アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

当ブログへようこそ

 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
 「プレカリアート」という言葉の意味は→こちらを参照。
 コメント・TB(トラックバック)については→こちらを参照。
 読んだ記事の中で気に入ったものがあれば→こちらをクリック。

もう1つの9/11

2013年09月11日 19時24分58秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
禁じられた歌―ビクトル・ハラはなぜ死んだか
クリエーター情報なし
八木啓代


 そう言えば今日9月11日は、12年前の2001年にニューヨーク・テロが起こった日だ。あのテロは、このブログが出来る最初のきっかけともなった大事件だった。
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/ccd4fd5039a5023fc98f80dc53d55b2a
 同時に、今から40年前の1973年に、南米チリでピノチェトによる反革命クーデターが起こった日でもある。911と言えば、中南米では寧ろこのクーデターの事を指す。この日を境に、中南米では更なる軍事独裁と弱肉強食の政治が猛威を振るう事になった。それから数々の紆余曲折を経て、今や中南米の人民は、過去の独裁と弱肉強食の政治から決別し、新たな道を歩み始めている。
 勿論、今後も紆余曲折はあるだろう。チリでは再び右派政権が返り咲き、米国の尻馬に乗ってTPPを主導している。そういう意味では、表面上は自民党の政権帰り咲きを許した日本ともよく似ている。

 しかし日本では、今のチリとは比べ物にならないほど、政治も社会も衰退してしまった。1973年当時とは比べ物にならない程、政治の右傾化や腐敗が進み、昔では考えられなかったほどの格差社会に変貌してしまった。そして、福島原発事故からも何も学ばず、誰も事故の責任を取ろうともしないで、原発を推進しようとしている。かつてチリでは歌が弾圧されたが、今の日本では漫画が弾圧されようとしている
 これでは一体どちらが「発展途上国」か分からない。それどころか、日本はもはや「発展」ではなく「衰退」に向かっているのではないだろうか。このままでは、世界の進化から取り残された「ガラパゴス」「極東のコソボ・イスラエル」「核とネトウヨ・新自由主義のゴミ捨て場」と化してしまうのではないか。以下、「Democracy Now!」のサイトから転載する。


もう1つの9/11:1973年9月11日 米支援のピノチェトがチリの実権を握った日

チリで9.11と言えば、1973年の軍事クーデターを指します。米国の支援を受けたピノチェト将軍が、民主的に選挙で選ばれたアジェンデ政権を倒した日です。それ以降、チリでは独裁政権が反対派の誘拐や虐殺を繰り返して国民を恐怖に陥れ、その一方でシカゴ学派の主張に沿った新自由主義経済政策が徹底的に推進されました。このショックドクトリンの最初の「実験」は、その後、IMFの手動でバブル崩壊後の中南米全体に広がり、大多数の国民を困窮させて、現在の中南米のアメリカ離れの種を撒くことになりました。今ではそれが全世界に拡大していますが、今日の私たちが直面する問題の先駆けとなった事件として、チリ・クーデターの意義は一段と大きくなっています。

この放送では、この40年前のクーデターの生き残りが、この事件を歴史に風化させることなく司法の前に引きずり出そうとしたことに視点を当てます。アジェンデ大統領の側近だったフアン・ガルセスは故郷のスペインにもどり、20年後にピノチェト将軍を人道に対する罪でスペインの裁判所に提訴しました。スペイン当局は、医療措置のために英国に滞在していたピノチェトの身柄引き渡しを英国政府に要求し、その後一年近くもピノチェトの送還をめぐって外交的な綱引きがありました。

ガルセスの訴えを取り上げたのが有名なスペインの判事バルタサール・ガルソンです。人道に対する犯罪を犯しても、米国政府がバックについていれば犯罪人が大手をふるって歩き回る状況に待ったをかけ、国際的に大喝采を浴びました。しかし、国内には敵も多く、特にスペインのフランコ独裁時代に2万人もの市民が行方不明になったという、タブー視されていた国家による犯罪の問題を取り上げたために大きな反発を受け、スペインで判事の資格を停止されていまいました。現在はジュリアン・
アサンジの弁護団の中心人物として大活躍していますが、一貫しているのは国家によるテロを許さないという姿勢です。放置すれば、また同じことが繰り返されるからです。

これは今の日本でもとても大事なことです。国家による司法の捻じ曲げや弾圧をうやむやにしておいては、後日の暴走を許し、さらに大きな犯罪や民主主義そのものを脅かす事態になりかねません。1970年代前半のチリはスペイン語圏の中では最も民主的な国であり、クーデターは予想もしない事件だったとガルセスは証言しています、「裁判所というものは、ときに法律の適用をしぶることがある。民主主義とは毎日の闘いです。闘わなければ法律は紙切れだ」というのは、なかなか重い言葉に響きます。

さて、チリのクーデターと言えば、歌手のビクトル・ハラが虐殺されたこともよく知られています。日本の検察の暴走をめぐってジャンヌ・ダルクのような活躍をしているラテン歌手の八木啓代さんが、このほど『禁じられた歌 ビクトルハラはなぜ死んだか』という作家デビューの本をアマゾンのKindle版で再刊されました。http://ow.ly/hHPkq 現在の日本と1973年のチリをつなぐものを明らかにした、おすすめの本です。デモクラシー・ナウ!の「かわら版6号」のコラムにも、八木さんの活動の原点ともいえるこの本に対する思いを寄稿していただきました。(中野真紀子)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悪ふざけの盗撮はダメでも過労死の揉み消しなら良いのか?

2013年09月11日 07時00分06秒 | 職場人権レポートVol.3
餃子の王将で客が服脱いだ画像、ネット掲載(読売新聞)

 中華料理店「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは3日、金沢片町店(金沢市)で、男性客約10人が不適切な行為をしたとして、2日夕から同店の営業を停止したと発表した。
 服を脱ぐなどの非常識な振る舞いをしたという。店舗の閉鎖も検討しており、損害賠償を請求する方針だ。
 同社によると、男性客らの行為を撮影した画像が、インターネットの交流サイト「フェイスブック(FB)」に掲載されていた。この画像を見た人から電子メールで連絡があり、2日に事態を把握したという。画像はすでに削除されている。
 この問題を受けた社内調査で、新潟近江店(新潟市)の男性社員が、店内のギョーザ専用の冷蔵庫内に入っている画像もネット上で見つかった。食材の廃棄や店内の消毒をするため、同店の営業を3日に停止した。男性社員は事実を認めているといい、詳細を調べたうえで処分する。
 今年7月以降、飲食店やコンビニの店員らが、冷蔵庫などで撮った写真などをネット上に投稿する事例が全国で相次いでいる。(以上引用)
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130903-OYT1T01130.htm?from=tw

 上記ニュースの他にも、ピザ店員がピザ生地を顔に塗りたくった写真をネットに投稿したり等、飲食店従業員による不祥事をよく聞くようになりました。この一連の不祥事を指す「バイトテロ」なる造語まで生まれる始末です。
 斯くいう私も、バイト先の不当労働行為や隠蔽工作を告発する為に、今まで社内の写真をこのブログに投稿したりして来ましたので、この一連の騒動に対しても、何らかの立場表明をしておかなければならないと考えていました。勿論、私の場合は正義の告発の為に、社名も伏せた上で必要な範囲で投稿してきたのであって、こんな悪ふざけ投稿と一緒くたにされる筋合いはこれっぽっちもありませんが、やっている事は同じなので、その誤解を解く為にも、ここで、この一連の「バイトテロ」に対してどう考えているのか、私の立場を明らかにしておきます。

 まず以て、私は全然悪い事をしているとは思っていません。言論・表現の自由は憲法でも保障されています。言っている事が真実である限り、罪に問われる筋合いは全くありません。盗撮という手法に対しても、強大な政治力・資本力を行使できる企業を相手に個人が対抗する上では、やむを得ない行為だと思っています。「個人情報の漏洩ではないか」という指摘に対しても、別に週刊紙のゴシップ記事のように、個人のプライバシーを興味本位に暴き立てている訳ではなく、およそ機密とは言えない社内の作業風景を、読者の理解を促す上で必要な範囲で、ブログに公開しているに過ぎません。こんな物すら「名誉棄損」だの「個人情報の漏洩」だの言われるようでは、もはや憲法や法律で保障された「言論・表現の自由」「公益通報(内部告発)の権利」なんて絵に描いた餅にしか過ぎず、日本も中国や北朝鮮なみの自由しかないという事です。少なくとも私の行為については、「写真に撮られるような事、ブログに書かれるような事をしている会社の方こそ悪い」のです。

 寧ろ私は、たかだが冷蔵庫に侵入されて盗撮された位で、冷蔵庫の商品を全て廃棄処分にし在庫を入れ替えた会社の隠蔽体質に、物凄い憤りを感じます。普段から社員やバイトが冷蔵庫に入って商品を出し入れしており、寧ろそうしなければ仕事にならない筈なのに、ほんの出来心で少し悪ふざけで冷蔵庫の様子を盗撮された位で、何で閉店や在庫の廃棄処分にまで至ったのか、私には全然理解出来ません。まるで、「ばい菌」が冷蔵庫に侵入したみたいな扱いで。じゃあ、そんな「ばい菌」を何故今まで雇っていたのかと、逆に突っ込みたくなります。当の社員やバイトも、仕事中の悪ふざけについては反省しなければいけないと思いますが、「ばい菌」呼ばわりされた事については寧ろ怒るべきだと思いますね。挙句に実名・住所やプライバシーまでネットに晒されて。そちらの方がよっぽど「名誉棄損」や「個人情報の漏洩」に当るのに。

 それ以上に憤りを感じるのが、被害者面している企業の多くが、一方では最低賃金ギリギリの薄給で人を安くこき使い、サービス残業を強要し、過労死やパワハラで被害者・遺族から訴えられたりしているのに、その不正については頬かむりしている事です。冒頭で取り上げた「餃子の王将」にしても、人権無視のパワハラ研修や、過労死裁判で告発されたりしている癖に、手前たちの従業員に対する人権侵害には頬かむりしながら、ほんの出来心で悪ふざけした社員・バイトを「ばい菌」扱いする資格なぞ、私はこれっぽっちもないと思いますね。(下記参考記事参照)
 社員・バイトによる悪ふざけや盗撮についても、やった事は決して褒められた行為ではありませんが、そんな会社に対する従業員の鬱憤晴らしという側面もあると思います。会社も、バイトを「ばい菌」や「テロリスト」呼ばわりするより前に、何故「テロ」を仕掛けられたのか自省すべきでしょう。
 その上で、悪ふざけや盗撮に及んだ社員・バイトにも敢えて言いたい。「今ある自由や権利も、元からあったのではなく、自分たちの先輩が何百年もかけて必死の思いで勝ち取ってきた物だ」「今も政府や財界は、隙あらばそれを制限しようと躍起になっている」「その隙を自ら招き入れるような、自分で自分の首を絞めるようなバカな真似をするな」「そんな事をする暇があるなら、言論・表現の自由をもっと有効に使え」と。

(参考記事)

ブラック企業大賞2013 ノミネート企業8社とノミネート内容(ブラック企業大賞HP)
5.株式会社 王将フードサービス(餃子の王将)

2013 年2 月5 日、「餃子の王将」で働いている25 歳の男性が、王将フードサービスを相手取り損害賠償を求める裁判を起こした。男性ははじめアルバイトとして王将で働き始め、10 ヶ月後に正社員として登用される。京都府内の店舗で調理などの業務を担当していたが、長時間労働のためにうつ病を発症し、11 年4 月から休職を余儀無くされている。うつ病を発症する直前の6 ヶ月の時間外労働は平均して月に約135 時間だった。男性のうつ病は、労災として認定されている。餃子の王将では労働時間管理をコンピュータで行っており、1 日10 時間を超える労働時間は入力できない仕組みになっている。このように、組織的に残業代の不払いを行っていたことも明らかとなった。原告の男性は、マスコミに対して「何やと思ってんねやろう、人を」とコメントしている。また、王将フードサービスは、過酷な新人研修についても度々報じられている。逃げ場の無い合宿形式で行われる研修では、「2 メートルでも瞬間移動」などの指導に始まり、「王将五訓」の暗唱や王将体操などをさせられる。一連の研修は、「人権」の考え方を「ペスト菌」のようなものだと主張する染谷和巳氏の経営するアイウィルが請け負っており、パワハラとみなされてもおかしくない状況が延々と続く。
 http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page_12.html


ワタミ・餃子の王将・ステーキのくいしんぼ……第2回ブラック企業大賞2013 ノミネート企業発表(ガジェット通信)

6月27日、栄えある“ブラック企業”のナンバーワンを決定する『第2回ブラック企業大賞2013』のノミネート企業が発表された。
昨年の第一回の大賞は“東京電力”が選ばれたが、事前に行われたウェブの投票では“ワタミフードサービス”が50%近くを獲得するという圧倒的な強さであり、会場の投票でも1位はワタミだった。それゆえ、ワタミが大賞を逃したことに対して釈然としなかったネットユーザーも多かったようだ。
公式サイトによれば、ブラック企業とは
(1) 労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
(2) パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)
(3) また環境破壊や事業所の周辺環境や地元地域社会への配慮・貢献、消費者のニーズ・アフターケアに対する考慮が薄い企業なども含まれる場合がある。
とのこと。確かに環境破壊という点においては、東京電力以上に現在の日本の環境を破壊している企業はないかもしれないが……。
さて、今年ノミネートされたのは、昨年惜しくも大賞を逃したワタミフードサービスをはじめ、クロスカンパニー、ベネッセコーポレーション、サン・チャレンジ(ステーキのくいしんぼ)、西濃運輸、東急ハンズ、東北大学の8つ。やはり今年も、ワタミはウェブ投票で圧倒しそうな雰囲気である。ユニクロでおなじみファーストリテイリングのノミネートがあれば、少しは違う状況になったかもしれない。(以下略)
 http://getnews.jp/archives/369556
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国民の命や暮らしよりも五輪の方が大事なのか

2013年09月08日 18時23分53秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな
<20年五輪>東京開催が決定 56年ぶり2回目
 【ブエノスアイレス藤野智成】国際オリンピック委員会(IOC)は7日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで総会を開き、2020年夏季五輪・パラリンピックの開催都市に東京を選んだ。東京では1964年以来56年ぶり2回目の五輪開催。72年札幌、98年長野の冬季五輪を含めれば、日本で4回目の五輪開催となる。(毎日新聞)

◆悲願の五輪開催
・ [生中継]2020夏季五輪招致 - 朝日新聞デジタル
・ [映像]【速報】2020年夏季五輪開催都市 東京に決定! - テレビ朝日系(ANN)(9月8日)
・ 20年東京五輪決定!オールジャパン態勢で招致争い制して悲願成就 - デイリースポーツ(9月8日)
・ 朝日新聞オリンピックニュース (asahi_olympics) - Twitter
・ 【号外】夏季五輪、東京に決定! - Yahoo! JAPAN

◇招致成功に喜びの声
・ [映像]安倍総理会見 東京の五輪開催都市決定を受け - テレビ朝日系(ANN)(9月8日)
・ 竹田招致委理事長「この喜び何年も待っていた」 - 読売新聞(9月8日)
・ 猪瀬都知事「オールジャパンで万全の準備」 - 読売新聞(9月8日)
・ 「TOKYO」に号泣の太田雄貴「今まで生きてきた中で一番幸せ」 - スポニチアネックス(9月8日)
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/sports/host_city_bids/;_ylt=A8vY6DpwuitS7zEBOtQAAAAA


東京のネックは汚染水…最終プレゼンは万全の理論武装を(サンスポ)

 英国で1886年創業の老舗ブックメーカー「ラドブロークス」によると、2020年五輪開催都市のオッズは東京が1・66倍、マドリードは3・75倍、イスタンブールは4・0倍(4日現在)で東京が大本命という。他の海外ブックメーカーも、ほぼ同じ倍率で東京が独走状態になっている。
 しかし、12年招致でパリ、16年はシカゴといずれも“賭け”では本命とされた都市が続けて敗退しており、東京にとって吉兆とはいいきれない。国際オリンピック委員会(IOC)総会を前に4日に開かれた記者会見では、東京招致委員会の竹田恒和理事長に福島第1原発の汚染水漏れについての質問が集中したという。
 「放射線量レベルはロンドン、ニューヨークなど世界の大都市と同レベルで絶対安全」を強調したが、厳しい質問が続き途中から日本語で対応したほど。外国の記者たちは「一番大事なことを説明していない」「なぜ質問される前に自分から説明しなかったか」「実際に福島で何が起きているのかわからない」と不満を並べた。
 言葉遣いはつくづく難しい。竹田氏は「東京は福島から250キロ離れており、危険性はない」とも話した。しかし、この説明では、やはり汚染水問題に質問が集中しそうな最終プレゼン(日本時間8日未明)の質疑応答で「東京さえ安全ならいいのか」と、意地悪く突っ込む委員もいそうだ。
 東京に五輪がくればこの先、7年間夢を見られる。日本も元気になるだろう。そのためには美辞麗句の演説もさることながら、唯一の不安材料になった汚染水問題の応答に相当知恵を絞り、理論武装して臨む必要がある。「本命は勝てない」のジンクスは、ここで断ち切ってもらいたい。(今村忠)
 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/682035/


オリンピック記者会見 汚染水漏れの質問続出、海外記者「失望した」(朝日新聞デジタル)

東京、マドリード、イスタンブール(トルコ)が争う2020年夏季五輪の開催地は7日(日本時間8日未明)、ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会で、IOC委員約100人の投票で決まる。東京電力福島第一原発の汚染水漏れ事故が、焦点になっている。

汚染水説明理解されず 五輪招致 海外記者「失望した」(1回目の記者会見より)

東京招致委にとって、汚染水事故への海外の厳しい見方は想像以上だった。
「水や食べ物は安全」「住民は普通に生活している」「東京は全く問題になっていない」――。招致委は8月下旬、想定問答を作った。政府が3日、計470億円の対策を発表すると「これで説明できる」と余裕も見せていた。
だが、現地初の記者会見で海外メディアの質問6問のうち4問が汚染水対策に集中し、竹田恒和理事長は答弁に困窮。「厳しい。この説明では納得してもらえないのか」。招致関係者は国内外の温度差を感じた。
会見に出た海外の記者は「失望した」「意図を理解しない答え」と突き放した。東京と福島の距離を強調する姿勢に「東京だけ安全ならいいとも聞こえ、福島の人々への配慮が足りないのではないか」との声もあった。
質問の口火を切った、IOC委員の多くが読む五輪専門サイト「インサイド・ザ・ゲームズ」の英国人記者ダンカン・マッケイ氏は「東京の答えはいつも同じ。(福島との距離)250キロというのはないに等しい。IOC委員を説得できるとは思えない」と語った。「東京の2020年五輪招致は福島の影に」(AFP通信)などと伝えられた。
7日の最終プレゼンまで、東京は汚染水事故への不安の払拭(ふっしょく)に追われる。7日に演説する安倍晋三首相は4日、汚染水問題について「7年後(の2020年)はまったく問題ない、ということをよく説明していきたい」と語った。菅義偉官房長官は5日の記者会見で「政府が前面に出て解決する」と強調した。
東京開催の意義について「復興五輪」を押し出す招致委。最終プレゼンでは冒頭で高円宮妃久子さまが「震災復興支援へのお礼」を述べ、続いて被災地の宮城県気仙沼市出身のパラリンピアン、佐藤真海選手も復興におけるスポーツの力を訴える。だが、ここに来て、復興をアピールすると汚染水問題を想起させる状況になりつつある。
 http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/05/olympic_candidate_tokyo_nuclear_polution_n_3877652.html


震災関連死:福島県内で直接死上回る 避難生活疲れで(毎日新聞)

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災者の死亡例のうち、福島県内自治体が「震災関連死」と認定した死者数が8月末現在で1539人に上り、地震や津波による直接死者数1599人(県災害対策本部調べ)に迫っていることが、毎日新聞の調査で分かった。少なくとも109人について申請中であることも判明。近く直接死を上回るのは確実だ。
 長引く避難生活で体調が悪化したり、自殺に追い込まれたりするケースがあり、原発事故被害の深刻さが裏付けられた。
 関連死の審査会を設置しているか、今年3月末までに関連死を認定したケースがある福島県内25市町村を調べた。復興庁が公表した3月末の関連死者1383人から5カ月で156人が新たに増えたことになる。
 南相馬市が431人で最も多く、浪江町291人、富岡町190人−−の順だった。年代別では回答が得られた355人のうち、80歳代以上233人(65.6%)▽70歳代79人(22.3%)▽60歳代32人(9.0%)などで高齢者が多かった。
 死因については多くの市町村が「今後の審査に影響する」と回答を避けた。復興庁による昨年3月末のデータを基にした県内734人の原因調査では「避難所などの生活疲労」33.7%▽「避難所などへの移動中の疲労」29.5%▽「病院の機能停止による既往症の悪化」14.5%など。自殺は9人だった。
 宮城県では今年8月末現在で869人、岩手県は413人だった。関連死申請の相談を受けた経験がある馬奈木厳太郎弁護士は「原発事故による避難者数が多い上、将来の見通しも立たずにストレスがたまっている。今後も増える可能性がある」と指摘している。【蓬田正志、田原翔一】
 http://mainichi.jp/select/news/20130908k0000m040107000c.html


どうしんウェブ 北海道新聞 卓上四季 「離れている」

たとえその内容が事実だとしても、「なぜそうなったか」について思いを致さない発言を聞くと、やりきれない気持ちになる▼2020年五輪の東京招致委がブエノスアイレスで開いた記者会見で、竹田恒和氏(日本オリンピック委員会会長)はこう語った。「福島は東京から250キロ離れており、危険性は東京にない」▼福島第1原発の汚染水漏れを懸念する海外メディアの質問に答えた。確かに事故現場と東京は接していない。「(東京の)放射線量はロンドン、パリなどと同レベル」というのも現時点ではそうなのだろう▼だがなぜ、東京で暮らす人たちの電力需要に応える東京電力の原発が、“離れた”福島の地にあるのか、いまなお15万人が故郷を追われたままなのか。34年前、浪江町の農家は訴えていた。「原発が安全なら、どこか賛成している所に造ればいい。わが家の前に造ることだけはごめんだ」(朝日新聞いわき支局編「原発の現場」朝日ソノラマ)▼「離れているから安全」と言う人は原発を押しつけられた側を踏んづけている。被災地から心が“離れている”。各国のメディアが抱いているのは、「事故収束はいつになるのか」「汚染は拡大しないのか」という疑問、懸念だろう▼7年後は“遠く離れた”未来ではない。東京開催が決まったとして、世界中の選手が歓迎してくれるだろうか。心もとない。2013・9・6
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/490067.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリアの平和を願う署名に協力して下さい!

2013年09月04日 21時51分14秒 | その他の国際問題
シリア・レバノンを知るための64章 (エリア・スタディーズ123)
クリエーター情報なし
明石書店


シリアの平和を願う署名に協力して下さい!

発信者: シリア支援団体サダーカ / The Syrian Support Organization Sadaqa
Meguro-ku

[本キャンペーンの動画はこちら→http://youtu.be/Lzf-Lxe3tgI

2011年3月に始まったと言われるシリアの紛争では、国連の発表によるとすでに10万人以上が命を落とし、全人口の4分の1以上に当たる550万人以上が住んでいた家を離れて国内外へと避難をする事態となっています。

混乱や戦争の犠牲になるのはいつも弱者です。

何かを良くしたいと始まったはずのシリア人たちによる行動は、この2年の間に、外国の利害も絡み合う悲惨な戦争へと変化しています。私たちの良く知るシリア人の友人は、「もうシリアは終わりだよ」と嘆きながらも、紛争による被害が大きい地域への食糧配布、家を失った人々への避難場所の提供など、シリア国内での支援活動に奔走し続けています。「この紛争さえ終われば、必ずやこの国はまた復活できる」、そんな信念が痛いほど伝わってきます。そして、「シリアはまだ終わっていない」と私たちも信じています。

この「シリアという国の平和を諦めない」という想いを込めて、「シリアの平和を願う署名」という小さなアクションを始めたいと思います。

このキャンペーンは、日本の終戦記念日の8月15日から、9月21日の国際平和デーまでの期間で、できる限り多くの日本人から、「シリアの平和を願う」というシンプルな署名を集める活動です。多くの日本人が1日も早くシリアが平和になることを願っているというメッセージを、シリアの友人たちへ、そして、世界中へと一緒に伝えていきましょう。

シリア支援団体サダーカ
http://www.sadaqasyria.jp/
(以上転載)

 前回記事でシリアの事を取り上げた後、Change.orgの上記署名を呼びかけるチェーン・メールがタイミング良く回ってきたので、私も賛同の上ここに紹介しておきます。シリアに一日も早く平和が来ますように。

 ただ私は、上記難民の窮状を口実に、シリアに戦争を仕掛けようとする米国オバマ政権の企みには断固反対します。

 その理由は第一に、そもそも米国にそんな事をする資格はありません。米国は「残虐な化学兵器を使って反政府運動を弾圧している」とシリアのアサド政権を非難しています。しかし、広島・長崎に原爆を投下し、ベトナム戦争では枯葉剤を、湾岸戦争やイラク戦争では劣化ウラン弾を使った米国が、かつての自国の化学兵器使用を棚に上げて、シリア政府を非難する資格はありません。

 第二に、そのシリアでの化学兵器使用の証拠もあやふやです。米国はなかなか証拠を開示しようとはしません。おそらく開戦間際になって、ようやく証拠を開示してくるでしょうが、その検証もろくにさせずに、それを侵略の口実にするなぞあってはならない事です。イラク戦争の愚を再び繰り返すような真似をさせてはなりません。

 第三に、同じ独裁国でも親米独裁のサウジやエジプト、バーレーンに対しては庇い立て、リビアやシリアの様な反米独裁国だけを目の敵にし、一方的に先制攻撃に踏み切るのは、「民主化」支援というのはあくまで口実に過ぎず、実際は中東の石油確保の為の「帝国主義」的侵略に他なりません。

 第四に、同じアラブの反独裁・民主化運動でも、チュニジアやエジプトでの運動とリビアやシリアでの運動とは、大分様相を異にしており、それを十把一絡げに「アラブの春」と無条件に肯定する事は出来ないのではないかと、最近では思い始めています。前者にはまだ曲がりなりにも独裁政権下での自由抑圧や格差拡大に怒る民衆の怒りが根底にありました。しかし後者については、当初は前者同様に市民の民主化運動として始まったものの、やがて反政府派勢力に元軍人や周辺諸国からの介入が加わる事で、今は寧ろ大国の代理戦争に変質しつつあるのではと感じ始めています。最近では反政府勢力同士の対立や、内部でのイスラム原理主義者の台頭、反政府側による化学兵器の使用疑惑まで出るに至っています。それを抜きに「民主化の為に」「人道的な限定空爆を支持しろ」と言われても、賛同や容認なぞ到底出来ません。

 以上の点を踏まえた上で、たとえそれがシリアの様な反米独裁であろうとも、その反米・反イスラエル等のスローガンもまた独裁体制維持のお題目にしか過ぎません。その独裁や圧政の犠牲になるのは常に民衆であり、民衆をまず救わなければならないとの一点から、上記の署名に賛同する事にしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

転載:国枝昌樹講演会「シリアに平和が戻るように」報告(日本シリア親善協会HP)

2013年09月04日 19時30分37秒 | その他の国際問題
講演会を終えて 

新聞やテレビは、毎日のようにシリアの内戦について報道しています。それらの報道内容と、現地から直接入ってくる情報とがあまりにも違っているため、シリアに関心を持つ方達から「実際はどのようになっているのだろうか?」という声が寄せられ、今回の講演会の運びとなりました。
何が真相かを断定することはできませんが、私達はメディアによる情報操作の大きな戦略の中に巻き込まれてしまっている、ということだけは確かだと思われます。

私達は、シリア市民が一日も早く平穏な日々を取り戻すことができることを願っています。

親切で、繊細な心と細やかな気配りをもつシリアの人達。家族の愛情に満たされ、気高い誇りを持って生活している多くのシリアの人達。平穏な日々と家族の安全を願うのは、私達日本人もシリア人も、同じです。
「現地シリア人からの声」にもあるように、諸外国の押しつけようとしている欧米流「民主主義」も、過激な宗教者の押しつけようとしている「原理主義」も、地に足をつけて生活している多くのシリア市民にあっては、迷惑な話なのではないでしょうか。シリアの主人公はシリア市民だと思います。

チュニジアに端を発したアラブの一連の革命から2年が経ちました。チュニジアでは市民による独裁者追放が実現し、市民自身の手に依る民主化の実現が期待されていました。
しかし2年経った今、選挙の結果は戦略に長けたムスリム同胞団による支配となり、自由を求め戦ってきた人々はその成果を奪われ、宗教戒律による抑圧とイスラム原理主義者集団による暗殺に怯える日々となっています。
エジプトでも自由を求め、体を張って戦った人々の成果は、ムスリム同胞団の手に渡ってしまいました。これが国際世論の期待していた結果と言えるのでしょうか?

今、アラブの春と謳われた一連の革命の結果を見るとき、独裁者を追放すれば市民は自由になる、市民自身の手に委ねさへすれば民主主義国家を実現できる、と考えるのは早計だったと思われます。
では、シリアが自由と民主主義を実現するにはどうしたらよいでしょうか。

シリアでは多くの反政府グループがそれぞれ異なる主張のもとに武装闘争を展開しており、反政府グループへは、湾岸諸国・欧米諸国から、また国外のムスリム宗教組織から豊富な資金と武器の供給、さらには多くの外人戦闘要員の補給が、政権を倒すことを目指して行われています。当初市民革命とされていた内乱ですが、市民の支持のない外部勢力とシリア政府との戦いとなっているように思われます。

政権が倒れれば、豊富な武器を持ったこれら小集団の覇権争いによる激しい武力衝突、粛清の仕合、市民への暴行・略奪が長い期間にわたって続き、シリアの国土は荒廃してしまうのではないでしょうか。現政権を倒すことで混乱が終結に向かうとは到底考えられません。
そのような混乱状態を招いた場合、今政権を倒すことを支援している人達は、シリア市民に対しどのように責任を感じるのでしょうか?
現体制に多くの問題があっても、現政権がガバナンスを維持しながら改革・改善を実行して行くこと、国際社会はそれを支援していくことが、紛争を終息させていく合理的な解決策と言えるのではないでしょうか。

シリア人にとって日本は、尊敬と信頼の国であり、大きな期待を寄せています。参加者のアンケートにもあるように、日本政府は欧米との協調のしがらみを乗り越えて、紛争を解決する独自な外交を展開し、シリア市民がアラブ独自の「民主化」を達成するよう支援して欲しいと思います。

今回の講演会が、私たち日本人がシリアのために今何ができるかを、みなで真剣に考える一つの切っ掛けになればと願っております。

シリアに平和が早くもどりますように。

実行委員会


※当該講演会の概要(同HPより)

[1.当日のプログラム]
「シリアに平和がもどるように」のテーマのもとで、3月16日に横浜情報文化センター(情文ホール)にて、講演会を行いました。(参加者106名)(中略)
1.1シリアの紹介
(1) シリアについて
(葉狩真悠子 シリア支援団体「サダーカ」広報担当、20分間)
(2) シリアに桜を植えたこと、親善協会の紹介
(佐藤義隆 日本シリア親善協会代表、20分間)
1.2 講演 
「シリア、本当の姿は?」国枝昌樹 元シリア大使 80分間)
休憩15分(質問紙回収)
1.3 パネル形式による質疑応答
(国枝昌樹、いのうえせつこ*、佐藤義隆 40分間)
*フリーライター、横浜市在住
講演会では「資料」を作成しました。
講演レジュメの他、上記の内容、現地シリア人からの声などを掲載しております。
残部がまだございますので、500円(送料込み)で頒布します。ご希望のあるかたは親善協会(nippon.syria@hotmail.co.jp)までご連絡ください。

[2.参加者からの質問および国枝昌樹さんからの回答] (略)

[3.アンケート(感想)] (略)

[4.「現地シリア人からの声」からの抜粋]
<あるヨーロッパのシリア支援組織に勤務していた青年より(アレッポ在)>(英文原文略)
大意: 私は世界の人々が (シリア国外からの)シリアにおける協議事項やゴールを追従するのでなくて、シリア内の問題解決と内戦停止にもっと目を向けてもらえたらと思う。
どうして 五つ星のホテルに居座って(シリアで無く)外国の為の目的を代弁するような輩の方を向いて、真にこのシリアの殺戮を止めさせる可能性を切望するシリア人やその代表者に語ろうとしないのか。
世界の人々は シリアの他の政党の間違いには目をつむり、一つの政党の間違いに目を向けるだけで シリア人からの信頼を失っている。
確かにシリア人の多くは 現政権から脱しようと思ってはいるが、"自由シリア軍"や海外に居る代表部(それは外国からのゴールを代表しシリア人のものでない)を見るに付け、政変するよりも現政権の方がましだと思っている。(イラク、チュニジア、リビヤそしてエジプトのように、結局は ムスリム同胞団が牛耳り 新しい独裁体制を作り上げているではないか)

[講演会を終えて] (注:上記報告)
(以上転載)
http://www.nipponsyria.org/2013/04/lecture-meeting-5.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早朝7時出勤初日の報告

2013年09月02日 19時22分57秒 | 職場人権レポートVol.3
 

 9月1日から始まった新体制ですが、私は1日は定休日で、翌2日(月曜日)の今日が実際の初日でした。以下、その初日の様子をかいつまんで報告します。

 予定通り早朝4時半に起き、始発の次の電車に乗り、職場には6時45分頃に着いた。早朝は電車の本数が少ないので、今までよりも通勤に時間がかかる。今日から新しい制服に切り替わるが、変わるのは上着のジャンバーと帽子だけで、下の制服・制ズボンのデザインは変わらないので、新しい制服は「クリーニング代」節約の為に袋に入れたままにして、今までの制服を着用。

 7時から30分近くかけて全体朝礼。事実上、部長の独演会で、大勢の社員・バイト・派遣社員・応援の人たちを前に、拡声器で今日1日の作業予定を説明していた。私の会社は体育会系の社風なので、こういう鳴物入りのセレモニーを好む。ただ、この部長は今の所長とは違い、私がかつて古参派遣社員から言われなき暴力を受けた時も(当該記事参照)、逃げずにちゃんと処理してくれたので、余り悪くは言えない。それなりに頭の切れる人だ。問題は彼の後継者が育っていない事だと私は見ている。

 その後はDAS(上記写真・当該記事参照)を使って商品の仕分け。その時点ですら、初めてDASを扱う人間も少なくなかったが、操作卓(BOU)に既に操作手順が掲示されていたし、操作自体は別に難しいものではないので、初心者も難なくクリア。

 仕分け作業場のカゴの配列も昨日までとはまたガラっと変わっていた。最も大きな違いは、今までは店の番号順に1番、2番・・・と並べていたのが、今日からは店の番号順ではなく、発注量の大小で区別し、良く出る大規模店を手前側に、余り出ない小規模店を奥側に配置していた事だ。そうして手前と奥の行き来を少なくする事で、無駄な移動を省こうとしているのだ。
 でも、どうかな。普段はそんなに出ない店でも、特売日には結構出たりするので。その度に仕分け場のレイアウトを変えていたら混乱の元になるし、DASの情報入力を間違える等の重大ミスも招きかねない。この妥当性については今はまだ何とも言えない。

 9時になり残りの応援メンバーも揃った所で、改めてまた全体朝礼に約20分。つくづくセレモニーの好きな会社だ。
 その後は10時半位まで同じ作業。DASの特性上、検品と一次仕分けが終わらない限り、次のDAS仕分けには移れないので、DAS仕分けの人間はその間ずっと持ち場で待機。この無駄はどうにかならないものか。

 前述のカゴ配列以外にも作業手順に大きな変更があった。それは、今まではカゴに商品が満杯になる度に収納庫に搬送していたが、DASになってからは満杯になってもそのまま後ろに置いておき、仕分けが全て終了してから一斉に収納庫に搬送するようになった事だ。その一斉搬送と、収納庫に入れたカゴ車・ドーリーの台数カウントが、10時半から12時まで。
 いちいち搬送する手間は確かに省けるが、一斉搬送に時間が取られたら同じ事ではないか。ひょっとしたら、それは人海戦術でカバーできると踏んでいるのだろうか。いずれにしても今日はまだ初日なので、その可否についてもまだ何とも言えず。

 新体制になって商品の納品時間も大幅に変わったせいもあるのか、いつもよりやけに物量が少ないように感じた。普段の月曜日は、週末ほどではないにしても、そこそこ物量が多かった筈なのに。だから、こんなセレモニーだらけのスケジュールでも何とか対応出来たのだろう。
 12時から13時まで昼食休憩。15分の小休止がなくなった分、昼休みは45分間から1時間に。その間に日報を記入。作業コードと作業時間を記入するだけなので、そんなに記入に時間はかからなかった。

 驚いたのは13時からの昼一番の段取り。商品が全然入荷しておらず、何もすることがないので20分近く待機(雑談)。その後も14時近くまで構内清掃。
 今まで昼一番に入荷していた商品を、鮮度保持の関係もあって夕方以降に入荷をずらしたので、こんな手待ち時間が発生するようになったのだ。今の所はまだ早帰りさせられたりと言った事はないようだが、最悪その可能性もない事はないので、そうされた時の対策も今のうちから立てておいた方が良いだろう。
 こんな事なら、午後から使う分のカゴ車を、何も昼休み前に慌ててセットする必要はないのでは。昼休み後にセットしても充分間に合うのではないかと思った。但し、昨日は昼からも結構忙しかったみたいなので、これもどちらが良いかはまだ何とも言えない。

 14時位からぼちぼち午後納品の商品も入って来始めたので、DAS仕分け作業を引き続き行い、定時の16時に遅番出勤者(16時~深夜1時勤務)と入れ替わりに退勤。物量が少なかったせいか、今までみたいな夕方のごった返しも今日はなかった。その「ごった返し」も、入荷のピークが夜間に移ってからは遅番出勤者がかぶる事に。当然、作業者の数も今は遅番の方が多い。
 自宅には17時過ぎに帰り着いた。明日も朝早いので夜21時半には床に就かなければ。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木を見て森を見ず

2013年09月01日 14時49分22秒 | 職場人権レポートVol.3
 

 新しい制服のクリーニング代まで給与天引きにしようとする私の会社が、今度は個人日報の記入を求めてきました。出勤から退勤までの間に、「いつ、どこで、どんな作業を、どれだけの時間でしたか」を、毎日日報に書いて会社に提出しなければならなくなりました。
 しかし、単に仕分けの効率を知りたいだけなら、DASの個人別データを見れば分かります。「一体何が目的でこんな物を書かせるのか?」、責任者の方に尋ねたら、何でも「適正工数」を割り出すのに必要なのだとか。
 「工数」と言うのは、「どれだけの人数で、どれだけの作業量を、何時間で終えたか」を数値化したもので、「一人当たりの作業量×作業時間×のべ作業人数」で計算されます。作業ごとの適正工数が決まれば、適正な作業時間や作業定数(必要人数)も自ずと決まるという訳です。

 なるほど、DASの個人別データだけでは「一人当たりの仕分け量×仕分け作業時間」しか分かりません。「のべ作業人数」や、仕分け作業以外の搬送作業(商品やカゴ車の移動)や清掃も含めた「適正工数」を割り出すには、こんな日報が必要だと言う事なのでしょう。
 しかし、それはあくまで建前であって、実際はどれだけ最低限の人数で、ギリギリまで酷使できるか知りたいというのが本音でしょう。
 この手の個人日報は今までも何度か書かされた事がありますが、手間隙かかる割には効果が今一つなので、長続きした試しがありませんでした。それをまたぞろ性懲りもなく繰り返そうとしているのです。つくづく書かす事の好きな会社だと思います。でも、今回も早晩失敗に終わるでしょう。

 理由その1。作業効率が悪いのは、労働者の能力が低いからではなく、社員の段取りの悪さと会社の事なかれ主義に原因があるから。
 今までも散々書きましたが、商品仕分け場所の近くで納品も収納も一緒くたに行い、ただでさえ身動きが取れなくなっている所に、他の場所で仕分けしていた商品を次々に放り込まれたら、仕分けどころではなくなるのは当然でしょう。身動きが取れなくなって、怪我の危険さえ出ているのに、そんな所で幾らDASの作業効率ばかり追求して、一体何の意味があるのでしょうか。誤配防止やロス削減にDASも必要だとは思いますが、肝心の一番作業上のネックになっている原因をそのままにして、仕分けの効率化もクソもないでしょう。

 理由その2。「いつ、どこで、どんな作業を、どれだけの時間でしたか」なんて一々覚えてられない。
 だから、別の現場で初めて書かされた時も、最初は皆「朝礼→午前作業→休憩→午後作業→退勤(終礼)」だけしか書けませんでした。しかし、それだけでは何の役にも立ちませんから、やがて、こと細かに作業項目を書き出して、その作業コードも書かなければならなくなったのでしょう。「コード○○、作業名○○、時間○時から○時まで」という具合に。
 でも、そんな何項目もの作業について、「何時何分から何時何分までかかったか」なんて、いちいち覚えていられないので、作業する度にどこかに控えて、休憩時間に清書しなければならなくなりました。それが嫌なら、作業の合間に暇を見つけて書くしかありません。しかし、これでは肝心の作業よりも日報記入に気が取られ、かえって効率が落ちてしまいます。効率低下だけで済めば良いですが、日報記入に気が取られてリフトが近づいているのにも気付かず、リフトやカゴ車に当てられたら誰が責任を取るのですか。
 それが嫌ならもう後は休憩時間に書くしかありませんが、その分の休憩は後で誰が保障してくれるのですか。唯でさえ少ない休憩時間なのに。少なくとも私は、サービス残業で日報記入なんて絶対に嫌ですね。

 理由その3。正直者がバカを見る結果にしか終わらない。
 少し考えてみたら分かりますが、同じ「○時から○時まで○○の作業を○名で行った」としても、実際には、その合間に日報記入を済ませた人も、最後から最後までびっしり作業にかかり詰めだった人も、合間にゴミを拾うなどして積極的に環境美化に協力した人も、さぼって雑談や休憩していた人も、このやり方ではみんな同じ評価にしかなりません。かと言って、作業の合間に何をやっていたかまで、こと細かに書いていられないし、覚えてもいられない。まさか、拾ったゴミの個数まで書けと言うのか(笑)。でも、省略して書いたら正直者がバカを見る結果にしかならない。もうバカらしくてやってられないので、そのうちに皆サボりだします。

 今の段取りの悪さや作業のやり難さ、作業場の危険を取り除いた上で、工数調査でも何でもするのなら、別に文句はありません。しかし、作業に支障をきたしている根本原因を除去せずに、徒に個々の作業効率を追求しても、「木を見て森を見ず」の結果に終わるだけでしょう。それだけで終わるならまだ良い。その為に誰かが怪我をさせられたら、会社はちゃんと責任取ってくれるのですか。私とMとの労災嫌がらせ事件の経過を見ても、会社が責任逃れに終始するのは明らかじゃないですか。

 しかし、この個人別作業日報の記入も「バカと鋏は使いよう」で、使い方次第ではブラック企業に対抗する上で有力な武器になります。会社に提出する表向きの日報とは別に、自分だけの日報を作って、「いつ、どこで、どれだけサービス残業させられたか」を克明に記録すれば良いのです。それが若しもの時に裁判の証拠になるやも知れません。転んでも只では起きず。下の池井戸潤の小説のように「クソ上司め、覚えてろ!」「倍返しだ!」の心意気で。そうでも考えなければ、もうやってられませんて。

オレたち花のバブル組 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする