殺直前の言葉に対して)、これが、近衛さんの統帥権問題に関する考え方だったんです。しかも、自分が積極的であったことなど完全に忘れてしまっているようです。
 天皇陛下はこれを読んで、「近衛は自分にだけ都合のよいことを言っているね」という感想を漏らしたと言われています』(半藤「あの戦争と日本人」128~9ページ)
 
 これは完全に誤認識である。近衛が和平交渉派だったから開戦消極論者であって、天皇の方が戦争に乗ったという事実を逆に描き出している。だからこそ、前回に書いた9月6日の御前会議(とその前日5日、陸海軍トップとの統帥部会議における御前会議への原案作りと)において、「帝国は自存自衛を全うする為、対米(英欄)戦争を辞せざる決意の下に、概ね10月下旬を目途とし戦争準備を完整す」と決定された後の10月18日に、近衛内閣退陣、東条内閣誕生に至ったのである。大戦敗色が現れるまでの天皇は、東條を信頼していたという証拠も無数に存在している。僕にいわせれば、天皇が後になって責任逃れをしているということだ。ちなみに、敗戦直後には、こんな声も多かったのである。
「天皇陛下はなぜ生き恥をさらされているのか?」
 これに対して、近衛は自殺している。近衛は、連合軍が満州事変から戦犯を裁こうとしていると知ったから自殺したのであって、太平洋戦争開戦の責任は薄いと考えていたというのが吉田裕が種々解明したところだ。天皇が、皇祖皇宗以来の天皇制を守るために生を選んだとしても、近衛に対する天皇の言葉はたった一言、卑怯である。1941年9月5日における、明日のご前会議への統帥権に基づく開戦原案決定を何と考えていたのか? この帥権発動がなかったようなふりと言うほかはない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「歴史探偵」の「統帥権」理解に反論する  文科系

2021年09月17日 13時16分34秒 | Weblog

 連れ合いが買ってきた半藤一利「あの戦争と日本人」をパラパラとめくっていたら、「第4章 統帥権と日本人」に見過ごせぬ箇所があった。司馬遼太郎の「統帥権」解釈に反論しつつ、誤った解釈を広げているとしか思えなかった。司馬の「(統帥権を)魔法の杖とふり回す軍部」解釈が正しく、半藤が誤っていると実証してみたい。

 そもそも、統帥権を低く観て、軍部独走の方を強調する半藤は、それゆえにこそこんな無理な問題意識を発している。
『統帥権それ自体が悪いのか、それとも統帥権が独立しているということが悪いのか。・・・もし統帥権そのものが悪いというんだったら、天皇が軍隊を指揮することが悪いんですから、これは明治憲法の全否定になります。・・・また、統帥権を独立させたということが悪いのならば、これは運営のしかたがまずいということになる。拡大解釈が悪い。つまり、統帥権そのものには罪がなくて、それを使う番人ども、つまり陸軍の官僚どもが悪い』(P102~3)

 さて、このブログでは太平洋戦争が決定された最終局面の史実を、岩波新書日本近現代史シリーズ10巻のうち、その6「アジア・太平洋戦争」(この巻の著者は、吉田裕・一橋大学大学院社会学研究科教授)によって、こう描き出してきた。

【 本書に上げられたその実例は、(1941年)9月6日御前会議に向けて、その前日に関係者とその原案を話し合った会話の内容である。まず、6日の御前会議ではどんなことが決まったのか。
『その天皇は、いつ開戦を決意したのか。すでに述べたように、日本が実質的な開戦決定をしたのは、11月5日の御前会議である。しかし、入江昭『太平洋戦争の起源』のように、9月6日説も存在する。この9月6日の御前会議で決定された「帝国国策遂行要領」では、「帝国は自存自衛を全うする為、対米(英欄)戦争を辞せざる決意の下に、概ね10月下旬を目途とし戦争準備を完整す」ること(第1項)、「右に並行して米、英に対し外交の手段を尽くして帝国の要求貫徹に努」めること(第2項)、そして(中略)、が決められていた』
 さて、この会議の前日に、こういうやりとりがあったと語られていく。

『よく知られているように、昭和天皇は、御前会議の前日、杉山元参謀総長と水野修身軍令部総長を招致して、対米英戦の勝算について厳しく問い質している。
 また、9月6日の御前会議では、明治天皇の御製(和歌)、「四方の海みな同胞と思ふ世になど波風の立ちさわぐらむ」を朗読して、過早な開戦決意を戒めている。
 ただし、天皇は断固として開戦に反対していたわけではない。海軍の資料によれば、9月5日の両総長による内奏の際、「若し徒に時日を遷延して足腰立たざるに及びて戦を強ひらるるも最早如何ともなすこと能はざるなり」という永野軍令部総長の説明のすぐ後に、次のようなやりとりがあった(伊藤隆ほか編『高木惣吉 日記と情報(下)』)。
 御上[天皇] よし解つた(御気色和げり)。
 近衛総理 明日の議題を変更致しますか。如何取計ませうか。
 御上 変更に及ばず。
 永野自身の敗戦直後の回想にも、細部は多少異なるものの、「[永野の説明により]御気色和らぎたり。ここに於いて、永野は「原案の一項と二項との順序を変更いたし申すべきや、否や」を奏聞せしが、御上は「それでは原案の順序でよし」とおおせられたり」とある(新名丈夫編『海軍戦争検討会議議事録』)。ここでいう「原案」とは、翌日の御前会議でそのまま決定された「帝国国策遂行要領」の原案のことだが、その第一項は戦争準備の完整を、第二項は外交交渉による問題の解決を規定していた。永野の回想に従えば、その順番を入れ替えて、外交交渉優先の姿勢を明確にするという提案を天皇自身が退けていることになる』
 こうして前記9月6日の「帝国国策遂行要領」は、決定された。つまり、対米交渉よりも戦争準備完整が優先されるようになったのである。続いて10月18日には、それまで対米交渉決裂を避けようと努力してきた近衛内閣が退陣して東条内閣が成立し、11月5日御前会議での開戦決定ということになっていく。この5日御前会議の決定事項とその意味などは、前回までに論じてきた通りである。】

(以上、この8月19日エントリー「太平洋戦争 四」から)

 

 このように解明された史実を前にした時、半藤の統帥権への上記のような問題意識はほとんど意味を持ちえない。天皇がここではっきりと「戦争準備の完整」を決意したからこそ、近衛内閣が東条内閣に入れ替わって戦争へまっしぐらになっていった。開戦は統帥権を持った天皇が決断する。これを言い換えれば「天皇にさえ決断させれば、開戦が決まる」。明治憲法自身がそういうものだったのである。この憲法の第一条・天皇統治と、統帥権とは、そのように合致している。ちなみに、大日本帝国憲法では、立法権、行政権、外交権などでさえ天皇大権なのであって、国務大臣の輔弼(補佐)に基づいて行使されることになっていた。だからこそ、国民は国民ではなく臣民なのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八十路ランナーの手記(370) 走力が落ちている   文科系

2021年09月16日 10時47分41秒 | スポーツ

 先回7日には、期せずして20年という長い目で見た走力の変化を書くことになったが、今回はここ数年のことを観てみたい。結論として、ここ2~3年、18~19年あたりからかなり落ちてこの夏にさらに落ちた部分を、ちょっと取り戻せないかも知れないと考え始めた。マシン走でなく外走りで言えば、16年の長期にわたる前立腺癌治療前は1時間9・5キロ以上は走れたのが、今は8・5キロ程になったという感じだろうか。なによりも、ウオームアップの時間が長くかかるようになった。20分近くも走らないと調子が出て来ないから、それだけで疲れてしまって、10キロ走るのがギリギリという状況だ。かと言って、アップを短くすれば、もっと疲れて、もっと走れない。僕は若い頃からずっと、アップが要らない身体だったのに。つまり、毛細血管を長時間掛けて開かなくともすぐに動ける身体だったのに。

 筋肉には遅筋、遅筋的速筋(中間筋)、速筋と3つあって僕が強かった万能と言われる中間筋が弱くなったのだと思う。この鍛え方は「10回ギリギリやれる負荷」のウエートトレーニングであって、自転車漕ぎなど僕もいろいろやってきたのだが、この間サボっていたこれを努力していくしかない。19年末からランニングフォームを換えたこともあって、フォームばかりを気にしてきたことも関係しているのかも知れない。フォームを換えたこと自身は、同じ速度での心拍数の低下などがはっきりと認められて良かったのだが、そのフォームの筋肉を走る以外では鍛えてこなかったし。身に付いてきたこのフォームでしばらく、もっとゼーハーしてみるということかな。

 ちなみに、「跨いで地面を蹴って走る」から「前脚で地面をつついて走る」というこのフォーム変換では、腰の移動への対応が意外に難しくって、これが今の課題になっている。地面つつき力の程度に応じて腰が前に移動するわけだが、その移動距離に合わせて後ろ脚を腰の下に持ってくるという、その脚を前にもってくる距離の感覚のことだ。「前脚は腰の下へ、それ以上は前に出すと地面つつきが不合理になる」と考えすぎて前に出す脚が萎縮しているという感じなのだ。これに力も入っているから、多分、ストライドが不合理なほど短くなっている。年寄りが永年慣れ親しんだランニングフォームを換えるのは、やはり難しいことなのである。これもちなみに、換えたことは全く後悔していないのだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『「新しい世界経済」の教科書』目次紹介の③  文科系

2021年09月14日 09時20分58秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

『「新しい世界経済」の教科書』目次紹介の③  
「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」の後半

 一昨日紹介を始めたスティグリッツのこの本『これから始まる「新しい世界経済」の教科書』目次の最大5項目は、次の通り。
「はじめに 今こそ『新しい世界経済』へ大転換する時」
「序章 不平等な経済システムをくつがえす」
「第1部 世界経済を危機に陥れた経済学の間違い」
「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」
「おわりに アメリカ型グローバリズムを許すな」
 今日は、「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」の後半、第5章29項目を目次にある通りに転載する。ちなみに、この本の章建ては通しナンバーになっていて、第2部の第1、2章が4、5章なのである。なお、この第2部は当然、第1部に呼応するように書かれているのであって、その第1部の全3章名称はこうなっていると、もう一度書いておく。

〝自由な市場〟が何を引き起こしたか  最富裕層にのみ奉仕する経済  なぜ賃金は低いままなのか

第5章 中間層を成長させる

中間層への投資
完全雇用を目標にする
金融政策は万能ではない
公共投資を復活させる
大規模なインフラ再構築を
公共輸送へのアクセスを広げる
労働者に権限を与える
交渉権を強める
政府の影響力を行使する
労働基準違反への罰則を強める
最低賃金を引き上げる
残業手当の対象となる所得の最低水準を上げる
女性と非白人にチャンスを
世界一ひどい収監率を下げる
移民労働者を保護する
有給病気休暇を法律化する
育児・介護休暇を法律化する
保育対策の経済効果
平等な賃金を実現する
女性が安心した出産を
家計の負担を軽減するためにできること
幼児期教育に投資する
公的融資を増やし、学資ローンを再構築する
医療を手ごろな価格にし、あらゆる人に提供する
郵便貯蓄銀行を通じた銀行サービスの利用を広げる
住宅金融システムを立ち直らせる
退職保障を向上させる
民主主義の不平等をただす
平等と繁栄が両立する経済

 この本の紹介につき、今回はこれで終わりです。後は内容について追々触れていくと思います。何度も言いますが、アメリカよりもずっと早く経済空洞化が起こり、不安定労働者ばかりが増えて貧しくなった国なのに、いまだに「安倍路線の継承」「サナエノミクス」などと言っている日本が情けなさすぎる思いです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『「新しい世界経済」の教科書』目次紹介の②  文科系

2021年09月13日 14時04分26秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

『「新しい世界経済」の教科書』目次紹介の②  
「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」

 昨日紹介を始めたスティグリッツのこの本『これから始まる「新しい世界経済」の教科書』は、その構成、内容も読者にとって極めて親切な、分かりやすいもの。まず、目次の最大5項目からして、次の通り。
「はじめに 今こそ『新しい世界経済』へ大転換する時」
「序章 不平等な経済システムをくつがえす」
「第1部 世界経済を危機に陥れた経済学の間違い」
「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」
「おわりに アメリカ型グローバリズムを許すな」
 そして、本論である1、2部はそれぞれ計3章と2章からなっており、それぞれの章には節はなく、1部が全3章34条、2部が全2章51条という極めて具体的ないわば箇条書き(説明)になっていて、その箇条書き題名もわざわざすべて目次に載っているという親切さだ。そんなわけで今日は、本論のこの箇条書きそのものを紹介してみたい。それも、読者が最も識りたいはずの「第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える」の第4章22項目、第5章29項目の前者の方を転載し、明日は5章29項目の積もりだ。ちなみに、この本の章建ては通しナンバーになっていて、第2部の第1、2章が4、5章なのである。

 第2部 地に墜ちた資本主義をこう変える
 第4章 最上層をいかに制御するか
特権の網を引きちぎる
最上層を利した〝判断〟
知的財産権のバランスを取り戻す
貿易協定のバランスを取り戻す
政府の交渉で医療費を制御する
破産のルールを変更し、住宅所有者と学生を守る
金融セクターの改革
〝大きすぎてつぶせない〟を終わらせる
シャドーバンクを規制する
あらゆる金融市場に透明性を
クレジットカードとデビットカードの手数料を減らす
よりきびしい罰則のあるルールを施行する
FRBのガバナンスを改革する
短期主義を打ち破る
CEO報酬に歯止めをかける
金融取引税を制定する
長期の投資者に力をあたえる
税制を改革する
最高限界税率を引き上げる
〝公平な税制〟を定める
企業の海外所得に課税する
成長促進、平等促進へ

 なお、これらの変革の現実性について少々。アメリカ人ノーベル賞経済学者が「アメリカをこう変えよう」と提唱しているだけではない。著者は当然このことも大変気にしているのであって、「はじめに」には、こんなことが強調してあった。

『本書はもともと、ルーズヴェルト研究所の報告書という形で、主として政策決定者向けに発表された。しかし、世に出るや、該当の人々をはるかに超えて反響があった。〈ニューヨーク・タイムズ〉紙は〝最上層への莫大な富の集中と、さらに強まる中間層への搾取を導いた三五年の政策(レーガノミクスに始まる自由主義経済政策)を書き換えるための大胆な青写真〟と呼び、〈タイム〉誌は、報告書が不平等の〝秘めたる真実〟を暴いたと伝え、フォード財団は〝陸標〟と呼んだ。
 もちろん、政治家たちも耳を傾けてくれた。エリザベス・ウォーレン上院議員(反ウォール街の政治家として知られている)には〝画期的〟と評価していただいた。賛同者、労働組合指導者、連邦議会議員、大統領候補者らが電話してきて、概要説明と話し合いと〝ルール〟のくわしい解説をもとめた。重要なのは、彼らが報告書を行動喚起とみなしていたことだ。より強い経済をつくるために、具体的に今、何ができるか?』 

 さて、あのような考えをもつウォーレンが大統領選挙でなぜ急台頭してきたかの一部理由も分かったが、こんな世界情勢に今の日本は、竹中平蔵が菅首相を崇めたて、「サナエノミクス」が政権与党総裁候補スローガンなのだそうだから、何と言ったら良いのか。日本の金融暴力、経済空洞化、格差はアメリカよりもずっと早く、20世紀末から始まっていた。さらにその上に「アメリカ流金融自由化・規制緩和」という「ルール変更」を認めてきたのであった。そして、この「反省」の方は、政治世界では特に遅れているからこその「サナエノミクス」や、日銀・GPIFぐるみの官製株バブルという悪循環。物作りが駄目になるわけだ。だからこその「国民一人当たり購買力平価GDPが世界5位から33位へと急低落」という貧乏国に、わずか25年でなったのである。

 

(こういう「目次」ですから、当面この紹介だけでも後2回はやります。差し当たって明日は、「第5章 中間層を成長させる」の全29項目の紹介をするつもりです)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする