行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

雇用こそが豊かになる第一条件

2008-12-28 21:22:05 | Weblog
CSRについてコメントいただきました。企業は社会的公器といわれて久しいが短期的利益を追求する焦った経営者は気にもとめない。従業員のことを考えなければならない肝心の人事部かつては身体を張ってまでトップに苦言を呈してきたが、いまや機能してないのではないだろうか?株主重視というより経営者間の権力争いから利益を上げる(赤字は何としても避ける)ことが至上命題となってしまった企業もある。ソニーはその典型ではないだろうか
企業のステークホルダーは従業員、お客、株主、地域の人々と大企業になればなるほど広がりが出てくる。私は途上国の組合指導者に「日本が1980年代後半に世界第2の経済大国になったのは景気で浮き沈みはあったが、毎年春闘で賃金を引き上げることにより国民が豊かになり国内市場が拡大したから発展した。国民は雇用が安定していたからこそ長期のローンを組み、住宅を買い、必要な電気製品や自動車も買った。労働組合も春闘ではストライキをしながら組合員の期待に応えたし、国民も評価をしてきた。しかし、90年代に入ると生産性を上げても労働者への分配がこれまでのようにされず、かつ税金と社会保険料の増で生活は苦しくなっている」といった説明してきた。また問題点として非正規社員の比率が高くなってきて年金や社会保険の仕組みがおかしくなり平等社会といわれた日本が格差社会に入り、国内市場は縮小すると付け加えてきたが。これからは雇用をどう安定させていくか労使の大きな課題だし、これなくして日本の経済安定も国民の安心・安定もない。今回の今年後半の雇用危機は大きな傷を国民に与えてしまった。非正規社員を認めてきた政策が誤りであることに気がついたのは不幸中の幸いであり、労働組合特に企業内労働組合が今回の危機に機能しなかったことも衝撃ではあったが、非正規社員の正社員化をどうやってやり、組織化するか大きな仕事ができたしそれをやらないと滅び行く組織となるだろう。
3年前に韓国の経営者連盟で日本以上に進む非正規社員化を問題提起したところ正社員の労働条件特に年功序列賃金を直すことが必要だと経営者代表は言っていたが日本の場合でも参考になるのではないだろうか
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする