昨日こういうコメントを書いたが、これに補足したいことがある。コメントは一部書き直した。
『区別 (文科系)2015-04-19 20:06:40
現在中国には、大変な2面性があると思う。江沢民時代から続く共産党幹部の腐敗が騒がれているが、これと、現在の共産党(中央)に傷を付けても汚職を無くそうとする潮流と。らくせきさん言われたラオスの(中国による阿漕なインフラ建設支援のような)ケースは、現在の国家自身?の仕業ではないと思うがどうだろうか。
もちろん、一党独裁の現首脳部を信じるというわけではないが、一党独裁の範囲ではあるにしても普通の近代国家に近づけようとしていることは確かだと信じる。一党独裁の範囲でこれが完遂できるとは思わないが。
ただもちろん、現在中国のこの国家でも、共和党主導で産軍複合体や金融独占が牛耳るアメリカ政権よりは遙かにましだと思うが。現在中国のどんな罪よりも、地球の裏側まで出かけた嘘の理由イラク戦争やシリア内戦工作ほどの酷さはないと言いたい。
今の主要国家比較では、大きな問題と小さな問題を区別して論じられなければならない。旧大国は、大悪事をやるにしても中国よりは遙かに洗練したやり方にたけている。洗練しても隠せないのが嘘の理由開戦という大悪事だ。イラクへもシリアにも、この21世紀における独立国に対する戦争を仕掛けたのである。』
僕がここで上に付加して論じたいのは、共産党が取る民主集中制のこと。この民主集中制と、国家や自治体などの行政処理との関係である。
結論はこういうことだ。一般行政の決定・命令・実行・報告・評価ルートと、その行政に関わる党員内部の決定・命令・実行・報告・評価ルートとの間で、後者の方が決定や実行のスピードが手っ取り早いところから、前者の一般行政規則・人事がつい無視されがちになるのではないかという問題である。このことには、以下のような一般的難問も加わってくると思う。
民主主義は時間がかかるし、アイディアや実行や、これに関わる人々の参加や評価も難しいということだ。「民主集中制(における党内決定、実行)は法律を遵守して」と唱えるのは簡単だが、民主主義的に物事を進めて行くには、より多くの人々に大きな決定にも、実行段階の小さな話し合いにも参加して貰ったほうがよく、それには時間がかかるということである。つまり、民主集中制に基づく党内決定に頼って物事を進める方が手っ取り早いのであり、そこに公務員の中で党員が出世しやすいという問題が生じているのではないか。以上のことが、長年公務に携わり、政府最高首脳にまで上り詰めた党員もつい法を軽視、無視して腐敗に染まっていくという、そういうことの温床になるはずだ。
旧社会主義国が官僚制度に堕した問題は、20世紀の世界政治に甚大な悪影響を与えた。例えば、「いーかげんな『国家計画経済』などよりは、新自由主義競争の方が遙かに合理的かつ民主主義的である」などと。よって、以上は世界の将来が関わって、極めて重要な問題だと考えてきた。