九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

台湾海峡、米艦こそ黒  文科系

2023年06月30日 11時16分34秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 台湾海峡を米艦が「堂々と」通って、中国艦船が「異常接近」などというのが、日本では大ニュースになっている。が、これは、アメリカも、こんなニュースを作り、大げさすぎるほどに報道している日本マスコミの側も異常である。世界の原則に反している。黒白を逆に言いくるめるようなこんなニュースが、どうして流れるようになったのか? ことアメリカに関しては、こんなことばかりが世界に横行してきたが、頭を冷やし直せと言いたい。イラク戦争しかり、ベネズエラ・シリア・イランへの革命輸出行為(「民主主義者が立ち上がった!」)しかり。

 ブリンケンが中国へ行って「一つの中国」を改めて確認してきたようだ。大陸中国が国連も認めた「一つの中国」であって、台湾はその中の実行支配地に過ぎないというのが、世界史でも認められてきた中国問題の大原則である。すると国連海洋法が即座に思い出されることになろう。

『国連海洋法条約 第38条 通過通航権
 すべての船舶及び航空機は、前条に規定する海峡において、通過通航権を有するものとし、この通過通航権は、害されない。ただし、海峡が海峡沿岸国の島及び本土から構成されている場合において、その島の海側に航行上及び水路上の特性において同様に便利な公海又は排他的経済水域の航路が存在するときは、通過通航は、認められない』


 台湾海峡を堂々と通るアメリカがおかしいのだ。アメリカは確か、この条約を認めていない? 今の世界、アメリカに関してはこんなことばかりじゃないか。
 
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随筆紹介 ピロリ菌、怖さと保険治療  文科系

2023年06月28日 12時13分53秒 | #闘病
随筆紹介 ピロリ菌  K.Kさんの作品です   

 ピロリ菌とはヘリコバクターピロリという細菌で、胃の粘膜に好んで住みつき傷つける。発がん毒素を注入し、そこから炎症をおこす。慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を引き起こす。胃がんのリスクが高いとされる。
 日本人の五〇%以上が感染していて、五〇代以降は七〇%に達する。感染経路は免疫力が弱い幼少期までの不衛生な水や、家族からの食事の口移しが原因らしい。一度感染してしまうと、薬で除菌しない限り自然治癒はない。現在はインフラ整備が整い、若者たちは少ない。
 夫は健康診断のオプションで検査結果が陽性だった。昭和十九年生まれの夫が感染していたのは、戦後二歳のころ、満洲からの引きあげで生活環境が悪かったのが原因かもしれない。あの頃は食べていくのが大変で、井戸水、川の水などや、下水道も完備されてなかったのだから。

 ピロリ菌の除菌は、薬を一日二回、一週間服用する。その後八週間後に検査をする。これを繰り返す。ほとんどの人は一回目で七十%~八十%除菌できる。二回目は九七%~九八%成功している。二回目までは保険が適用される。その後は自己負担で一万円~二万円になる。
 二回目で菌が減ったので様子見中だったが、吞気にしていられなくなった。胃潰瘍からの出血で下血になり、唇まで白くなり貧血で倒れた。一週間の入院、輸血までした。血液サラサラの薬の副作用らしい。「黒い便ですか?」医者の問いに初めておそるおそる見てびっくり。タール状の真っ黒だったらしい。胃からの出血は黒くなるとか。それからは確認するようになった。この機会にピロリ菌の除菌もしっかりやり直しそう。

 夫のはかなりしつこかった。三回目の挑戦でもまだ駄目でガックリ、「こうなったら徹底抗戦だ」と意地になって四回目に臨んだ。だが、さすがに疲れてきた。疲れる原因は、薬を服用中は禁酒、禁煙だから。毎晩の晩酌を楽しみにしている夫にしてみればかなりの我慢だ。普段は四十分くらいかけてゆっくりと夕食を楽しむ。お酒を飲まない一週間は十分くらいで終わり、物足りなさにイライラが募る。
 今回でとれなかったら諦めようと、ふうーとため息を大きくついて、足取りも重く結果を聞きに行った。なんと基準値内におさまった。いつもは厳しい看護師さんも一緒に「良かったですね」と、喜んでくれたとか。夫から「万歳! 万歳! やっと合格したよ」弾んだ声が聞こえるようなメールが届いた。

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マイクロソフトが紹介しないニュース種  文科系

2023年06月27日 11時04分38秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 最近ここに、グーブログの記事、拙稿の題名をウェブ検索にかけると「マイクロソフトビーイング」画面で広く紹介されていることが分かるとか、拙稿はほとんど紹介されているとかのことを書いてきた。
 それでちょっと悪戯をしてみようと思い立って、「気に入らなさそうな」つまり「紹介したくなさそうな」ニュースをこのところ多く送ってみた。案の定である。パタッと紹介が止まった。彼らの「落選基準」になれてきたこともあって、間には「普通のもの」、「気に入りそうなもの」も意識して入れてみたらちゃんと紹介されるから、余計に彼らの「タブー」が分かってきた。それはどんなものか。

・何よりも今は、ウクライナ問題。マスコミ主流論調、ウクライナ支援の「批判」に当たるようなものは、たとえ「戦争やめろ」でも、駄目なようだ。

・次いで面白いのが、「野球帝国主義」批判。マスコミ全体が懸命にやっている「野球復興」努力に水を差すようなものはお嫌いらしい。

原発関係タブーも、相変わらず存在する。しかも強力に。最初から真実を歪めてきたと裁判関係など一部専門家が批判してきた福島県立医大ではないが、原子力村のマスコミ制圧は、今もことのほか強いようだ。

・他には、今盛んな韓国野党への下らない批判を嗤ってやったら忌避されたし、少子化問題に対して政府関係から出た誤魔化し文章を批判したものも門前払いを喰った。


 さてさて、ところで、ここまで書いてきたこの記事がビーイングに紹介されることは先ずないだろうが、「こういうのはダメですよ!」という意味を込めて、この拙稿をば全国に紹介するのは、ビーイング編集氏の方針にあっているのではないのか。
 ちなみに、世界のニュース、政治知識などにこれだけ大きな力を持つプラットホームに、ニュース取材元新聞社などがニュース使用料を払う仕組みを作れと要求している昨今だが、これは当然の権利であると思う。新聞社などが特派員派遣など金をかけて集めたニュースをタダで使えるからこそ、世界のニュースに関わってプラットホームがここまで大きくなれたのだから。いまやこの力関係が逆転して、ホームが取材元を支配できるなどとなっては、世の中がすべて狂っていくだろう。プラットホームに公器という自覚などは全く期待できないのだから。
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随筆 日本人男女  文科系

2023年06月26日 05時29分57秒 | 文芸作品
  随筆  日本人男女

 同人誌仲間のHさんがある日僕に言う。「脚が軽くなったねと、夫に驚かれたよ!」。そう言えば、傍らを歩いている八〇近いこの女性、歩き方がこれまでとはだいぶ違うと、既に僕の目が感じていた。ベターッとした歩き方が消えて、どういうか、腿が上がって足が利き、そもそも歩幅が大きくなっている。「片足つま先立ち・脚裏ストレッチなんかもやってきたんだよね!」、目を輝かせて続ける。二か月前の月例会後だったかに皆でいろいろ話し合っていた下半身強化法を早速実践してみた成果というわけだ。昔痛めた腰のせいでくの字型を右に倒したような彼女には特にこれが不可欠だよとは、そこで皆が述べたこと。ちなみに、「腰の怪我・前曲がり」は僕の母のトレードマーク。明治生まれで二一世紀に入って亡くなった彼女は、脳内出血で倒れるまで下半身強化には励んでいた。

 ここ一〇年ほど、僕は三つの人間集団に関わってきた。そこでつくづく感じたことなのだが、日本人高齢男女の生活差違はことの外大きい。この事で最初に目を見張ったのは、僕の壮年期に父母と同居して観察できたこと。二人とも職業人という当時は珍しいカップルだっただけに、感得できたことのようだ。
 僕の父は、老後が即余生だった。一言で言えば、一人で居るときに熱中できるものがなく、こういう人は早く老いて早く死ぬ。好きなテレビ番組を観ていても、ドラマの途中で眠っているというように早くからなっていたし。他方母の方は、同じ職業人を通しながら、退職後を一言で言えば文化活動に費やした。その内容は、身体のケアと、三味線、俳句である。身体のケアは体操グループを作り、日常では一日八〇〇〇歩が目標。三味線は師匠について八〇歳直前まで発表会に出ていたし、俳句はよくNHKで入選した。

 さて、この父母を基準として僕が属する三グループの人々を区分けしてみると、同じことに気付く。同人誌は僕以外は女性グループだし、高校同級生飲み会は逆に一人を除いては七人の男グループだった。そして、ギターのグループは男女ほぼ半々である、そこで観た男の文化度を中心に、ちょっと箇条書きしてみよう。
一、飲み会の男たちは一般に父に似ているが、父よりもやや文化度が高い。その内容は身体のケア志向が第一で、芸術も含めたいわゆる文化系はとても弱い。
二、ギターグループの男たちは、文武両道が多い。今の日本ではかなり珍しい男性集団と思うが、ギターという文化系の男が身体ケアにも熱心なことが興味深い。
三、さて、同人誌の女性たちだが、これも見事にバランスが取れていて、面白いのである。
 六五前後から八〇歳過ぎまでの同人誌女性のほとんどがこの三年ほどで順にパソコンを覚えた。文字入力だけの方もいらっしゃるが、一人を除いて全員である。七十代半ばのある女性がパソコンを買い込んで先陣を切ったのを機に、吾も吾もとばかりのことだった。そして、この先端女性こそ、作品冒頭のお方なのである。こういう女性群に較べると、高齢男性には「一念発起」ということが圧倒的に少ない。なぜかと訝っていたら、二つの事に思い至った。難しい言い方だがこうだ。一つは、文化系でしか扱えないものに対する感性の不足。今一つは、これの裏面として、目に見え手で触れるような物事にしか興味を持てないこと。要するに今後はオタクも増えるだろうというような、歪んだリアリズム。

(2017年3月発行の同人誌に初出)



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随筆 野球衰退を実感した体験   文科系

2023年06月25日 11時37分56秒 | 文芸作品
 このごろ二度ほど、孫の三年生男子が土日に小学校グランドに通っていく有志ソフトボールチームの練習に付き合ってみた。名古屋市中心部に近い某区のある小学校の学年を超えた有志チームで、一年生から六年生まで六学年から男女およそ二十名弱の子どもが、親たち有志に指導、援助されていた。一学区の有志ソフトボールと言えば、ここのすぐ北隣の学区で小学時代を過ごした僕としては、自分の学区で体験した学区内町内対抗野球の、大会や練習の大変懐かしい思い出がすぐに蘇ってきた。七〇年前という遠い昔の話なのだが、その過去と現在、両者を比較して、文字通り隔世の感があると感じたものだ。

 子どもの数が凄まじく減った。有志野球をする子どもはそれよりももっと減っていて、女子も加えたソフトボールチームが一学区に一つだけ残っている。一学区内有志の町内会対抗野球大会が毎年開かれていたなどは遠い遠い昔の事実だが、夢の話になっている。学区の子ども数も何分の一かに減っているし、野球とほぼ同じその投攻守をプレーする子どもはさらに激減した。その結果、一小学校学区内の町内野球大会が区のソフトボール大会に替わっていて、その基本技術もずいぶん下手になっていると、そんな感じである。特に驚いたのは、投攻守の基本技術の退化だ。これをまず表現すれば、こんな感じになるだろう。
「今のこのチームで最も上手な選手一人が、七〇年前の同じ一小学校学区内の一町内会チームに五人はいた」と。

 投攻守すべての技術に差が見られた。それも、ソフトボールと軟式野球だからその差はさらに大きくなる。この両者ではボールのスピードに差があって、そのボールに追いつく足さばきの差はさらに大きいだろう。足さばきやボールに対する下半身の構えが悪いから、ボールをどんどん後ろに逃がしてしまう。これでは、上手い子どもが外野をやって、そうでない子が内野を務めた方が勝てるチームだろうななどと観ていたものだった。
 
 野球人口が少なくなり、高校野球チームも激しく減っているとあちこちから聞いてきたが、ナルホドと改めて思ったものだ。それでも日本プロ野球の投打技術が明らかに上がっているのは、減った高校野球人口などのトップの練習法が科学を取り入れてどんどん改善されてきたからだろうなどと考えていた。ただし、野球発祥の地・その先進国アメリカの過去と比べた今の野球衰退に日本も追随していくのだろうとか、その先はどうなっていくのだろうかなどと思いをめぐらしていた。アメリカプロ野球から外国人選手を除いたら、今や何が残るのだろうかというような衰退話なのである。
 1950年代の日本子ども野球全盛時代は、今や夢の中の話、野球現役の親子には想像もできない世界になっているはずだ。
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福島原発「保安院の大罪」を振り返る  文科系 

2023年06月23日 07時56分56秒 | 国内政治・経済・社会問題
 福島原発事故汚染水放流問題が世界を騒がせている今、改めてこの問題を振り返ってみたい。日本原子力ムラ政治が、子どもらの甲状腺癌問題などを沈静化させることができても、外の「信用できぬ」と言う声は抑えられない。このブログで過去に書いた「この問題性のまとめ」四つの内、その第一、二番目を転載してみよう。


『 保安院の大罪(89) 「フクシマ」、悪行一覧表(1)  文科系
2012年11月12日 09時46分56秒 | 

 福島原発「事故」。これは同じレベル7のチェルノブイリと並べてこの世界に30年に一度もなかった大事故ということになる。人類の悪行も軽重、多種多様いろいろだが、これだけの悪行も戦争のない日本ではちょっと少ないという、そういうまとめを記しておきたい。あまりにも楽観的かつ断片的な擁護論などが巷にばらまかれすぎると考えていて、ここまでの拙稿「保安院の大罪」をざっと見直してきた、その末の産物だ。
 事故と言って済ませられない戦争にも匹敵するような意識的悪行、未必の故意と言える側面が存在すると思う。どれだけ多くの人々が故郷や家財を奪われたかとか、被爆地から避難所に立ち退きを迫られて命を縮めた人々の多さとか、予想される後遺障害の深刻さとかは、戦争を思わせる。また、この原因・背景に思いを馳せるなら、国権の最高機関国会が選んだ国会事故調査員会が「この事故にはいわゆる『規制の虜』が存在していた」と断言していることに注目すべきだろう。「規制の虜」、つまり原子力村への「規制側」の嘘、隠蔽、そういう世論工作などには、事故と言って済ませることができない犯罪的側面も多かったのではないかということだろう。事故以降無数に起こった嘘・隠蔽による事故の拡大などがまた、これを何よりも傍証していると思う。
 人の過失、未必の故意、犯罪などには軽重がある。権力者のそれはいかに重大なものになるか。政治がだらしない今、是非忘れてはならぬ事だと思うのだ。

1 直接の害悪の数々
①無数の人々の故郷や家財を奪った。子どものいる家庭には、「成人するまでは帰れない」と決意している人も多いだろう。
②避難生活を強いられた家族の多くの高齢者、病人などが、その命を縮めた。
③スピーディの非公開で浴びなくても良い放射能を浴びた人々も多い。
④後遺障害予測について、半減期の短い放射性物質や、線量が低くとも出る晩発性障害とかのことがほとんど論じられていない。
⑤高濃度汚染水を垂れ流した。これが海に沈んで、今でも高濃度汚染魚類が北20キロとかの遠隔地からさえ揚がっている。
⑥地下水汚染のことも、害の質、大きさが分かるのは遙かに遠い先の話だ。
⑦この垂れ流しについて、過失の度合い、つまり確信犯かどうかさえも、なにも明らかにされていない。
⑧吉田所長の「水蒸気爆発だ!」というテレビ画面音声も、その後きちんと訂正なり、追求なりの処理がなされたとは聞いていない。
⑨この水蒸気爆発は、毒性の高いプルトニュームMOX燃料を使った3号機についてのことであり、水素爆発よりも遙かに遠くまで重い物質を飛ばすから、極めて重大問題なのである。ちなみに、テルル132などという金属製の重い放射性物質が、7キロ先の浪江、大熊、南相馬まで飛んでいるとも報道された。』


『 2 事故処理経過での「失敗」とか「工作」とか
(11月13日掲載分です)

今回の一覧表は事故処理経過における数々の「失敗」とか「工作」とかをあげてみたい。こんなに違う2つの言葉を並べなければならぬのは、こういうことなのである。福島の事故処理経過を観ていくと、失敗なのか確信犯つまり隠蔽などの工作なのか、その区別が全く付かないのである。単なる天災のようなものならば、こんな執拗に僕も追わなかったろう。「失敗と言い合わせてはいるものの実は確信犯」ばかりに見える。こんな重大事故処理にあまたの頭脳が関わっていて、失敗と言うには単純すぎることばかりが目立ち過ぎるのである。すべてが責任回避とか、ガス抜きのように思えて、あまりにも国民を国民と扱っていないような無責任な政治ばかりが目だって、どんどん腹が立ってきたのである。

①スピーディの非公開は、北西方面に逃げた人々に多大な放射能を浴びさせた。該当町長の一人が、「これは殺人ですよ!」という有名な言葉をのこした事件である。国の責任者は後にこう述べている。「公開という考えが及ばなかった。反省している」。
 ところで、中日新聞がこの2月頃情報公開請求で入手した文科省資料にはこんな文章があったと報道された。
『文書には「世界版SPEEDIの試算結果は、関東および東北地方に放射性雲が流れるという結果。これらをみて、三役(文科相、副大臣、政務官)は一般にはとても公表できない内容であると判断」と記されている』

②高濃度汚染水の垂れ流しも過失ということになっている。それも、こともあろうにこんな言い訳が開陳されたものだ。海への流出口の目視箇所が瓦礫に覆われていて長く気付かなかった、と。これらの「失敗」が、最近の次の報道の大元になったのは間違いないだろう。原発から北20キロも遠くでとれた海底棲息魚などの放射能濃度が一向に下がらないのである。
 昨年5月13日の拙稿を抜粋する。
【 以前2号機が高濃度汚染水を垂れ流しにしていたと、大問題になったことがある。ところが、その2号機の垂れ流し目視点検が、4月20日で打ち切りになったのだという。そして酷いことに、こんなことが書いてあるではないか。
『福島第1原発3号機から11日、高濃度の放射能に汚染された水が海に流出していることが分かり、ほぼ同じ状況で流出した2号機の二の舞となった』
『11日昼に作業員がこの立て坑に水が流れ込んでいるのを見つけた。水位は上がっておらず、近くの海に漏れ出していると判断した』
 そして、今回の何よりも唖然とした話が、こうだ。
『3号機の立て坑は開口部にがれきが積み重なった状態で、11日に取り除くまでそもそも目視確認を一度もしていなかったことも分かった』 】
 一体この高濃度汚染水垂れ流しは、、いつから5月11日まで続いていたのだろうか。

③福島県立医大の副学長が本年1月、日本甲状腺学会会員の医師にこんな文書を出したらしい。
【2次検査の対象にならない子どもの保護者からの問い合わせや相談には「次回の検査を受けるまでの間に自覚症状が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます」】
 これは、事故時18歳以下であった子ども36万人対象のうち、線量が高かった警戒区域13市町村、38,114人の子どもの検査結果発表にまつわるものである。チェルノブイリに詳しい医師などから大きな反論を喰らった文書だった。
 被爆児童の甲状腺追跡をなるべく福島だけに囲い込みたいということなのかなどと、勘ぐりたくなる。

④これは最近のことだが、「東北地方計約700カ所の放射能測定ポストすべてに10%ほど測定値が低くなるような過失があった」と報道された。原因は、計測器組み立て方のミス。なんでも脇に置いた電池関連の鉛が一部の周辺放射能を遮っていたというのだ。個人などの測定値に比べるとあまりにも数値が低いと話題になったところから調査、発見させられた「ミス」ということであった。10%低かっただけとは誰にも信じられていないのが、悲喜劇的な光景に見える。

(この項2は、⑤以下まだ続く) 今回の注。この後、2012年11月15,17日と続いて、終わっています 』


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「世界のニュース」に、ある偏り  文科系

2023年06月21日 11時37分49秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
『中国、キューバに軍事訓練施設を計画』
 こんな報道、情報がニュースになるほど世界の報道機関の脳味噌が歪んでいるのだと、改めて驚いていた。

 アメリカはこんなことを世界中でやってるじゃないか。こちらは、やりすぎているという意味で当たり前のことだから、ニュースにはならない?

 アメリカの「軍事訓練施設」など、韓国や日本にいくらでも存在する。さらには、中国近辺では軍事演習さえバカバカやっている。それも日韓などと合同で。とすれば、中国のキューバ軍事訓練施設建設どころか、アメリカ近海での中国・キューバ合同訓練さえバカバカやっても抗議などできないはずだ。キューバは現に米国支援の軍隊まで密かに上陸・派遣された歴史があるのだから、最近の日本流儀で言えば、いともまっとうな安全保障策である。
    
 アメリカがやってきたことには、これ以上にひどいのもある。「敵視国」イランのすぐお隣のイラクに置いた米軍大要塞は、イラク国会で撤去要求が通った時でも、これを無視して居座っていた。つい最近のイラクが国賓として招いたイラン・スレイマニ司令官暗殺事件の時のことである。この事件自身も、後の軍隊撤去要求無視も、戦争行為になるはずのことだ。そして、こんなに酷い戦争行為でさえも、世界的には完全に無視されていて、ニュースになどならなかったのである。

 世界のニュース作り手は偏りすぎているから、もう少し公正になるべきだろう。アメリカや米中(比較)論については特に。世界のマスコミも頭を挿げ替えねばならない。中国に対する10分の1ていどでも、アメリカ非難「観点」を持つべきである。

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「汚染水放出」、韓国と香港で問題に、  文科系

2023年06月20日 11時31分49秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 福島原発問題は、子どもの甲状腺癌問題も、汚染水問題も国内的には問題性をほぼ抑えてしまったように僕には感じられてきた。が、外国に対してはそうはいかない、そういう二例が、突如巻き起こっている。
 この夏に予定された汚染水放出問題でそうなったのだが、福島の漁民でさえ納得していないのだから、当然の世界世論と言えよう。一つは、韓国の調査団関連から。そして今一つは、香港から。そして、この二つの動きはおそらく、中国を巻き込んで結びついていくから、世界的に大きな問題になっていく。

 香港の「放出なら、魚の禁輸検討、マカオもこれに続くだろう」の声は、福島原発港内から大変な高濃度クロソイがみつかったことに端を発している。これに対して日本の応答は、
「港内なら、事故当初からの魚もいて、高濃度は当然」
 が、もう一つの韓国は調査団まで派遣した結果の世論だから、日本側の対応も必死、応じる言葉さえ乱れがちで、粗くなっている。その見出しからして、大変なものだ。

・韓国野党代表「原発処理水」を反日の材料にするも不発で中国大使にすがりつき
・「反対ありき」李在明の福島原発処理水放出批判に節操なく便乗する中国 
・歴史問題を政治利用できなくなった韓国野党、次に目を付けた「原発処理水」

 よくある右の「嫌韓」と同じで頭に血が上っているような言葉に見えるが、このキャンペーンの先頭に立っているのが、某元外務官僚。普通の書き方に直せば、まーこんなものだろう。
『「見たい設備は全て見た」韓国の福島視察団が日程終える 処理水海洋放出に世論は反対根強く 東京新聞 2023年5月25日』
 この記事には、こんな事が書いてある。
『 派遣中は「視察に集中するため」として劉氏だけが取材に応じ、専門家21人で構成した視察団の名簿も公開しなかった。予想される国内の批判を警戒しているとみられる。
 尹政権は海洋放出に関し、6月末にも発表される国際原子力機関(IAEA)の調査結果を尊重する考え。一方、日本政府が解除を求める福島など8県の水産物の輸入規制について朴振パクチン外相は「国民の不安や憂慮が解消されなければ輸入できない」と慎重だ。(中略)
 野党側は、視察団が現地で試料採取を行わなかったことなどから「検証とは言えず、汚染水の放出を容認するための手続きにすぎない」と批判を強める。
 (中略)
 韓国で原発関連の訴訟に関わってきた金英姫キムヨンヒ弁護士は「日本政府が出す情報は信頼できない。高濃度汚染水を捨てたとしても、国際社会は分からない」と指摘した。』
 関連して、NHKはこうだ。
『ただ仮に周辺国の理解が進んだとしても先行きは不透明。国内の漁業者、特に福島の漁業者らは絶対反対の姿勢を変えていない。全国の消費者に放出への理解が依然として進んでいないことが理由で、風評被害につながることを懸念。
 政府は放出の時期ありきではなく、時間をかけ、周辺国、そして国内の消費者への説明や対話を深めていかなければならない。 』

 子ども甲状腺癌問題では、事故直後から福島県内関係諸機関などを政府がしっかりと抑えてきても、今なお裁判が続いていることだし、日本人自身も今一度「フクシマ」を学び、考え直してみたいものである。


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ウロ戦争、すぐやめろ  文科系

2023年06月19日 10時15分30秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 4月から世界に喧伝されてきた反転攻勢だが、「百平方キロ取り戻したが、以降は困難な闘いになる」(米国防相がそう語っている?)とかで、どうもぱっとしない。「戦車塹壕を迂回すればよい」とかの荒唐無稽な話までがネットを騒がせて来た割りに、レオパルドもアメリカ製歩兵戦闘車も2~3割だかを喪失して、アメリカ国防相も「長期戦になる」などと悲観的になっている様相。そのせいなのだろうが、「ロシアで革命が起こりそう」というネットニュースがどんどん強められている。

 さて、ゼレンスキーとアメリカは「東南部国土回復無しの和平提案など論外」と吹き回っているが、今はもうこれは誤りだろう。ドンパス地域は元々ロシア人が8割だかの土地だからこそここを基盤に過去の親露政権が生まれていたのだし、2014年の暴力革命によって今の親米政権ができて以降ここでずっと「国境紛争」が続いてきて、1万人をゆうに超える死者を出してきた土地なのである。この紛争のウクライナ側に「ロシア人憎し」のネオナチがいたというのも、当時の日本政府でさえ認めてきたことであった。ちなみにこの軍隊もマリウポリ製鉄所要塞の陥落とともに、ほぼ消滅しているのだろうか。

 こうした歴史も含めた今となっては、ゼレンスキーは、これを奪還するためにどれだけのウクライナ人に死ねと叫ぶことになるのかという、そんな問題に転化してしまっている。こういう因縁のある国土だけに以降もずっと拘っていくというのは、為政者の面子だけ。普遍的正義は、国民の命である。これから死に、傷ついていく男たちの背後には、何百万の妻、子どもがいるのだ。

 こんな「反転攻勢」などは何年も続き、結局何も生まないはずで、このニュースもどんどん小さくなっていくだろう。戦車塹壕を何重にも張り巡らし、制空権まで持たれた土地を回復しようというのは、今となっては大変な命の無駄遣いである。


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ロシアへの革命輸出?  文科系

2023年06月18日 10時48分05秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 標記のことをアメリカが今進めていると、僕は観て来た。これは「ロシア反体制派動向の(激励)報道」として以前からあった流れだが、ウクライナ戦争への強大支援と平行してこれが進められている。
「ナワリヌイ(反体制の象徴的存在)がどうのこうの・・・」
「すわ、プリゴジンの反乱か!」

 こういう革命輸出外交策はアメリカ外交史には多く見られるものだ。北アフリカや中東に吹き荒れた「アラブの春」では、多数の政権が倒れた。これと同じことが、キューバ、イラン、ベネズエラにも仕掛けられてきた。最後は「(当該国内世論としての)革命呼びかけ」に繋がっていくネット世論挑発工作という手口で執拗に繰り広げられていくものである。ベネズエラでは「すわ、政府に反対した軍隊の出動か」と軍隊行進の映像入りで騒がれるまでに持ち込んだという例までが存在する。

 ちなみに、今時の世界で戦争を起こすような国には革命が起こってもよいと言うならば、アメリカに対しては何度もこれが企てられてよかったはずと反論しておきたい。
 それがどうだろう、アメリカだけは例外なのである。直近のその証拠をいくつか上げてみよう。

 ちょっと前「NATOの事務所を日本に置く計画」が鳴り物入りで流された。が、こんなことの同類として勝手に仮定を建ててみるのだが、中国がベネズエラ辺りにその「連絡事務所」を作ったら、アメリカはどう反応するのだろうか。こういう連想ができる事件として、最近ネットでも物議を醸しているのが、この大騒ぎニュースだ。
「中国のスパイ機関がキューバに存在した」
 こう反論したい。日本や韓国には、アメリカのスパイ機関事務所は存在しないのか、と。

 アメリカが他国に厳重抗議をするときには、胸に手を当てて自らを振り返って欲しい。
「自分はこんなことをしていなかったか?」


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日英でこの大差、「国会尊厳と嘘答弁」  文科系

2023年06月17日 08時30分16秒 | 国内政治・経済・社会問題
 英国BBCのジョンソン元首相裁き文章を読んだ。日本とは、何と大きな差があることか。安倍首相は国会で何百回も嘘答弁をした。それも、森友問題だけではなく、桜の会や加計問題でも十分すぎる程の嫌疑がある。それでも国葬された希な政治家となった。日本の国会の尊厳が吹っ飛んでしまっている証になるのだろう。流石、議員の2世、3世の高給就職口になっている「国権の最高機関」というだけのことはある、のかな。そういう3世である安倍の功績は、そういう高給就職口を長く長く守ったこと? 「いー加減にセイ」と言いたくなる。

『 何ということだ。英下院特別委員会が公表した報告書は、広く深く、ボリス・ジョンソン元首相の人格と品行をとことん非難している。

 率直に言おう。ジョンソン氏がうそをついたと、この報告書は断言している。特別委は15日、新型コロナウイルス対策のロックダウン中に首相官邸などでパーティーが開かれた、いわゆる「パーティーゲート」に関する調査報告書を公表した。報告書は、ジョンソン元首相がこの問題をめぐる答弁で「議会を故意にミスリード」していたと結論し、90日間の議員資格停止処分に当たるとした。(以下中略)

 わずか40週間前、ジョンソン氏はイギリスの首相だった。議会で圧倒的過半数を持つ政府のトップだった。その後、まずは閣僚席を追われ、一般議員が座る議場の後方席に追いやられた。そして、今や議会からも退場した。
 ジョンソン氏のキャリアは、同僚議員たちによって残酷なほどあっという間に解体された。今日のこれは、パンデミック中のパーティーだけに限った問題ではない。公職者の行動の、そして社会全体の根幹をなす、根本的な支柱のありようが問われているのだ。品行、ふるまい、信頼性、一貫性。真実を神聖視すること。うそを軽蔑すること。』

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対中「軍備大増強」は日本だけ・・・  文科系

2023年06月16日 03時04分06秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 台中問題で米「軍事」路線の先頭を走る国が今や日本なのではないか。EUも豪や韓国も日本のようにアメリカに甘い国ではなくなっている。そういう最近の事実をいろいろ眺めてみよう。

 まず、EUだが、直近の『孫崎享の「つぶやき」』にこんな記事があった。
『多くの日本人に知られていない欧州世論調査:台湾問題で中国と米国・台湾の間で紛争発生時欧州はA米国支援、B中立でどう選択するか(%)。欧州平均A23、B62、仏A24、B53%、独A23、B60、伊A18,B65。驚いたでしょう。米国支援は少数!不都合な情報は隠す』
 流石外務省の元硬骨官僚、元国際情報局長。この人の 「つぶやき」はいつも注目している。

 それでさて、アジアはと観れば、オーストラリアも韓国も大変怪しくなっている。
 先ずオーストラリアだが、去年生まれた労働党政権について、新潮社のサイトにこんな記事があった。
『台湾海峡の緊張が高まるにつれ、豪州の中でも対応をめぐり議論が行われている。前保守連合政権時代の国防大臣であったピーター・ダットンは、台湾をめぐるいかなる米中間の紛争においても、豪州が米国を支援しないことは「考えられない」と述べ、物議を醸した。これに対し、当時労働党の影の外相であったペニー・ウォン現外相は、ダットン国防相の発言は豪州の伝統的な「曖昧路線」からの逸脱であり、いたずらに緊張を高めるものとして厳しく非難した。実際、2022年5月におよそ9年ぶりに政権に返り咲いて以来、労働党政権は対中関係の改善を図るとともに、台湾問題に関する発言をトーン・ダウンさせている。果たして、 実際に台湾海峡で有事が勃発した場合 、豪州は日本とともに米国の介入を支援するのだろうか?』

 次に韓国だが、日本の与党関連の対韓外交、発言は愚かに過ぎるように見える。汚染水問題や中韓問題で韓国を叩けば叩く程、韓国の親米与党が苦しむのが見えていないのである。そもそも、この3月の大統領選挙結果は、尹氏の得票率が48・56%、李氏(47・83%)と大変な接戦だった。民主主義の指標とも言える投票率は77%と日本のおよそ1・5倍。日本よりも政治民度も高いと言える。こんな新政権を日本が困らせる程に次回選挙で野党に勝たせる流れを作るはずだ。旧「共に民主党」政権は米中等距離外交路線を取ることによって国民一人当たり給料水準の世界順位で日本を追い越して見せたのだし。対するに、日本の右翼ネットがこの国の野党批判に熱中しているやに見えるのが、僕にはおかしくて仕方ない。

 韓国民は、イラク戦争に米英に次いで多い軍隊を派遣させられたのだが、その後遺症も根強く残っているのだろう。古くはあのベトナム戦争派兵やアジア通貨危機のウォン空売りにも長く苦しんできたことだし、日本よりも遙かに親米に懲りている?


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G7が作った大変な負の遺産  文科系

2023年06月15日 10時06分19秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 ネットにこんな記事が載っていて、大変悲しい気持で読んだ。
『ギリシャ沖で船沈没、79人死亡 移民ら乗せ、100人超救助』
 記事を読むと、リビアの港からの避難民とある。それで思い出したのが、この国近年のこんな惨劇の歴史だった。

 かつてのリビアは、アフリカ一の民衆富裕国。そうなったわけは、埋蔵量世界ベスト10に入る石油を普通の国民にも回していた「先進」国家だったからである。それだけではなく、この国は、アフリカ共通通貨を作ろうと努力していた。つまり、その富に依拠してアフリカ全体のことを考えていたように僕には見えたものだ。石油の富を占有していた王族支配の中東石油国とは正反対の国にも見えていた。
 この国が打ち壊されたのが、あの「アラブの春」。こういう国を作った「独裁者」カダフィが無残に殺された。今のG7内の国々が中心になってやったことである。この「アラブの春」を迎えた国々は今や、政治も国民生活ももうぐちゃぐちゃ。

 一方でイタリアのベルルスコーニが死に、その追悼文がネットを賑わしている。ベルルスコーニと言えば、イラク戦争参戦有志国当時もイタリアの首相であった。そして、この戦争の原因、大量破壊兵器が嘘だったと世界に知られたあとで、参戦国政権が軒並み潰れたその政権の一つである。ちなみにベルルスコーニ・イタリア軍は、米、英、韓国に次いで四番目に多いものだった。


 イラク戦争に「アラブの春」。こういう歴史の積み重なりを体験しているグローバルサウスが、G7を冷めた目で見ているというのは、今や歴史の必然だったのだと言いたい。19年日付のとある国際政治学者のネット文章に、こんなものがあったので紹介しておきたい。
  • リビアでは2つの政府が並び立ち、首都トリポリをめぐる攻防戦が激化している
  • このうち、国連も認めるリビア統一政府は、主にイタリアに支援されているが、これは同国がリビアでの油田開発に大きな権益をもつためである。
  • これに対して、リビアでの油田開発に出遅れるフランスは反政府勢力「リビア国民軍」を支援することで逆転を図っているとみられ、リビア内戦はNATO加盟国同士の争いの様相を呈している。
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マスコミ・スポーツに、野球帝国主義  文科系

2023年06月14日 08時31分46秒 | スポーツ
 標記のことは嫌らしいとさえ思う。卑しい人間のやることだ。何よりも、これ。どんどん野球人気に追いついているやのサッカーのネット記事画面について、横の欄外を野球記事紹介ばかりで埋め尽くしている。それも「スポーツ雑誌・ランキング」とか、訳の分からない「自己弁護」文句を付けたりして。そして、この逆はない。つまり、野球記事の欄外の「ランキング」は、やはり野球記事なのである。
 これがなぜ卑しいか。野球以外のスポーツ好きを野球に引っ張って行こうという狙いありありに思えるからだ。ネット報道社会、編成者には、普通の公正という感覚はないのであるかと思う。

 野球以外のすべてのスポーツファンに訴えたい。こういうことをひどく感じた後の日々しばらくは、どんどん野球記事を無視してやろうじゃないか。こんなのは、野球マスコミ界のエゴが目立った宣伝としか言えないのだから。

 ちなみに、NHK・BSの日曜日なども、その野球づくしに辟易とする。この面では、一体何が公共放送か。日本とアメリカ、両方の野球が番組に押し寄せ、攻めてくる気分だ。俺はもっと別のものが見たい。金払ってるんだぞ! 

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こんな「嫌韓」報道は良識外れだ  文科系

2023年06月13日 12時28分06秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 一時の人種差別にもなる嫌韓報道が普通のネットからは少々鳴りを潜めてきたと思ったら、今度は韓国政界への一種の干渉報道が荒れ狂っている。
『韓国で文在寅の嘘が続々と明らかに』
『韓国「安保理・理事国選出」で見えた!「文在寅シンパ」が受けるダメージと「歴史問題解決」の一筋の光明』
『韓国大統領室、中国大使を狙って「架け橋役が不適切な時は両国の国益を害する場合も」』

 日韓関係でいくつかの問題があって、話題になるのは必然というものもある。原発汚染水の放出問題、中韓関係の推移などはその例で、上記の三番目の記事などは、この後者に当たる。だが、この韓中関係でも書き方があるはずで、「仲違いしろ」というのが昨今多すぎて、明らかに外交的礼儀を欠いていて、品性下劣である。

 さらに、上記の二つの記事、韓国の与野党関係で今の与党を持ち上げ野党を貶すやり方が激しすぎる光景が多く見られ始めたが、これは一体何と言ったらよいのか? アメリカが歴史的に世界のあちこちで度々やってきた「革命輸出」の小型のように、僕には見えてしまう。普通の人間感性、いわゆる良識を持っていれば、日韓の与党支持者でも不快になるべきものではないか。あきらかに、他国からの内政干渉(奨励)のようなものだからである。

 ブログをやっていると、ネットが「イイネ!」や「人気」を欲しがるのは分かる。また、嫌韓がヒットニュースになりやすいというのもあるのだろう。だが、こういうのが昂じて「耳目を引きつけるだけ」とか、なんらか金になるということ記事も多いようだ。が、人としての品性、礼節を忘れたくないと言いたい。(ネット記事の編成者、編集者が?)これを踏み外し始めると、やがて善悪判断もできないエゴ、私利だけのニュースも増えていき、そういう外交にも傾いて、今のアメリカやG7のように、グローバルサウス、世界の弱者から嫌われるようになっていく。マスコミと人間との悪循環的劣化に繋がるような記事が多くなっているが、好ましくない傾向と言いたい。

 マスコミが政治のもっとも悪い部分と結びつきを強めるとき、さらに先走って政治をもっともっと悪い方向へと引っ張っていく時があるもの。これが日本の戦前や、イラク戦争前のアメリカに見た光景であった。


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