参院選の投票日前日、安倍総理の地元・山口県下関市を取材しました。
私は、「安倍総理の地元だ。きっと自民党ファン、安倍ファンだらけに違いない。自民党の比例候補のポスターもいっぱいあるにちがいない」と期待して下関駅を降り立ちました。
しかし、結論からもうしあげれば、「肩透かし」もいいところでした。
まず、目にはいってきたのは公明党の比例区ポスター。そして、民主党の比例区の宗教関係者のポスター(二人)。
自民党比例候補のポスターはどこにもない。
なんとか、路地裏の空き地で、まず、一番目の「安倍総裁」ポスターを発見。
だが、これは、「地域に活力、成長に活力」です。4月の統一地方選挙のポスターではありませんか??
だいたい、「地域」というのは自民党らしくない。自民党は昔は、「地域」を大事にしてきた政党です。そう「下関に活力」くらいの文言にしてほしい。
私の知る限り、「東京に活力」「大阪に活力」「名古屋に活力」以外は「地域に活力」。
これは、東京と大阪・名古屋以外は見下されているのではないかと思います。
そして、最新版のポスターにやっと出会う。
なんと、左上隅がはがれています。原因は単純ミス。両面テープの裏紙をはがさないという、小学生でもしないようなミスです。
これを貼って立ち去った党員の方。それから、直そうともしない家主の方。
とてもではないが、総理が彼ら、彼女らの心をつかんでいるとは思えない。
総理の「人心収攬能力」に危うさを感じながら観光をして駅へ戻ることにしました。
すると、コンビニで、安倍総理をモチーフにしたクッキーが売っていました。まったく減っていないようなので、気の毒になって一個購入しました。
店員の方は妙な顔をしておられました。
私は 「これ、売れてるんでしょう?」と彼女に聞くと、「売れてますよ。」と答えられました。ところが、彼女は45度ほど目をそらしておられました。上ずった声です。
「観光客とかですか?」
「ええ。」
私は、彼女が本当のことを言っておられないと直感しました。
私のことを「この期に及んで安倍クッキーを買う自民党支持者・安倍信者」と思い込んだ彼女は、私の機嫌をとるため、答えたんでしょう。あるいは、彼女自身も安倍総理をそうよくは思っていない。私にであって少し戸惑いを覚えたのではないか、と感じました。
短時間の取材でしたが、安倍総理は、地元でも人気がない、是では駄目だと実感しました。
「まもる」が「 さとうしゅういち」さんのメールより転載しました。