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これは絶対に負けられない闘いです

2010年11月11日 10時59分42秒 | 職場人権レポートVol.1
 まずは10日団交申入れ初日の一日の動きですが、労組委員長からのメールによると、会社に団交申入れのファックスを送って直ぐに労務部長から返事が来たそうです。初回団交の日程は、11月24日14時から、社外の××××という所の会議室で決まりました。また、同僚バイトからの情報では、早速社長が現場を見に来たそうです。
 他は社員に特に変わった動きはありませんでした。本来ならば、こんな業務改善レベルの話で団交がもたれてしまったこと自体、「会社の恥」「社員の恥」と感じなければならないのですが。ただその中で、課長だけはいつも以上に私におべんちゃらを使ってくれていました。「や~、今日も君がいてくれたお陰で助かったわ」てな調子でw。

 次に職場のバイトの反応ですが、流石に職場新聞の読者は空気の変化を肌で感じ取ってくれています。先の社長の現場視察(偵察)の件でも、「団交申入れのファックスが効いているんと違う?」と言ってくれましたから。私も、こんなに直ぐに影響が出るとは思ってもみませんでした。
 労組に入ってはみたものの、これまでは組合費を取られるだけで、委員長もただのオバちゃんだし、正直言ってそんなに期待はしていませんでした。せいぜい「掛け捨ての保険」ぐらいの感覚でしかなかった。それが、会社に労組加入と団交申入の通告をした途端に、周囲の空気がどんどん微妙に変化していくのが、ここまで肌で感じられるようになるとは、思ってもみなかった。4月以来せっせと新聞を配布してきたのが、ここになってようやく効力を発揮しだしたという感じです。

 「労働者サイドだけでなく経営サイドから見ても、問題有りまくりなのに、何故それを今まで誰も変えようとしなかったのか?」という知人からの指摘も至極当然で、私もずっとそれを感じていました。
 ここで私の置かれた状況を簡単に説明しますと、今私が勤務している株式会社■■は、各流通企業の物流業務を請負っている会社です。スーパー●●についても、西日本ではずっと業務を請負ってきました。
 ところが昨年辺りから、スーパー●●が「■■切り」に出てきました。東日本では、●●は■■ではなく、▲▲という別の会社に物流業務を委託していました。従来はこのように東西で委託先を分け合ってきたのですが、ここにきて●●が委託先を▲▲に一本化し始めたのです。
 それに対して、■■も当初撤退も已む無しと考えていたようですが、やはり数百名規模の大口雇用先を失うのは痛いという事で、今は一次下請け会社として伝票・受発注管理を担う▲▲の更にその下で、二次下請けの業務請負会社として、スーパー●●の××センターで現場業務を請負っています。

 仕事内容は今までと同じ●●の物流・配送業務ですが、実際の作業はガラッと様変わりしました。まず、時給が引き下げられて(900円→880円)逆に交通費が支給されるようになりました。残業も、今までは終わり仕舞いに近い形だったのが、月に何回かある残業当番以外の日には、仕事が残っていても定時で退勤させられるようになりました。
 但し、労働密度は今までとは比べ物にならないほどハードになりました。ハンディ(左下写真)が導入され商品のバーコード読取作業が加わった上に、今まで外注に出していた作業(牛乳の仕分けなど)も我々がしなくてはならなくなりました。お陰で、一日の歩行距離が3~4万歩にも及ぶようになりました。それに加えて、本来なら請負企業として全面的に現場業務を任されている筈なのに、まるで派遣企業や偽装請負企業のように、●●や▲▲の指示に無条件に従わなければならなくなりました。はっきり言って、時給880円に見合う仕事ではありません。
   

 これも元をただせば、スーパー●●の新自由主義(金儲け至上主義)的な経営姿勢こそが元凶である事は確かですが、今の過密労働はそれだけが原因ではないと思われます。それを唯々諾々と受け入れている▲▲や■■の「奴隷根性」にも、大いに原因があると思います。
 下請けが不利なのはどこも同じですが、ここはその程度があまりにも酷すぎます。新店オープンが続きPCラインの仕様も変わり、今まで以上にドーリーを使うようになったにも関わらず、通り一遍のドーリー発注要望を出すだけで、何ら有効に対処しえないのが、その何よりの証拠です。
 他企業の▲▲の事はよく分かりませんが、■■について言えば、断定こそ出来ないものの、「長いものには巻かれろ」「何でも上の言いなり、上任せ」といった「社畜・奴隷根性」の悪しき社風が確かに感じられます。これは、もともと■■一族が経営する同族企業で、「親分・子分」の封建的人間関係が支配的だった港湾荷役会社としての出自も、多少関係あるのかも知れません。

 だから、PC積み替え作業廃止要求なぞという、本来ならば団交の議題とはなり得ないような、瑣末な業務サイドの問題から攻めていかざるを得ないのです。しかし、これは逆に言えば、「労働者の安全や人権をそこまで会社の利潤追求の犠牲にしても良いのか」「人命と金儲けと一体どっちが大事なのか」という事を訴える絶好の機会でもあります。これが賃上げや時短などの一般的な団交議題であれば、財源論(金がない)や権限論(権限がない)で会社は逃げる事も可能ですが、ことこの問題に限っては、そんな対応では済まされません。たとえ財源や権限がなくとも、雇用主には従業員に対する安全配慮義務があるのですから、それ相応の対応が求められて然るべきです。
 誰が見ても100%理は労働者側にある訳ですから、これは絶対に勝てる闘いだと思っています。今も続々と新店をオープンさせている●●に、ドーリーを買う金もないなんて絶対に言わせません。
 それすら出来ないのであれば、我々はもはやただの奴隷でしかない。しかし、我々は奴隷ではなく人間です。それを証明する為にも、これは絶対に負けられない闘いなのです。

    
 通称PCと呼ばれる精肉・鮮魚パックトレー満載のケース(左上写真)が、通常はドーリーと呼ばれる台車(同じく真ん中の写真)で納品される。ところが最近は、ドーリー不足の為にカゴ車で納品され、バイトがいちいちドーリーに積み替えなければならない事がよくある(右上写真)。「重いPCを高さの違うカゴ車からドーリーに移し変えるような危険な事は、今後一切させないで欲しい」。最低限でもこれぐらいは勝ち取ろうではないか。これが今度の団交の獲得目標です。

(関連記事)
・個人日報と歩数計で過密労働の実態をあばく
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/a472993892b23de3e35d04e72848f09c
・安全を蔑ろにしたままモラルや効率を語るな
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・いよいよ労組公然化と団交申入れへ
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/64c8d723ef749dac079dcb33d09cad98
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