・資本主義固有の「世界的供給過多」による慢性的不景気から、欧米や日本がデリバティブや短期投資・金転がしに経済の活路を求めて来た。こういう株価資本主義の結果、21世紀になって物作りがアメリカからどんどん中国圏に移っていった。それでも、中国経済を金融支配すれば良いとみていたのだろうが、これがうまくいかぬと気づき始めた。トランプの急台頭は、このようにして見捨てられたアメリカ白人労働者たちのゆがんだナショナリズムという結末なのである。
・こんな中で、アメリカの「ドル基軸通貨=石油・エネルギーなどのドル支払い世界体制」を中ロが崩し始めた。それに対する有効な合法的手段がアメリカにはないので、最近になって対中ロの経済・軍事ブロック体制へと走り始めたのである。なお、アメリカの国家累積赤字は言われているGDPの2倍よりもずっと多くて4倍を超えていると、2015年に元国家会計検査委員長が発表している。利上げをすれば、その借金返済利子で日本よりもずっと大変なことになるはずなのだ。対中ロのブロック体制の先行きも、世界に反米・親中気運が強くなっているだけに、容易なことではない。中南米は親中政権林立だし、アフリカ諸国も中ロや、歴史的にずっと医師団を派遣してきたキューバなどに傾いている。国連総会におけるある反キューバ決議などは、賛成国がアメリカとイスラエルだけなどということもあった。
・こうしてアメリカは、対中ロ(冷)戦体制・勝利を既に決意していると僕は観ている。ウクライナも、新疆ウイグル、台湾情勢なども、その布石にしていくだろう。ブリクス5国や南米、トルコ、サウジまでがアメリカから離れているのは、こういうほとんどを見抜いているからだと観る。折しも、アメリカの株式が戦後第何番目かのバブルが弾けそうだと言われ始めた。GAFAMが一斉に大量の人員整理に入ったというのも、その兆候にちがいない。
・著名な言語学者、哲学者にして、アメリカ政治ウオッチャーでもあり続けてきたノーム・チョムスキーはその近著でこんなことを述べている。
『経済にはほぼ害にしかならない大手金融機関がなぜ必要なのか? これらも解体し、銀行が銀行の働きをしていた時代に戻ろうではないか。・・・あの時代、銀行は一般市民から金を奪う、あるいは金融危機を招く複雑な金融商品など扱っていなかった。銀行は銀行としての役目だけを果たしていた。人は銀行に金を預け、銀行は余分な資金ができるとそれを必要な人々に貸し付ける。そういう状態に戻るのは夢物語でもなんでもない』(NHK出版新書 「壊れゆく世界の標(しるべ)」(P40~41)
そう、低所得者に家が持てるように手を差し伸べると喧伝されたサブプライムバブルが弾けたリーマンショックの下で破産した五大投資銀行が国家資金によって借金を肩代わりされて救われ、それぞれの親銀行などに吸収されたが、持ち家を差し押さえられて家から追い出された本当の被害者にはなんの救済の手も差し伸べられなかったのである。今のアメリカは、そんな国に落ちてしまった。
ただ、今回はX氏にあえて質問したいことがあった。それは、安倍晋三政権下で東京高等検察庁の検事長を務め、安倍氏の守護神と呼ばれた黒川弘務氏の存在が、検察の現場で政治案件にどのような影響を与えていたのかということだ。黒川氏は賭けマージャンが発覚して辞職し、後に罰金刑となった。X氏なら黒川氏のことを良く思っているはずがない。すでに辞めてしまった人のことだし、検察から見れば自分たちへの国民の信頼を地に落とした裏切者と言っても良いくらいの人間だから、彼のことを少しは話してくれるのではないかと私は思ったのだ。
まず、最初に、黒川氏が賭けマージャンをやっていたことについてどう思うかと聞くと、「とんでもないですよね。しかも、新聞記者とですからね。いろんな人とやってたんだろうけど、そこでいろいろ情報を漏らしてたのかな」と、珍しく具体的な感想を聞かせてくれた。よほど許せないと感じていたのだろう。
次に、黒川氏がいなくなって、検察の現場で官邸を意識することがなくなったのかと聞くと、「前とは全然違う」と一言。さらに、「安倍政権が続いて黒川さんがいたら、五輪汚職なんて絶対に立件できなかったでしょうね」と付け加えた。森友とかも酷かったですねと言うと、詳しくは語ろうとしなかったが、「本当にそうですよね」と頷いた。
それを聞いてから数日後、東京五輪汚職で大会組織委員会大会運営局元次長の森泰夫容疑者逮捕というニュースが入って来た。X氏が言うとおり、確かに、安倍政権下で黒川氏がいたら、安倍氏や清和会(安倍派)の元トップである森喜朗元首相などにも広がりかねない五輪汚職などタブー中のタブーとして捜査は出来なかった可能性が高い。そう考えると、検察にかけられた安倍氏の呪縛が解けたように見える。だが、森喜朗元首相の関与が取りざたされているのに捜査がそこまで届く可能性は低いと見られているのは、まだその呪縛は一部残っているのかと思わせる。』
- 6キロ時走行がやっと30分ほどはできるようになった。ただこれは、今の最高持続速度に近いから、普通の心肺機能向上ランとしては、5キロ時走行ほどが適切だと考えている。
- 最初心拍数160bpmを越えた6キロ時走行が、今は140ほどに落ち着いてきた。5キロ時走行なら130を切る。これは、わずか5回のジムを通しての変化としては意外な進歩だと理解している。
- ただし、去年春10キロ時近くで30分走れた時には、140bpmは時速7.5キロ時ほどの楽な心拍数であって、そのときに比べれば今の140bpmはかなり苦しいのである。こうして、今の心肺機能鍛錬としては、5キロ時以下、心拍数では130以下の速度に下げて走った方が良いと、ジム5回目にして気付いたところだ。
- ただし、こんな心肺機能である現在でも、82歳になろうとする僕の最高心拍数は165まで上がる。ただ、今の165は、昔の165の時に比べればとても苦しいのだが、普通に上がることは確かなのだ。これは、過去ランナーだったときの特徴が残っている僕の心肺機能の長所と考えられること、そう理解している。