この時期、集団塾から移ってきる生徒がいます。
逆に、個別指導塾から集団に変わる生徒もいます。
それぞれの塾には特徴や特性があって、その中のどれを生徒或いは保護者が選ぶかということなのかと思いますが、時折生徒本人も、そして保護者までもが、「塾の指導形態が問題ではないのです」などと言うことがあります。
では、そういう人にとっては塾の何が問題なのかといえば、実は問題はそこにあるのではなく、あくまでも生徒の側にあるのだということが少なくありません。
どういうことかといいますと、こういう事を言う人の本音の部分では、如何に居心地がよいか、如何に自分の我侭を容認してくれるか、それでいて如何に楽をしてテストの点数を上げてくれるかなどといったムシの良い期待を抱いているだけであって、なるほどこれでは塾の指導がどうのといった話の前に、まずはそんな甘い考えをどうにしなければならないのだと思わざるを得ません。
以前も書いたことですが、勉強なんて元々そんなに楽しいものではありません。
誰だって机に向かっているのは苦痛です。
でも、だからと言って自分だけは楽な分野に逃げ込んで、周囲のほうが自分に合わせてくれるだろうと勝手な期待をする、或いはそれを要求するというのは、本末転倒というものでしょう。
塾の形態で言えば、集団であろうと個別型であろうと、そこには如何に生徒の学力を上げるかを考えて全うな方法で組み立てたものがある筈で、決して安易なやり方で目先の点だけを取ることを目的としたごまかしはありません。
勉強とは厳しいものです。
学習塾の形態を考える場合にも、それを踏まえた上で決断できればよいと思います。