やっともうすぐ暑い夏が終わります。今年もクーラーなし、扇風機のみで何とか過ごしました。クーラーって、電気代がバカになりませんから。お蔭でブログ書くのにも一苦労でした。
ところで扇風機と言えば、今年は節電対策とかで、どこもバカ売れで品薄状態だったらしいですね。もっと昔は扇風機すらなく、みんな浴衣姿に団扇で暑い夏を過ごしていました。まあ、その時代と今とでは、労働環境や住環境が全然違うので、単純に比較は出来ないけど。昔は地球温暖化やヒートアイランド現象も今ほど激しくはなかったしね。
その夏の終わりの朝も、いつも通り天気予報を見ていたのですが、ふと気が付くと、大阪の最高気温が35度もあるのに、本州最南端の和歌山県潮岬が何と29度。8月なのに30度行かないのです。調べてみると、他にもそういう日が一杯あります。7月なぞは殆どが30度未満だった。実際、下記の気温のデータを見ても、大阪よりもずっと「冬暖かで夏涼しい」事が分かります。
・和歌山県潮岬の気温と降水量の平年値のグラフ(雨温図)
http://weather.time-j.net/Climate/Chart/47778?compare=1062
高野山や比叡山のように標高が高い訳でもないのに、何故、本州最南端の潮岬がこんなに涼しいのか。実際、ヤフーのQ&Aコーナーでも、同じ様な疑問がユーザーから上がっていました。それに対する答えとして、「海風の影響」が挙げられていました。下の潮岬付近の地図でも分かるように、同地は三方を海に囲まれており、その風の影響で暑さが緩和されているのだとか。
潮岬は昔は一つの島でした。それが、沿岸流によって長年に渡って運ばれてきた土砂の堆積で、本土の紀伊半島と地続きになりました。(こういう地形を専門用語でトンボロ地形とか陸繋地形と呼びます)
という事は、その砂州上にある和歌山県串本町の市街地も、同様に最高気温が29度しかないのでしょうか。若しそうなら、「冬暖かで夏涼しい」常春気候という事で、非常に羨ましい限りです。しかし、その代わり台風や津波も三方から押し寄せてくる訳で、そうなったらこの地形では、避難するだけでも大変でしょう。何せ三方を海に囲まれているのですから。
そんな和歌山県にも、過去に原発誘致の打診が何度もあったそうです。それを住民の力で、何とか阻止してきました。もしその打診に乗っていたら、最悪、潮岬も今頃は福島のように立ち入り禁止区域になっていたかも知れません。