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尖閣ビデオの科学的考察

2010年11月14日 17時32分12秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
 例の海上保安庁職員による尖閣流出ビデオのコピーがネット上に拡散しており、当ブログにも遅まきながら保存する事にしました。このビデオ流出問題については、自分も折を見て記事を書かねばと思っています。ただ、今は職場の労働問題のほうに力を注ぎたいので(ビデオもまだざっとしか見ていない)、こちらはとりあえずメモ用に保存するだけに止めておきます。

尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁1.flv


尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁2.flv


尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁3.flv


尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁4.flv


尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁5.flv


尖閣諸島衝突ビデオ 海上保安庁6.flv



 ついでに、この問題を考える上で非常に参考になる投稿がありましたので、そちらも参考資料として下記に保存しておきます。一つは「まっぺん」さんによる、水平線上の雲の動きから、日本の巡視艇のほうにこそ問題があったとする投稿です。もう一つは「TAMO2」さんによる、船尾の波の動きから、中国漁船のほうに問題があったとする投稿です。どちらの投稿も、結論は正反対ながらも、昨今の「ただ煽るだけ」の投稿とは一線を画した、非常に科学的な論理に貫かれたものです。どちらも、この問題を考える上で非常に参考になると思います。

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●雲と漁船の動きについての考察(四トロ同窓会二次会掲示板)
 投稿者:まっぺん 投稿日:2010年11月11日(木)21時43分16秒、同日21時44分26秒
 (注:二部構成の同名タイトル投稿を一つにまとめました)  

■証拠は充分に残っている

裁判にあたっては「どんなものでも」証拠能力があれば証拠となるのです。ただ、海難審判においてはふつう、ちゃんとした船なら、航海日誌もあるだろうし、こういう船はGPS標準装備ですし、国家機関が運営する船ですから、事故や事件が起こったような場合には詳細な航路記録データが残されているはずなのです。もちろん漁船の方にはそんな記録があるとは思えませんが、巡視船の側は、「国家公務員」が「任務」として行っているんですから、そうした記録を残し、管理するのは彼らの「国家公務員としての職務」なのです。街で警察がチャリンコの無灯火を咎めてるのとワケがちがいます。「国境の最前線」で隣国の漁船との間で起きている問題について、当事者である巡視船が、「何時何分」の単位でその時のデータを詳細に記録・保管していないわけがありません。ビデオ撮影はその材料のひとつに過ぎません。

■裁判には必要ないが…

したがって、裁判などになれば、そうした記録がまず第一に「証拠」として提出されるでしょう。だからビデオに映った雲の状況など、恐らく必要ありません。しかし、それは「証拠能力がないから不採用」なのではありません。航行記録を見れば一目瞭然なので、必要がないだけです。だからまったく違った状況の中ではこうした雲の位置を含む「ビデオ」そのものが証拠となる可能性だってあるのです。例えば当事者が全員死亡し、航海日誌も船の詳細な運行データも消失し、ビデオだけが残されていたとしたら、その時には、このビデオは重大な証拠物件となるでしょう。なぜならそこに映っている雲の位置、波の動き、船舶航行に伴う曳航の位置、船の速度や回転を示すであろう白波の立ち方・・・。それらを総合して検証する他には判断材料がないからです。

■証拠能力は充分にある

さて、これで三ノ窓さんが「何を誤解しているか」がわかったと思います。要するにビデオに映っている雲の映像は、「証拠能力がない」のではなく、それより遙かに精度の高いシステムによる証拠があるからいらない、というだけのことなのです。「証拠とされない」のは「証拠能力がない」という意味ではなく、「差し当たって必要ない。もっといいのがあるから」という事にすぎないのです。しかし映像には充分に「証拠能力」があるのです。ただ、我々は裁判に出て精度の高いデータに接する機会がありませんから、そんなもの、観たくても観ることはできませんね。だから、ここで我々は差し当たって入手できる範囲の「証拠」によって議論をしているだけなのです。

■雲の動きを計算してみる(1)

三ノ窓さんは「雲は動くから証拠とならない」と言いました。私は「水平線近くの雲はそれほど動かないから充分に船の動きを証明する手段となる」といいました。本当はどうなのでしょうね。実際に検証してみましょう。これは単純な「速度」の問題ですよ。角速度を計算することができれば簡単に割り出せます。まず、海上で水平線上に見える雲ってどのくらいの距離があるのでしょうか? 水平線は以外に近くて、半径5キロ程度なのですが、それより1000メートルも上空にあり、そこからさらに何千メートルも伸びている雲は、実はかなり遠くでも見えるのですよ。100キロ程度離れていても見えます。400キロ先でも見えるそうです。また水平線に近いほど遠い雲と言えるでしょう。ビデオに映っているのは水平線近くの雲ですからかなり遠いと判断して差し支えありません。

■雲の動きを計算してみる(2)

次に雲を動かす「風」についての資料を提示します。風速10メートル。かなり速いですねー。100メートル10秒。つまり短距離走者の足の速さです。このくらいの風だと、カサをうまくさすことはできません。これは時速に直すと36キロになります。その倍速にしてみましょう。風速20メートル。身体を30度くらいに傾けないと立っていられません。子どもは飛ばされそうになるそうです。ビデオからお天気をみると、よく晴れていて、そんな大風であるようには見えませんが、オオマケにまけて風速20メートルの風が遠くの雲を動かしていたと想定してみましょう。時速72キロです。その雲の距離もオオマケにまけて観察者から57・32kmの距離にあって観察者を中心にぐるっと円運動をしていた、と想定してみましょう。そうするとかなり分かりやすいでしょ?(=^^=)

■雲の動きを計算してみる(3)

そうすると次のようなことがわかりますね。57・32×2×3・14(円周率)=359・99…。つまり約360キロとなるわけです。角度で1度は1kmになります(なるべく計算しやすいように数字を選んでみました)。つまり、ビデオを撮影していた人を中心に、半径57・32kmの距離を、雲が時速72キロで回転していたという想定です。すると一周するのにどれだけかかるでしょう?簡単ですね。 360÷72=5時間。5時間かかって一周するわけです。さて、そういう「かなりハイスピードな暴風によって動いている雲」がビデオの中で撮影されているとしたら、いったいどんな風に動くのでしょうか? 計算すればわかりますね。

■雲の動きを計算してみる(4)

水平線の向こうを風速20メートルで形も崩さずに動いている雲は観察者にはどう見えるのでしょうか? 5時間で一周ですから、1時間で72度の角度を移動するはずですね。1分間ではどうでしょう?1・2度ですね。ほとんどわからないだろうなぁ。10分かかって12度移動しますね。さて、そこで「問題のビデオ」をご覧ください。「みずき」と接触するとき、中国漁船はおおきく左折していますが、その時に背景の雲もいっしょに大きく左に移動していますね。この間、何秒でしょう?1分にもならない。ビデオからの印象なので正確な角度は専門家でなければ分からないでしょうが、雲の移動距離は1度や2度ということはない。少なくとも20度~30度、あるいはそれ以上動いていますよ。つまり、時速72キロ、秒速20メートルの大風に吹かれた雲でさえ、20分か30分もかかる距離を、ビデオに映った雲はたった数秒で移動しているんですね。どんな音速機でも、この速さには追いつけないと思いますよ。

■雲の動きを計算してみる(5)

よって、雲はそれほど動くはずがない、という事実をてがかりに、このビデオに映っている「漁船が左に回転した」ように見える映像は、背景の雲によって、実は「みずきの方が漁船の進路の前に漁船より速い速度で右へ回り込んだ」という可能性が非常に高い、ということになるんですよ。まさに「コペルニクス」的転回ですな。(^◇^)実は相手ではなく、自分の方が回っていたという。(以下略)
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http://6305.teacup.com/mappen/bbs?

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●「流体力学屋@化学工学系が見た衝突事件」(TAMO2ちんの日常)

どうしても自然科学を政治に従属させたい方々がいるようなので、仕事をやっているつもりで以下を書く。ビデオにコメントを書くスキルはないので、写真をcaptureしてコメントを書いてみたり。

1.はじめに
 現在、尖閣諸島でおきた海保の船と漁船の衝突について、様々な議論をなされている。海保の船が漁船の進路を塞いで邪魔をしたという言説が一部にあるが、海保の船の船尾にぶつかるように旋回していることでその言説は否定されるべきと考える。

 時系列情報のあるビデオを解析したいところだが、論者にはその技量がない。よって、ビデオから得られた二次元情報から、解析を行う。

2.結論
・客観的に見て、漁船は巡視船を追いかけるように舵を切っている。

3.考察
・まず、直進する場合に船舶が引き起こす波について以下に図示する。ある瞬間に引き起こした波は、同心円的に広がる(ホイヘンスの波)。それらが連なって引き起こす波が、いわゆる引き波である。それは、ホイヘンスの波の包絡線として現れる。なお、船は液体を左右だけに排除するのではなく、下にも排除し、それが浮かび上がる場所は船の航跡に当たる部分である。この部分では、乱流は非常に小さな渦構造を持っており、液面は「凪」のように見える。往々にして、気泡を含み、少し白く濁った色に見える。(注:直進の場合の波の図―略)

・次に、船舶が左に曲がる場合について以下に図示する。見ての通り、引き波も、凪も、湾曲する。(注:カーブする場合の波の図―略)

・これらを頭に入れて、captureした下絵を見よう。図中の赤い線は、船首と船尾を結んだ線である。その船尾側の延長上に、引き波が崩れた白いしわぶきがある。そして、しわぶきの手前側、漁船の進行方向を前に見たら左側には凪が発生している。ビデオで見れば、これはもっとはっきりしている。よって、漁船が左に舵を切って海保の船の船尾に突っ込んでいることは明らかである。(下絵の説明―略)
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http://red.ap.teacup.com/tamo2/1406.html
コメント
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