以下に見る表題の数字は、雑誌「世界」11月号の寺島実郎の論文「2018年秋の不吉な予感 臨界点に迫るリスクと日本の劣化」から取ったもの。会社の大きさや国の富などをさえ示す株価時価総額というものがどれだけ得体の知れぬ泡のようなものかと、つくづくとバブルという物を考えさせてくれる数字である。
・米ITビッグ5社の8月末株価時価総額合計は、4・3兆ドル(478兆円)である。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトのことだ。
・同じく中国のIT、テンセントとアリババのそれは、1兆ドルに迫る。「(この)わずか二社で日本のトップ10社を飲み込む額なのである」。
・対して日本は、1位のトヨタでさえも、22・6兆円。
寺島は、以上の数字をこのように解説している。
『(上記の米中)七つのIT企業の株価時価総額の肥大化が、技術優位性で生まれたものではなく、「ITとFTの結婚」、つまり金融による増幅という形で実現されたことである』
『事業が成果を出す前にベンチャー・ファンド、ベンチャー・キャピタル、M&Aと金融事業が蠢き、成功案件は異様なカネを引き付けるのである』
どうだろう、日本の商社、会社などが昔から大事にしてきた「信用」というものと、この「株価時価総額」という「信用」と、同じものとは到底言えないのではないか。だからバブルが育ち、弾ける。否、弾けるバブルを常に、どんどん育て上げていく人々が居た。リーマンやエンロンのように弾ける寸前の会社株価にAAAを付けてきた格付け会社や、ひとたびことが起これば国庫に助けて貰う以外には払えるはずのない「保険金約束」をする金融商品保険会社も含めて。詐欺が堂々と認められて、行われている社会、世界と言えるはずだ。
・米ITビッグ5社の8月末株価時価総額合計は、4・3兆ドル(478兆円)である。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトのことだ。
・同じく中国のIT、テンセントとアリババのそれは、1兆ドルに迫る。「(この)わずか二社で日本のトップ10社を飲み込む額なのである」。
・対して日本は、1位のトヨタでさえも、22・6兆円。
寺島は、以上の数字をこのように解説している。
『(上記の米中)七つのIT企業の株価時価総額の肥大化が、技術優位性で生まれたものではなく、「ITとFTの結婚」、つまり金融による増幅という形で実現されたことである』
『事業が成果を出す前にベンチャー・ファンド、ベンチャー・キャピタル、M&Aと金融事業が蠢き、成功案件は異様なカネを引き付けるのである』
どうだろう、日本の商社、会社などが昔から大事にしてきた「信用」というものと、この「株価時価総額」という「信用」と、同じものとは到底言えないのではないか。だからバブルが育ち、弾ける。否、弾けるバブルを常に、どんどん育て上げていく人々が居た。リーマンやエンロンのように弾ける寸前の会社株価にAAAを付けてきた格付け会社や、ひとたびことが起これば国庫に助けて貰う以外には払えるはずのない「保険金約束」をする金融商品保険会社も含めて。詐欺が堂々と認められて、行われている社会、世界と言えるはずだ。